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タビスー女神の刻印を持つ者ー  作者: オオオカ エピ
七章 偽りの王
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■月星暦一五四三年十一月⑥〈医師の弟子〉

 竜護星のファタルの港から月星のリール港までは、船で七日程度の旅程になる。逆なら倍近い。

 それも、よほど海路が好条件だった場合の最短時間でのことである。


 竜で翔けるアトラスは早かった。一度の休みも取らず、その日の夕刻には月星入りした。


 一説には、竜の速度は騎乗者の想いの強さだという。

 これだけの速さだと、身がちぎれる程の寒さと風圧の中を飛ぶことになる為、竜が騎乗者を護っているとしか考えられない。


 冬を間近に日が落ちるのが早くなった月星の夕闇に紛れて、アンバル郊外で竜を降りた三人は余裕をもって閉門前に入り込むことができた。

 ハイネが、ウィルと翔けた往路の三分の二程度の時間しかかかっていないとのこと。

 二人とも想定外だったと驚いていた。

 預かっているであろう、特権手形を振りかざして深夜でも門を開けるつもりだったのだろうことが伺える。



 直接登城するというウィルとは別れ、ハイネに案内されたのは薬屋を営んでいる弓月隊のファル少年の実家だった。


 中には旅装姿の男性が二人を待っていた。


 ハイネによると、ネウルスの招待という形で、異国の医師が城を訪れるという筋書きができていた。

 まどろっこしいが、神殿の抜け道をネウルスには話せない以上、仕方がない。


「なぜ医師?」


 アトラスはハイネに問うが、彼は口を濁した。

 違和感を覚えたが、アトラスは問い詰めなかった。

 どのみち、城に行けば判ることだ。


 ここで二人は用意されていた衣服に着替え、待っていた男と共に、彼に従う医師の弟子のふりをして城に入った。



※月星と竜護星は距離はありますが時差がありません。(時差あるとめんどくさいので)月星からそのまま南下して南半球に竜護星はある設定です。


※月星と竜護星は距離はありますが時差がありません。(時差あるとめんどくさいので)月星からそのまま南下して南半球に竜護星はある設定です。


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