エレキ ep6-雷の心臓を守れ!決戦、王都サンボルト突入!-
仲間たちが再集結し、ついにネブラの恐るべき狙いが明らかになる――!
バリアの解除、雷の心臓の危機、そして正面突破の決意。
戦いの舞台は王城サンボルトへ!加速する物語をどうぞお楽しみください。
王都サンボルト郊外、旧研究所ラボ――
「間に合った……」
地下牢から脱出したマサキ、トモキ、カロンたちが、ようやくラボに戻ってきた。同じタイミングで、シオンとユーリも駆けつける。
「みんな、無事だったんだね……!」
「はあ……間に合ったわ」
再会の喜びも束の間、シオンは険しい顔を見せる。
「ネブラのこと、なんとか国王に伝えなきゃ……。あの人、本当に危険な存在だよ」
マサキがモニターに目を向けた瞬間、凍りついた。
「これは……ウソだろ……!?」
「マサキさん?」
「ハメられたッ!!」
マサキの拳が、無意識に卓上を叩いた。
研究所の大画面に映し出されたのは、マサキが設計した“雷の心臓”を守る防衛バリアの、強制解除プログラムの作動ログだった。
「このために……俺を閉じ込めたのか、ネブラ……!」
◇ ◇ ◇
一方その頃、王都サンボルト最深部――雷の心臓格納区画。
その神殿のような空間で、ネブラは静かに笑っていた。
「ようやく……マサキの忌々しいバリアが切れる。まったく、面倒なものを作りおって……」
赤く発光する心臓状の巨大結晶――雷の心臓。それが静かに脈動している。
「さあ、回収の時だ」
唇に浮かぶのは、冷笑だった。
◇ ◇ ◇
「バリア解除は……30分後だ!」
マサキの言葉に、全員の顔が強張る。
「30分って……もう時間がないよ!」
「じゃあもう、迷ってる暇はないってことね!」
シオンが勢いよく立ち上がった。
「こうなったら全部まとめてやっつけてやる! 正面からサンボルトに突入する!」
「うん! ネブラの作戦、ぶっ潰してやるんだ!」
トモキが頷く。小さな拳をぎゅっと握る。
「私には……まだ“雷の心臓”の声が聞こえない」
シオンは眉をひそめて言った。
「多分、マサキさんのバリアがまだ残ってるんだと思う。でも、解除されたら……その時、星の声が私に届くはず」
マサキが頷く。
「雷の心臓は……実は、サンボルト王城の中心。“国王の間”の奥にある」
全員が顔を見合わせ、覚悟を決める。
そして、出陣。
王都サンボルトへと、仲間たちは走り出した。
◇ ◇ ◇
「ぐおおおおッ!?」
「ひ、ひぃっ……!? 黒いの……なんだアレ!」
サンボルトの外壁を突破し、王城へとなだれ込む仲間たち。先頭には、全身黒のフォルムに赤のラインを光らせるカロンがいる。
その右腕のブレードが、一瞬で敵兵の武器を両断する。
「次ッ! 右方向、6名。排除開始――」
「トモキ様、後退を。ここから先は、我に任せるデス」
その後ろでは、ユーリが剣を舞うように振るう。
「こっちも問題なし。王城の兵じゃ、私たちの相手にもならない!」
敵の盾ごと斬り捨て、数秒で小隊を壊滅させる。
◇ ◇ ◇
走りながら、シオンがトモキの横で囁いた。
「ねえ……“アレ”できる?」
「できるよ! ボクに任せて!」
トモキはニッと笑い、工具ポーチからとあるガジェットを取り出す。
マサキがそのやりとりを見て、ふと目を細めた。
(……いつのまにか……こんなに……)
まだ幼いと思っていた息子、未熟だった少女、そして壊れていたロボット。
それぞれが、今は立派に戦い、何かを守ろうとしている。
「おまえら……本当に、でっかくなったなぁ」
マサキの胸に、誇らしさがじわりとこみ上げる。
そうして仲間たちは、雷の心臓を守るため、王城深部へと走り続ける――!
今回は、ネブラの狙いがついに明かされ、仲間たちが“正面突破”を決意する回でした!
カロンの変形による無双、ユーリの剣技、そして成長したトモキとシオンの頼もしさ……まさに“仲間の覚醒”回といえるでしょう。
次回は、いよいよ雷の心臓をめぐる最終防衛ライン――国王の間での戦いです!
ネブラの真意とは? そして雷の心臓が語る“声”とは……?
どうぞ、お楽しみに!




