表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/34

〜 試合開始!いろんな意味で・・・ 〜


ジャイが監督に就任してから初めての練習試合当日。




以前ジャイが赴任していて監督と知り合いだということで


我が高校のグランドにジャイが招いた△△農業は、


実力的には我が野球部と同じ、いや少々劣るくらいで


普通にいけば10回やれば8回は勝てるくらいの相手でございます。





試合前1塁側ベンチに陣取った私たちを前に


ジャイが打順の1番から読み上げる形で先発メンバー発表。








ええ、もちろん私の名前が呼ばれることはありませんでしたが、何か?







私以外の先発メンバーは、意外というかなんと言うか


それまでのレギュラーメンバーを主体とした、


それほど波乱をよぶものではございませんでした。





つまりは、私だけが極端にジャイに嫌われているというのが


浮き彫りになったわけで・・・。





まぁ、これは予想通りのことでしたし


親父に練習試合のことを言わなかったのは正解でございました。








そして試合開始。





とりあえず私は、ベンチの隅で他の控えメンバーとともに


試合の状況に合わせて、選手たちに声をかけておりました。








で、試合の方はといえば序盤から思いもよらぬ一方的な展開へ。





3年生エースの宮川さんが初回からボコボコの滅多打ち。







まぁ、滅多打ちとはいえ打球としてはボテボテのゴロ。


飛んだコースも、決して取れないコースではないのですが、


何せ我が野球部の野手陣、


連日ジャイから執拗に受ける片足跳びとウサギ跳びの懲罰のおかげで


ほぼ全員筋肉痛。


足の動きが重いもんで、正面以外の打球は


面白いように野手の横を抜けていくのでございます。


ほんでもって、その中に程よくフォアボールやエラーが絡むという


典型的な大量失点のパターン。





力ない打球が野手の間を抜けたり、エラーが出るたびにジャイは





「何やっとるんじゃぁー!! そんなんも取れんのか、バカタレがぁ!!」





などと、試合中にも関わらず感情的な怒号をあげます。


その度に、





「そりゃ、あんたのせいでしょうが・・・。」





と、ベンチの控えメンバーはジャイへ冷たい視線。





そうこうしてる間に試合は6回まで進み


0対7と圧倒的敗戦濃厚なムード。




普通にやれば勝てない相手ではないものを・・・。






そして、予想外な試合経過に


単細胞的な感情を抑えられないジャイの怒りの矛先は、


突然こちらへ向けられたのでございます。






                                    (つづく) 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ