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剣神になったけど本当は魔法に憧れてたので魔法使いに転生します  作者: A’s
〜二年生〜

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ラウの夏休み2


【主要人物紹介】

ラウ

 剣神シンから転生した少年。

 魔法学校の二年生。

ナタリー

 ラウの幼馴染。

 一緒に入学するために王都へ来た。

ビスタ

 ユーフィリアスの長女で王女。

 ラウとナタリーの同級生。



ラウの二年目の夏休みは

とても順調だった。


ナタリーがいる時は宿題を進めていた。

そのおかげで数日でほぼ全ての課題が

終わっていた。

この調子で進めばあと何日かで

全て終われるだろう。


ナタリーはこのところ

神殿に修行に行くことが増えていた。

ナタリーはナタリーで

夏休み中に身に付けたい事が

あるのかもしれない。


ナタリーがソフィアの元で

修行している間は

ラウもイリスの元で修行した。


その甲斐あって魔法の腕も向上し

転送魔法もいい所までいっている。


あとはイメージと魔力を

上手く融合すれば成功するだろう。


セルマとの修行も順調で

かなり剣技が向上している。

腕への魔力操作も向上し

かなりの確率で魔力を使った

一撃が出せるようになってきた。


今後、足に自由に流せるようになれば

目標の瞬歩の入口に到達するだろう。


前世でも稽古を付けていた甲斐があって

剣捌き自体も相当な腕前になっている。


王都の騎士団長でも

セルマには苦戦するはずだ。


セルマが強くなることは

国防にも関わってくる。


シンの父でありセルマの父である

オクタヴィア公は辺境伯だ。


辺境伯は国境近くの都市の防衛、警護が

主な仕事で、オクト公はガルバン帝国との

国境付近を任されている。


現に、去年のメフィストの件では

魔物の襲来にあっていた。


その時は運よくラウ達一行が

たまたま居合わせ、撃退したが

毎回そうなるとは限らない。


オクトの戦力が充実するのは

国防の面でも重要なことだった。

その意味でもセルマの成長は心強い。



ラウが夏休みに片付けたいと

思っている事で唯一進んでいないのは

黒竜についての調査だ。


シンの頃であれば

ここまで真剣に調べたりはしない。

勝てるからだ。


しかし、シンの力の半分も出せない

今の状態でもう一度戦っても

勝てる見込みは正直ほぼない。


なにしろグラディウスのメンバーがいて

取り逃がしたのだ。


ラウひとりでは厳しいのは明白だった。


しかも、次の戦いでも

メンバーと一緒だとは限らない。


少しでも勝ち目を見出すために

情報を集める必要がある。



今日はナタリーと共に図書館に来ていた。


「禁書の棚、本が多すぎて

 どれだけ調べても終わらないね。」


珍しくナタリーが弱音を吐く。

それほどの量があるのは事実だったが

ラウは違和感を覚えた。


だが気付かないふりをする。


「そうだね、長くかかりそうだね」


それだけ膨大な量だ。


もちろんカテゴリーに分けられ

整理されてはいるのだが

ドラゴンの棚には

役立つ情報はなかった。

それだけ暗黒竜とは

珍しい存在なのかもしれない。


「夏休みももうあんまりないし」


夏休みもあと数日だ。

学校が始まれば、こんなに集中して

時間が取れるとは思えない。

お互いの修行もある上に

学校の課題もあるだろう。


その意味では休みの間に

なにか情報を見つけたかった。


「お昼にしようか」

「そうだね。」


ソレミア亭で昼食を取っている時も

ラウの頭は回転していた。


なにか見落としてはいないか。

違う調べ方があるのか。


デザートのベリーパイを食べ終えると

ナタリーが口を開いた。


「今日はちょっと気分転換に

 一階の書物を見てみようか。」


「そうしようか、ちょっと疲れたし」


一階には一般書物がある。

黒竜の情報は無くても

ラウがやりたい事のヒントは

見つかるかもしれない。



図書館に戻ると一階を調べてみる。

ナタリーはさすが、というべきか

神学についての書物を読んでいる。


神聖魔法について学んでいるのだろう。


ラウはふと、ある本に惹きつけられた。

童話の棚にあった「月と星」という

タイトルの本だ。


中は叙事詩の様式でなかなか面白い。



 遥か昔、人が文明を持ち始めた頃

 まだ夜は闇しかない世界だった。

 しかし人が火をを持つと、

 その世界には明かりが誕生した。

 明かりが邪魔だと考えた闇は

 竜に姿を変え人々を襲い始めた。


 人の抵抗も虚しく再び夜の世界を

 闇が支配するかというその時

 光の竜が現れ、闇の竜を倒した。


 そして光の竜は月となり

 その子供たちは星となり

 夜の闇を照らし続けている。


というあらすじだった。

読んだ後にラウは、ふと考える。


暗黒竜がいるなら、光の竜もいるのか?


もちろん、童話であり創作の可能性もある。

しかし細かい描写がとてもリアルで

全てが作り話とは思えなかった。


そして光の竜がもしいるのであれば

人類の味方であるだろう。


光の竜の事はドラゴン関係の書物にも

なかったし、全ては希望的観測ではあるが

なぜか確信があった。


しかし、この間の暗黒竜が

最上位の暗黒竜とは限らない。


あの強さの竜が何体もいるとは思えないが

さらに上がいる可能性もある。


浮かんでしまった恐ろしい考えに

ラウは反論する。


そんなわけない。

あれは最上位種の強さだろう。


「どうしたの?」


いつの間にか横に来ていたナタリーが

ラウの様子を見て話しかけてきた。


「この本・・・

 ちょっと見てみて」


「うん。ちょっとまってね。」


ナタリーはすぐに読破すると言った。


「これが本当なら

 光の竜もいるのかも。

 見つけられたら心強いね。」


「そうだよね」


だが、全くもって手掛かりはない。

雲をつかむような話だった。


「あ!

 帰ったらセキトに聞いてみようよ。

 ドラゴンのセキトなら

 何か知ってるかもしれないよ。」


「たしかに!」


望みは薄いかもしれないが

少しの希望が見えてきた気がした。




今回もお読みいただきありがとうございます。


いいね、ブックマーク、コメント頂けたら嬉しいです。

励みになります。


基本的には平日の昼に更新します。

週に三回は更新したいと思っています。

次回もよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
すぐ近くにドラゴンさんがいましたね(*´▽`*)
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