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第1話「出会い」

 メシア=バベルハイム、それが今、新たな世界の壁を壊した者の名前だ。


「いたたたた……」


 ウェーブのかかった金色の長髪に澄んだ青い宝石のような瞳、人形の様に美しい容姿をしているメシアだが、服装は古着で擦り切れている。


「痛いのはこちらだ、転移に失敗したようだな?」


 声の主の上に乗っていた、青年は銀色の短髪で金色の瞳に妖艶な顔つきをしている。


「へー、染色剤作れるようになった人もいたんだ。綺麗な髪と瞳の色ね」


「何を言っているんだ? 地毛だ、それと早く退いてくれ」


 メシアは慌てて退く。


「どこか怪我でもした?」


「これくらいで怪我なんかしていられない。俺は忙しい、やかましい奴が戻って来る前に、部屋から出ていかないなら、苦労することになるぞ」


「あのね、出ていくのは貴方でしょう。どうして私が自室から……あれ?」


「気づくのが遅いな」


 メシアは自室出ないことに気づいた、自分の部屋はもっと質素だ。

 此処はこの目の前の男性の部屋なのだろう、本で見たような豪華な部屋だ。


「へ、へー。ご、豪華ね」


「それよりも早く出ていけ」


「出ていけって言われても、見たこともない場所でいきなり言われても、どうしたらいいか……」


「自分で考えろ」


「もー、冷たい。困ってる人が居たら助けなさいってお母さんに言われなかったの?」


「言われていたとしても、不法侵入者に情をかけてやってるんだ、ほら、厄介なことになる前に出ていけ」


「厄介なことって?」


「打首」


 メシアは顔色が悪くなる。


「あわわわ、そんなに物騒なことになるの!? 私ただ部屋にいるだけなのに!」


「それは俺が王ぞ……」


――――コンコンコン


「拙いな、どこかに隠れろ」


「どこかって、どこ?」


「どこでもいい」


 メシアはベッドの中に隠れた。


「入れ」


 入ってきたのは白髪に緑色の瞳の男性ロッセ=メイリーだった、燕尾服を着ている。


「どうした?」


「ナガト様、もうすぐ学園へ向かう時間ですが、朝食にも来なかったので心配になり様子を見に来たんです」


「悪い、ちょっと用事があって遅くなるというのを言いそびれた」


「用事とは?」


「もう済んだ」


「もう済んだ? 何をされていたんですか?」


「もう済んだからいいだろう」


 ロッセは目を合わせようとしないナガトの行動に不審感を抱いたのか、周りを見る。

 ベッドの膨らみを見て、悟った。


「ナガト様の心にもついに春が訪れたのですね、今日は学園へ行かず愛を育んで下さい! 失礼致します」


 嬉しそうに出ていくロッセに対し、ナガトはメシアに殺意の視線を向ける。


 メシアは布団から顔半分を出す。


「……ごめんなさい」


「謝って済む問題じゃない!」


 こうしてメシアとナガトの出会いが始まった。

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