二繋目:平和的解決
「暇だなー」
私こと『望月焔』は今日も今日とて暇を堪能していた。
窓は遮られており、邪魔をするものは何も無い!
…はずだったのだが、なんだか外が騒々しい。
私の眠りを妨げたことは許されん!万死に値する!
意を決してカーテンを開くと、そこから光が入ってくることは無く、窓の外には暗闇が広がっていた。
「なんじゃこりゃ!」
今日のアナウンスだと、天気は晴れって言ってたのに…
これは町が騒々しくもなるな。
『焔様。大丈夫でしょうか?』
いきなり、頭の中に直接響くように、話し声が聞こえた。
まぁ、この世界だと当たり前のような出来事なのだが。
これも神の悪戯の一環で、我々はこの能力を”魔法”と呼んでいる。
基本的には誰でも使えて、生活を豊かにしているものだと考えてもいい。
この世界には、魔法を悪だくみに使ったりする輩もいるそうだが。
『よくわからんから説明はよ』
『畏まりました。…つい先ほど、空が雲のようなもので覆われてしまいました』
『簡潔で分かりやすい説明をどうもありがとう』
『例には及びません。今から合流しても宜しいでしょうか?』
『どぞー』
するとすぐに、家のインターホンがピンポーンと音を発した。
『入っていいですよー』
まだ距離があるのでそう玄関の奥にいるであろう人物の脳内へ話しかけると、「失礼します」といい玄関が開かれた。
「いやーお疲れ様!お茶とかいる?」
部屋に入ってきた彼女にそう言うと、「お手を煩わせるわけにもいきませんので」と断られてしまった。
因みに、彼女の名前は『ルーン・リゼアン』という名前だった。
顔良し、スタイル良し、性格良しの完璧美少女だ。
なぜだか、私のことを尊敬しているらしい。理由は知らん。
「お言葉ですが、焔様はこの異常事態を解決する気は無いのでしょうか?」
「なんでそんなめんどくさい事をせにゃならんのだ」
「ですが…」
「私は今の所、危害を受けていないからな」
「ということは」
「不利益を被る事になったら流石に動かざるを得ないけど」
私は殺戮をしたいわけでも、戦争を好んでいるわけでもないので、平和的解決ができるならそれが一番いいと考えているのだ。
平和、大事。
どうもLrmyです。
この世界の説明を少し。
この世界では、私たちの住んでいる世界で言うところの日本人だろうが外国人だろうが、すべて等しく”人間”という種族とされています。
獣人なんかが外国人枠だと思って頂ければわかりやすいかと。
作中でメタい話はできないんで、この場で説明をさせていただきました。
ではでは~