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剣神になったけど本当は魔法に憧れてたので魔法使いに転生します  作者: A’s
〜魔法学校一年生〜

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34/68

魔界にて


【主要人物紹介】

ラウ

 剣神シンから転生した少年。

 魔法学校の一年生。

ナタリー

 ラウの幼馴染。

 一緒に入学するために王都へ来た。

ビスタ

 ユーフィリアスの長女で王女。

 ラウとナタリーの同級生。


ラウは即座にナタリーの気を探る。

だが、街全体を探っても全く気配を感じない。


ラウは焦った。

気がない、ということは

最悪の事態も考えられるからだ。


魔法陣による転送は人には使えない。

どれだけ考えを巡らせても

ナタリーの元へ駆けつける方法を

思いつくことが出来なかった、


わらをも掴む思いで

イリスの部屋に転送する。


「いてくれ・・・」


果たしてイリスはそこにいた。


「ん?ラウ。

 どうした?」


「イリス!

 ナタリーに危険が迫っている。

 絆の腕輪が赤く光っているんだ!」


イリスは一瞬考えるような素振りを見せると

納得したような顔になった。


「なんとか俺をナタリーの近くに

 飛ばせないか?」


「それは出来ない。」


ラウは絶望感に襲われる。

イリスならなんとかしてくれると思ったからだ。


「でも・・・

 私が行くことは可能だと思う。」


「さすがだ!

 俺も一緒に行けるか?」


「私が飛べたらいける。

 こっちへ。」


イリスの手招きに応じる。


「腕輪を。」


腕輪をイリスに見せると

相変わらず赤く光っている。


「頼む」


「ん。

 追いかけてみる。」


腕輪に手をかざして何やら集中し始める。


しばらくかかった。


「まだか!

 早くしてくれ!」


「黙って。

 集中してる。」


ラウはイライラしながら待った。

ここはイリスを信頼して預けるしかない。




魔界に転送されたナタリーは

恐怖心に支配されないようにするのに

必死だった。


ここが魔界だと認識したのは

相手がただ言ったからで

魔界がどんなところかも知らないナタリーは

本当はどこなのかも想像つかない。


「それでは契約に従って

 あなたの命を頂きます。

 私は直接頂くのは好きではないので

 何かご希望はありますか?」


なんのことを聞いてきているのか

全く分からなかった。


「なんのこと?」


メフィストはニヤリと笑いながら


「そうですね・・・

 例えば食べられるのがご希望とか

 手足をひきちぎられるとか

 粉々にされるとかですかね?」


ナタリーは背筋に寒気が走った。

一瞬何を言っているのか分からなかった。


「そんなこといいから

 早くやっちゃって!!」


クロエが半狂乱になって叫ぶ。

なぜかクロエもここに来ていた。

ということは契約とはクロエとの

契約なのだろう。


「お黙りなさい。

 あなたとの契約は彼女を亡き者にすることで

 やり方は私に任せて頂きますよ。

 良い顔になってきましたね。」


ナタリーは恐怖心を隠し切れずに

表情に出てしまっていた。

メフィストはそれをみて

明らかに嬉しそうになっている。


「いいですねぇ、その表情。

 絶望感の元、死にゆく表情は

 もちろん最高ですが

 私はその前の恐怖の表情も大好きです。」


メフィストの発言、表情に嫌悪感を覚える。


ラウは来てくれるだろうか。

というより来れるだろうか。


ナタリーにはここがどこか分からない。

相手が言う通り魔界だとしたら

ラウは魔界に来れるのだろうか。

ナタリーにも方法は分からない。


そしてこのメフィストの表情や言動は

逆にナタリーの恐怖心を嫌悪感に変えた。


ナタリーは杖を抜いていた。


「ほう。見どころがありますね。

 戦おうというのですね。

 では、魔法が得意なようですので

 こんな相手はどうでしょう。」


メフィストが杖を一振りすると

巨大なローブがどこからともなく現れた。

ローブの頭からは骸骨が見えているが

身体は見えない。


アンデットの最上位種、リッチだ。


ナタリーは見た目の恐ろしさに

再び恐怖を覚えたが

そんなものは何の力にもならない、と

覚悟を決めた。


「ファイヤーボール!」


リッチに向かって魔法を放った。



今回もお読みいただきありがとうございます。


いいね、ブックマーク、コメント頂けたら嬉しいです。

励みになります。


基本的には土日祝を除く月~金の昼に更新します。

次回もよろしくお願いします。

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