表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/34

〜 背番号 〜


山上の退部騒動も人知れず解決した直後の事でございます。





ある日の練習後


数週間後の5月末に控えている大会に向けて


レギュラーメンバーが発表されることとなりました。





まぁ、メンバーを決定するのはジャイですので


この大会で私がレギュラーとして出場することなどあり得ないというのは


分かりきっていたわけで。





ジャイはメンバーを発表する前に、こう言いました。




「今までの練習とこないだの練習試合でお前らの力量を見て、


 今の段階でベストメンバーを組んだ。」




ん?




力量を見て?




ベストメンバー?




つい最近までレギュラーだった私は


ここのところ練習もまともにさせてもらってませんし、


練習試合は出場すらさせてもらってませんが?




背番号1番から順番に選手の名前を読み上げるジャイ。


そして、




「・・・背番号5、サード大田。 背番号6、ショート浅井。」





予想通り


元々レギュラーポジションだったサード、コンバートされた後のショートの両方で


私の名前が呼ばれることはございませんでした。





まあ、予測していたことですので、私にはこの時点でそれ程のショックはなく、


とりあえずベンチで声援でもおくっとくかくらいに気持ちを切り替えていたのです。





・・・ところが。





ジャイの嫌がらせは、私の予想を超えておりました。



その後もジャイは背番号順に選手の名前を読み上げます。


そして私の名前が呼ばれないまま、背番号18番までが確定。





・・・大会のベンチ入りメンバーは18名です。





つまり、私は背番号なし。


次の大会でベンチ入りすら出来ないことが決定したわけで。





私はこの時、体中の血がものすごいスピードで頭にかけあがり、


自分の頭の血管が切れる音が聞こえたような気がいたしました。





ちなみに、背番号17番は2年生の山上。


背番号18番は1年生の松崎。





何度も言いますが、野球部員であるものの


あまり野球が得意ではないというタイプのふたりでございます。





誰も納得できないメンバーの選抜。





しかし、こんな事をやって何事も起こらないわけはありませんでした。








                                   (つづく) 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ