これはちょっと…ね?だそうです
露骨なまでにデメリットを前面へと押し出した話です。
「はぁ…どうやったらこうなるんだ?」
今俺は50匹程のシャドーウルフに囲まれている。いや、トレインしたりMPKに狙われた訳じゃないよ。たしかここにくるまでは……
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俺は町中を悠々と歩く、最早日常の一部になった商品の売り込み、武器防具の売り込み、パーティーへの誘い、パーティーへの売り込み、その喧騒と人の波を縫いながら狩り場へと向かう。
「ソロプレイの方ですよね?もしよければ一緒に狩りませんか?」
不意に肩を叩かれ、振り向くと人当たりの良さそうな笑みを浮かべ後ろに他にも声を掛けたであろう人達がいた。
「いや、パーティーは出来るだけ組まない用にしているんですが…(称号や武器も振り回すものだから邪魔になるし)」
「いえいえ、臨時で組むだけでずっとって訳では無いですよ?」
俺はこれで断れば不自然だろうと思い、了承した。すると何か目の前で指を動かす動作をしてニコニコと笑みを向けてきた。
「どうしたんですか?早くyesを選んで下さいよ」
何を言っているんだろうか?
「yesも何も何のセレクト画面何て出てないですよ?」
すると何か目の前に薄いプレートが表れて何か書いてある用だった。さっそくyesを押そうと思い、文章に目を通すと内容が違った。
『○○ノ神等の種族は神と付く種族、職業の無いプレーヤーとはパーティー、旅団、ギルドが組めません。※同盟は例外とし、誰とでも組める』
はぁ!?と、すっとんきょうな声を出しそうになり、口の中で止める。どうやら届かないのもその影響何だろう、そう思い適当な理由を述べ離れることにした。
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狩り場に付くとかつての静けさは失われ、多くの人で賑わいモンスターを狩るのが見れた。
「ウサギ一匹にフルメンバーでボコボコにするってどうなんだ?」
と、一人愚痴りながらパーティーの間を進む。するとどういう事でしょう、他のパーティーがエンカウントしたばかり、又は出会って少しにらみ合い手を何も加えてない敵MOBがプレーヤーを無視し、こちらへと寄って来るではないか!
「え?ちょ!えぇ?何で?」
困惑しながら走る、後ろにはその数を一匹一匹と増やしながら追いかけてくる敵MOBが大量にいた。
「また種族絡みのハンデ的な何か?」
ヘルプを開いて調べれば、思った通りでどうやらヘイト値がどうとかで、なにもしなくてもずいぶんと稼いでしまう上に、暗殺者と死神のデメリットで見付かったときヘイト値が1.5倍稼ぐと言うのがさらに効果を上げている。
そして30分程走り(※3分)、冒頭に戻るというわけだ、これはもう少しエグいデメリットがありそうだな。と考えながらモンスターへと走っていった。
お、俺の右目がッ…………………普通に痛い…