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剣神になったけど本当は魔法に憧れてたので魔法使いに転生します  作者: A’s
〜二年生〜

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欲しかったもの


【主要人物紹介】

ラウ

 剣神シンから転生した少年。

 魔法学校の二年生。

ナタリー

 ラウの幼馴染。

 一緒に入学するために王都へ来た。

ビスタ

 ユーフィリアスの長女で王女。

 ラウとナタリーの同級生。


「相手の校長かと話ついた。

 校長出てくる。

 それから・・・」


イリスの表情は複雑だった。


「私も出ることになった。」


恒例の週末授業が終わり

ラウを鍛えた後イリスが言った。


ユーシリア魔法学校と

シリアス騎士学園との交流試合の事だ。


「え?

 どうしてですか?」


ラウは思わず聞き返す。

この間までイリスが出る感じが

全くなかったからだ。


「勝負挑まれた。

 エキシビションマッチでやる。」


「それは楽しみですね」


もしかしたら久しぶりに

イリスの本気が見れるかも、

と思ったがすぐに落胆した。


相手の校長がどれだけ強いか知らないが

ユー坊より強い事はないだろう。


ユー坊レベルではないと

イリスの本気は引き出せない。


「あとシンも出ることにした。」


「本当にどういうことですか?」


ラウが出るのはもう決まっている。

しかし、イリスは()()と言った。


「相手、校長と副校長が出る。

 こっち私と誰でもいいって。

 だからシンと出る。」


そういうことか。

じゃなくて。

剣で戦えと?


「シンで戦えと?」


「そう。

 剣でやっつけて

 魔法でもやっつける。」


思いの他、イリスは鬼だった。




修行も終えて寮に戻ると

ナタリーもアルバイトから帰ってきた。


「ねぇ聞いてラウ。

 私アルバイト辞めることになったよ。」


ナタリーがアルバイトを始めたのは

当面の生活費の為だった。


しかし今のナタリーは

ビスタを助けた時の礼金で

かなりのお金持ちだ。


それでも義理堅いナタリーは

店主のペリエを気に入っていた事もあり

アルバイトを続けていた。


「新しい子が入ってきて

 店も余裕が出てきたんだって。」


確かに新学年で

新しいアルバイトが入ってくる時期だ。


どうやら詳しく話を聞くと

新しく入って来た子に指導中

もう少しバイトに入りたいと

相談を受けたらしい。

店主はシフトもあるから、と

週3日に設定したが

それでは足りないという事で

困っていたようだ。


「それで辞めることにしたの?」


「うん。

 もう少し勉強時間取りたかったし。」


そこは言わないが

おそらく身を引いたのだろう。


生活費に困ってる子に

心苦しかったのかもしれない。


勉強時間を取りたかったのも

おそらく本音だ。


ナタリーは自分の学年のみならず

卒業までの勉強を

今年中に終わらせる勢いで勉強している。


タイミング的には

丁度よかったのかもしれない。


「これで勉学に専念できる。

 まずは対抗戦ね!」


「それよりまずは夕食だよ」


「えー!

 でも確かに。お腹ぺこぺこ。」


「今日はビスタも誘って

 ソレミア亭でも行こう!」


「いいね!!」



ビスタを誘ってソレミア亭に着くと

シルの明るい声が響く。


「いらっしゃいませ!!」


ベリーパイが有名なこの店だが

繁盛しているのは、この看板娘の

明るさによる所も大きいだろう。


「あら、いらっしゃい!

 今日は何にするのかな?」


それぞれ料理を頼むと

ビスタが二人に聞いてきた。


「対抗戦の準備は進んでる?」


「もちろんだよ」

「私も結構考えてるよ。」


「また新しい呪文を

 見せてくれるのかしら。」


「まだ秘密。」


「もう!私にも?!」


楽しそうな会話が弾む。

ラウは何気ないこの時間が

とても好きだった。


食事が終わって

名物のベリーパイを頬張る。


いつ来てもここのベリーパイは

とても美味しい。


今日はナタリーの

バイトお疲れ会のつもりだったので

ラウが支払って店を出た。


「ごちそうさま!」


「美味しかったね!」


二人の笑顔がまぶしい。

思えば学校のイベントに参加したり

先生に色々教わったり

たまに友達を食事したり

魔法の勉強をしたり。


休みには両親と旅行もした。


これが味わいたかった

学生生活そのものだ。


ラウは女神エリュシオンに

感謝しながら寮に帰った。



今回もお読みいただきありがとうございます。


いいね、ブックマーク、コメント頂けたら嬉しいです。

励みになります。


基本的には土日祝を除く月~金の昼に更新します。

次回もよろしくお願いします。

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