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星詠みのシオン  作者: ray a life
電気の星 エレキ
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エレキ ep8-雷鳴の星を壊す者!ネブラの狂気、暴かれる真の目的!-

雷の心臓――それは、ただの動力装置ではなかった。

マサキの築いた技術の結晶。その真の役割が、いま暴かれる。

そして現れる、破壊の狂気に染まったネブラの本性。

シオンたちは、エレキの星の運命を賭けた最終決戦へと突入する……!


「な……なんでだ……! 雷の心臓は、まだ動いてるはずなのに……!」


マサキが焦りの声を上げる中、外の空は真昼のように閃光に包まれていた。

雷がサンボルトを襲い、街のあちこちから悲鳴と爆音が響く。


「雷の心臓……って、ただの発電装置じゃなかったの?」

シオンが声を震わせて問いかける。


「……違う。あれは“雷安定装置”だ」

マサキの声は低く、震えていた。


「この星、エレキは……本来、人の住める星じゃない。絶え間なく雷が降り注ぐ、暴れる星だった。それを、雷の心臓が……避雷針のように制御してくれていたんだ……!」


そんな中、玉座の間の奥から、静かに声が響いた。


「君の研究は……実に素晴らしかったよ、マサキくん」


ネブラだった。黒き衣のまま、手には雷の心臓――まるで命を奪われたように光を失っていた。


「溜まっていたエネルギーだけでも、充分かなとも思ったけど……やっぱり、もっと欲しくなってしまったんだよ」


ニヤリと口元を歪めるネブラ。


「星が最もエネルギーを発する瞬間……それは、崩壊のときだ」


マサキの顔から血の気が引く。


「……ネブラ、お前……まさか……!」


「その通り。ノヴァがあれだけの力を出したなら、エレキはどれほどの輝きを見せてくれるかな……?」


そう言って、ネブラは手元の雷の心臓を――


「よいしょっと」


——パァン!!


瞬間、雷の心臓が砕け散った。


「なっ……!」


その影響は瞬時に星全体を襲った。空は割れ、雷が暴れ、地響きが響く。

エレキ星のバランスが、崩れていく。


「ふざけるな……!」

シオンが叫んだ。


「なんでそんなことができるの!? 星を、壊すなんて……!」


だがネブラは冷笑を浮かべるだけだった。


「君にできるのは、“聞く”ことだけだろう? 星の声とやらを最後まで聞いていればいいさ。せいぜい“看取る”くらい、してやればいい」


その瞬間、シュッと音を立てて一振りの黒剣がネブラの前に立ちふさがった。


「その言葉、撤回しろ」


現れたのはユーリ。黒き騎士が、ネブラに向けて剣を構える。


「シオンが聞くことしかできないだと?この子はたとえどんな選択になるとしてもその運命と戦うと決めているんだ。それをバカにするとは…生きて帰れると思うなよ」


ユーリが怒りをむき出しにして両手の刀を構える。


「ふむ……まぁ、暇つぶしにはなるかな?」


「喋っていられるのも今のうちだ」


そして、もうひとり。


「拙者も助太刀いたすデス!」


漆黒のボディに赤いラインが煌めく、新生カロンがその横に並ぶ。

人型となったカロンは、右腕のブレードを構えた。


「ネブラ。トモキ様、そしてマサキ様の未来を壊すこと……断じて許さないデス!」


ユーリとカロン、二対一。

今ここに、雷鳴の星の命運を賭けた戦いが始まろうとしていた。


ネブラの狂気が、ついにその姿を現しました。

エレキの星が壊される寸前、立ち上がるのはシオン、ユーリ、そして進化したカロン。


この星を救えるのか。

星の声は、まだ聞こえるのか。


いよいよ最終局面!次回、雷鳴の星で命をかけた戦いが始まります!


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