表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
史上最強のメジャーリーガーは引退後は二度目の異世界で自由なスローライフを送りたい  作者: 葵彗星


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/51

第23話 ギルドマスターの権限

 耳を疑った。なんであっさり了承する。


「正気か、お前? リーダーの交代だぞ! スネイルの了承とらなくていいのか?」

「スネイルにはあとで私が説得しておくわ。だからいいの!」


 滅茶苦茶な女だ、何考えてるんだ。こんなのスネイルが了承するとは思えない。


「いいから、私を信じて。じゃあ、エンリケと話付けてくる。待ってて」

「……一体どうしたんだ? 何か打ち合わせでもしていたようだが……」

「ご心配なく、マスター。今後は私が彼の代理人として、話を進めさせてもらいます」

「シモーヌが? ゴーイチの代理人とはどういうことだね?」

「さっきも言いましたが、私は今日付けでゴーイチとパーティーを組ませてもらいます」

「なに? いや、でも……本人は反対していたが……」

「気が変わったんだ。今日付けで、彼女とパーティーを組ませてもらう」


 俺のあっさりした答えにエンリケも呆気にとられたようだ。そりゃそうなるか。

 さて、問題はここからだが。果たしてうまくいくのか。


「彼とパーティーを組んだので、代わりに私のメンバーカードをご提示します。これなら問題ないでしょう?」

「……ははは! そういうことか、シモーヌ! 君はなんてやり手だ!」


 エンリケもシモーヌの意図に気付いたようだ。

 シモーヌの作戦というのは、俺と一緒にパーティーを組めば、代わりにシモーヌのメンバーカードで提示して報酬を受け取れるということだ。

 冒険者同士はパーティーを組んで依頼を片付け、ギルドで報告し報酬をもらうというのが通例だ。この時メンバーカードを提示するのは、パーティー内の誰か一人でいい。


 だけどパーティーを組んでない俺は、ほかに誰かに委任することはできない。俺だけのメンバーカードでないと当然無理だ。

 そこでシモーヌの出番だ。シモーヌが俺とパーティーを組めば、彼女が代表としてメンバーカードを提示すればいい。

 無理矢理な作戦だけど、現状はこうするしかないようだ。


「だめだ!」

「……え?」


 エンリケがばっさり断った。まさかの失敗か。


「シモーヌ、お前のメンバーカードをよく見ろ」

「これは新式ですよ! 更新もこの前やったばかりじゃないですか!」

「そういう意味じゃない。パーティーメンバーのリストが裏面に記載されているだろ」

「…………」


 メンバーカードの裏面には、自分とパーティーを組んでいるほかのメンバーの名簿リストが載っている。


 しまった。俺とシモーヌはさっき口約束で組むって言っただけ。当然俺の名前なんて載っていない。


「ゴーイチの名前が記載されていれば当然受けよう。しかしないだろ?」

「……はい……」


 呆れた。まさかそんなこと想定してないわけじゃないだろ。


「でも、今から加入申請をすれば問題ないはずでは?」


 先にそれを言えよ。しかしエンリケはなぜか神妙な面持ちだ。


「あの……それにはゴーイチさんが有効なメンバーカードを持っていることが条件です。旧式のカードでは恐らくダメかと……マスター」

「そ、そんな……」


 代わりにファティマが説明してくれた。雲行きが怪しいな。さすがにシモーヌでも、お手上げか。


「……いや、いいだろう」

「……え?」

「ファティマ、ギルドのルールガイドブックを開いてくれ」


 エンリケは何が言いたいんだ。ファティマがカウンターの隅に置いてあった本を開いて確認した。


「第三十九条にこう書いてあるな。『ルールガイドブックに記載のない例外的な事象が発生した場合、ギルドマスターの独断で判決する』

「はい、そうありますが……」

「要するに今回の場合、メンバーの加入申請に関しての例外的な事象だ。本来、加入させたいメンバーは有効なメンバーカードを持っていることが条件だ」

「えぇ、でもゴーイチさんのカードは旧式で使えないんでしょう?」

「それが今回の例外的な事象に該当する。つまり……」

「あ? ということは……」

「俺の独断で決める、ということだ」

「えぇ? そんなのアリなんですか?」


 なんか凄いことになったな。受付嬢ですら目を丸くしている。ということは、本当にこんな事象は滅多にないってことだ。


「安心しろ。ゴーイチの加入申請は許可してやる」

「ほ、本当ですか!?」


 よかった。見た目はけっこう頭の固そうなジジイなのに、意外とふところが深い人間なんだな。

 

「ただし、一つだけ条件がある!」

「じょ、条件……?」


いつもご覧いただき誠にありがとうございます!毎日ご覧になっている読者様には心から感謝いたします。


この作品が気に入ってくださった方は高評価、ブックマークお願いします。コメントや感想もお待ちしております。またツイッターも開設しています。


https://twitter.com/rodosflyman

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ