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史上最強のメジャーリーガーは引退後は二度目の異世界で自由なスローライフを送りたい  作者: 葵彗星


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第29話 重複加入!?

 部外者だと。スネイルめ、シモーヌから話を聞いてないのか。


「シモーヌ、この紙に書かれた内容だが……本気なのか!?」


 後ろにいたローガンが紙を持って見せた。俺もなんと書いてあるか読めた。


『わたくしシモーヌ・ウォーレッタは今日を限りにスネイルのパーティー『白銀の王狼』を離脱させてもらいます。今までお世話になりました』


「あぁ、この紙に書かれていることは……本当さ」


 俺が代わりに説明してやった。スネイルとローガンも呆気にとられた。


 そしてスネイルは今度は俺を睨み始めた。おいおい、嫌な予感がするな。


「そうか……シモーヌ! よりによってこんな男と!」

「おい、シモーヌ…………」


 シモーヌはため息をついた。なんでこの二人がここまで怒っているのかやっと理解できた。


「話をつけるって言ったじゃないか? 理由も言わず勝手に抜け出すだなんて、正気の沙汰じゃないぞ」

「だって……説得できるとは思わなかったから」

「あぁ、その通りだ! 俺達は納得いかねえ。朝起きたら、テーブルの上にこんな置手紙だけ残す性根の腐った女魔道士の言うことなんか」

「……なんですって!?」


 今度はシモーヌが鬼のような形相を見せた。あぁ、これはヤバいな。


「何が性根の腐ったよ! あなたこそ人のこと言えると思って? さんざんメンバーに迷惑をかけさせておいて、よく言えるわ!」

「迷惑かけさせただぁ!? 一体何を根拠にそんなことを!?」

「昨日もおとといも、あんたは実力が計り知れない強敵に無謀に挑んで大けがを負ったわ。治癒魔道士もいないのに。生き残れたのは運がよかったからよ。そんな向こう見ずな男は、リーダー失格よ!!」

「り、リーダー失格だとおおお!?」

「お、お二人とも、ここで喧嘩はやめてください!!」


 バッカスが制止するも、スネイルが振り切って殴りかかろうとした。全く世話を焼かせる奴らだ。スネイルの右拳を、とっさに受け止めた。


「おい……ほかの客も見てるって言っただろ?」

「……う……ぐぐ……だから部外者は下がってろって……」

「俺は部外者じゃない。言い忘れたが、俺が新パーティーのリーダーだ」

「なに? 新パーティーのリーダー?」

「えぇ、そうよ! 今日から私とゴーイチはパーティーを組んだの。名付けて『竜の狩人』よ」


 あまりパーティー名を自信満々で言わないでほしいな、正直恥ずかしい。


「……それが……てめえの答えかよ!?」

「えぇ、そうよ。もうあなた達のパーティーメンバーじゃないの! おあいにく様」

「ちょっと待てよ! そのことはギルドへ申請はしたのか?」

「えぇ、加入申請済みよ。ゴーイチは、もう新パーティーの一員」

「そっちじゃなくてな。俺達のパーティーの方はどうなんだ?」


 ローガンがすかさずメンバーカードを提示して裏返した。よく見たら、メンバーの名簿リストが載っている。スネイル、ローガン、それにシモーヌの三人の名前だ。

 俺の名前はない。当然だ。新パーティーの方だからな。あれ、待てよ。そうだとしたらおかしなことになる。


「お前は今、どっちのパーティーの一員なんだ?」

「そうだ。言っておくが、パーティー離脱はギルドへ事前に申請しないと、認められないんだぞ」

「そ、それは……」


 呆れた。新パーティー発足はいいものの、シモーヌは肝心の旧パーティーからは正式に離脱していないことになっているようだ。

 つまりシモーヌは今、『竜の狩人』と『白銀の王狼』、二つのパーティーに重複加入していることになる。


「確認だけど……一人の人間が二つのパーティーに加入していいのか?」

「そんなの駄目に決まってるだろ! お前も冒険者なら、ギルドのルールぐらい把握してるはずだ」


 そうだったのか。いや、正確には俺は冒険者じゃない。かつてこの町でギルドのメンバーカードを発行したのも二十年前だし、途中からはサリアたちと一緒に暮らしていたから、ギルドのルールなどほとんど把握してない。


「と、とにかく……ゴーイチ、今からギルドに行きましょう! 旧パーティーからの離脱申請もかねて……」

「そうはさせるかってんだよ!!」


 スネイルはドアの前に立ち塞がった。これは簡単にことが運びそうにないな。


「どきなさいよ、スネイル。じゃないと……」

「力ずくで通るものなら通ってみろよ! それとも新リーダー様のお力でも借りるか?」


 シモーヌが俺の目を見た。そりゃその気になったらスネイルなんて簡単になぎ倒せる。でも大丈夫かな。


「断っておきますが、パーティー同士の喧騒やもめごとはルール違反になりますぞ。ましてやここは宿です、一般のお客様もおられますから……」

「そうだ! そんなことバレた日には、パーティー解消だ。最悪ギルドからの追放だな」


 ほら、言わんことじゃない。シモーヌがこっそり俺に耳打ちしてきた。


「……ねぇ、適性試験でテリーにやったのと同じように、あいつを気絶させるのはできる?」

「そりゃできることはできるが……本当に大丈夫なのか?」

「あなたの〈瞬足〉の速さなら、何が起きたのかわからないでしょ。大丈夫、スネイルもそこまで強くないから。一生のお願いよ……」

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