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史上最強のメジャーリーガーは引退後は二度目の異世界で自由なスローライフを送りたい  作者: 葵彗星


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第4話 町を発見

「ぶおあああああああ!!」


 何やら猛獣の雄叫びのような声が遠くから聞こえた。どうやら、さっきの衝撃音で目を覚ましてしまったらしい。


 俺は颯爽と雄叫びが聞こえた場所へ向かった。方角的に左に広がる森の中だろう。

 森の中へ入りしばらく走ると、気配がした。魔物が近くにいる。数的に三体か。


「出て来いよ、近くにいるんだろ?」


 敢えて挑発してみた。多分人間の言葉に反応して、姿を現すはず。


「ぶおおおおおおおお!!」

「オークか」


 俺はすぐに魔物の正体がわかった。目の前の木の影から現れたのは、背の低い二足歩行の魔物だ。

 見た目は豚の顔をしていて、太った体型、緑色の肌、腰に布を巻いていて棍棒を持っている。

 ファンタジー世界でも定番の魔物だな。確か二十年前も最初に出くわしたのはオークだったっけ、なんという巡りあわせだ。


「ぶおああああああ!!」


 オークは見境なしに俺に襲い掛かって来た。持っていた棍棒で俺に攻撃するつもりだ。

 恐ろしいほど遅い動きだな。オークは全力で俺を殺しにかかっているんだろうが、俺からしたらどうぞ避けてくださいとばかりに見える。


 オークが振り下ろした棍棒は、地面に突き刺さる。俺が消えて右往左往しているようだ。


「上だよ」


 俺は敢えて呼びかけた。そしてオーク三体がいる地面に目掛けて、小石を投げつけた。


 バァアアアアアアアン!!


 また森の地形を変えたらいけないから、かなり手加減したけど、やっぱりそれでも凄い威力だ。

 相変わらず馬鹿でかいクレーターが生じた。まぁさっき見たクレータよりかは小さいが。


 でもそれより気になることがあった。オークが消えていた。どこに行った。


「……まさか……」


 俺の予感は的中したようだ。オークがいた場所に残っていたのは、オークが身に着けていた布切れ、あとは棍棒、牙、骨の破片だ。

 さっき投げた小石の衝撃で、オークをバラバラに吹き飛ばしたようだ。やりすぎたな。あのオークは見た感じ最下級の強さだから仕方ない気もするが、今度から素手で倒すか。


「いや待て……この木の棒なら」


 近くにちょうどいい感じの木の棒が落ちていた。太さも大きさもちょうどいい。俺のバッターとしての能力が生かせる。

 本当は地球から野球道具一式持ってくればよかったが、女神が言うにはあまり地球製の持ち物を持ち込むのはよくないらしいとのことだ。万が一野球がやりたくなったときは、この世界にいるとある魔法使いに頼めば、それっぽい道具を作ってくれる。


 二十年前も俺のこの世界での野球道具は、その魔法使いに頼んで作ってもらった。幸いその魔法使いはエルフだから、おそらくまだ生きているだろう。


 その魔法使いがいる町、すなわちエルフ達の住処なのだが、そこにサリアもいる。しかしここからだと距離はかなりあったはず。もう夜遅いし、明日以降だな。となれば、ひとまず一番近い町で宿をとろう。


 魔法使いなら自分の現在位置を簡単につかめる魔法が使える。でも俺は魔法使いじゃない。となれば、方法は一つだけ。


「スキル〈大ジャンプ〉!」


 持ち前の超人的な身体能力スキルがここで活かせる。力強く地面を蹴って、俺は空高く浮上した。夜が暗いのはこの異世界でも同じだが、月が二つあるせいで地球の夜よりかは若干明るく、地上も見えやすい。


 俺がいた地点は小高い山の中腹部だったらしい。だいぶ高くまで上がったが、まだ麓まで距離はありそうだ。


「お? あの明かりは……町か」


 麓のあたりに町の明かりが見える。しかもかなりデカい。俺の記憶が正しければ、確かあの町は『キースラーの町』だったはず。

 百年経過しても、町は健在のようだ。知人は一人もいないと思うが、ひとまずあの町を目指そう。


「さて、距離はどのくらいだ?」


 目測だとだいたい20kmほどはありそうだ。だけど俺には〈測定〉のスキルがある。このスキルは、現役時代に打球の速度と軌道を計算する際に偶然身に着けたものだが、野球以外にも使い道は多い。


 〈測定〉のスキルで測ったところ、町までの正確な距離は19.8kmだ。


 19.8kmか、この数字は計算しやすい。俺の全速力は本気だとオリンピックの金メダリスト顔負けの100メートル9秒台だ。つまり1秒間に約11メートル走れるから、計算するとちょうど30分(1800秒)で19.8km走れる。


 でも30分はちょいと時間がかかるな。よし、〈瞬足〉のスキルを使おう。これなら今の3倍の速度で走れる、ちょうど10分で着けるな。


 地面に下りてスキルを使おうとした。その時。


「きゃあああああああああ!!」


 今度はどこからか悲鳴が聞こえてきた。まったく次から次へと。

 声の主は女性の声だ。しかも声の感じからしてまだ幼い、子供か。

 とにかく急いで向かおう。声がした方角は今いる場所から6時の方向だ、ちょうど町の反対側か。

いつもご覧いただき誠にありがとうございます!毎日ご覧になっている読者様には心から感謝いたします。


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