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フィールドコネクト







 いつものようにログインする。


 お知らせ欄が更新されていた。


 ゲーム内アイテムのセールとか色々あるんだよな。


 安くなったらマジで買わないと勝てない。


 大量に買うってことは使われる可能性もあるってことだからな。


 さてさて、どうせしょっぱいセールだろ。


 適当に開くとそこにはバグ修正の文字。


 な、なんだと!!


 俺は読んで涙を流しかけた。



 カリンガを特定のタイミングでキャンセルした上でスキルを発動させるとモーションが加速する意図しない挙動を修正。


 ソードダンスの後、すぐにクロススラッシュを発動させると全スキルのリロードが完了してしまう不具合を修正。


 クランバトルで意図しない場所に移動できないように判定を追加しました。


 運営陣は正常なバトル展開の為に、今後もスキルを調整していきます。



 俺が使いまくったやつを誰かが通報したのか!


 ファントムソードの直後は他のスキルが遅くなるやつ治ってないし!


 ……とりあえず練習場に向かった。


 練習場は人間相手にスキルを練習したりできる。


 草原のような空間に、ぽつり。


 黙々とスキルを撃ちまくる。


 色々やって見たが、微妙な感じだ。


 本当にカリンガは修正されてる。


 ただ、フォーゼの効果は剣で受けれるようだ。


 じゃあバックステップは覚えなくてもいいや。




 スキルの変更もしてみるか。


 ズラーと並んだ剣スキルを眺めてみた。


 スライドファクターの説明映像が流れる。


 発動すると幻影が2体現れ、行動を共にする。


 その映像は事前にブーストソードを発動していて、何度も見たファクターの幻影に違和感を覚えた。


 なんか、プレイヤーより幻影の方が早い気がする。


 気のせいかもしれないな。


 うーん、どうやって戦おうか。


 こうなったら運に手を出すしかない。


 俺はギャンブルスキルを眺めて一つのスキルを所得する。



『スキルパラドックス』



 リロードが終わってないランダムなスキルを一つだけリロード完了状態にする。


 でも条件があるみたいで、最低でも二つリロードしているスキルがないとダメみたいだな。



 絶対に使いずらいわ。


 ソードダッシュとフォーゼを使って、スキルパラドックス。


 あ、フォーゼのリロードが終わった。


 ……強いわ!


 でもスキルパラドックスのリロードタイムはめちゃくちゃ長くて9999秒もある。


 ……弱いわ!


 しかもモーションがある。


『スキルパラドックス』


 手を前に向け、光のエフェクトを引き寄せる。


 そのエファクトをパンと叩いて広げるとトランプがバラバラ。


 手と手の間をランダムに移動する。


 何度か動きを繰り返して5枚のカードが選ばれ。


 5枚に含まれたジョーカーは言った。



『エースのワンペア』


 ソードダッシュのリロードが完了しました。





 こんなことしてたら倒されるに決まってる。


 カリンガで加速できたら強かったのに。


 他に可能性があるとしたら、ガランドウスキルだな。


 背後に回って斬撃を放つ最強の移動スキル。


 でも使われる事は、あんまりない



 理由としては【フィールドコネクト】が邪魔すぎる。


 コネクトは全ての存在に何らかの効果を与えること。


 ガランドウのフィールドコネクトは伽藍道(ガランドウ)


 効果は魔法とアイテムの無効化。



 この効果が協力プレイでは最悪で、仲間が居た時に使ってみたけどブチ切れられた。


 でも斬撃さえキャンセルしたらコネクトされない。


 キャンセルしたらガランドウを使う意味がない。


 スラッシュの三倍近い衝撃を唐突に放てるのに、敵陣に瞬間移動してキャンセルしてたら魔法でボコられるのがオチ。


 だから移動として使うくらいなら使わない。



 俺は使うけど。


 一人ならガランドウは強いってわけだ!


 デメリットは敵にしかない。


 最強か?





 色々動きを試してから、街に戻って噴水に腰を下ろした。


 今日は何をしようかな。


 特にねえな、戦いに行くか。


 前を見ると青い光が柱のように伸び、ショコラが現れた。


『やっほ』



「昼間からこのゲームするのは廃人だぞ」


「今日はサボったー」


 ショコラは学生なのかもしれない。


「サボり癖はマジでヤバイからな」


「ちがうし、そんなことより約束!」


 大商人に育てるって話をしていたな。


「まずクラフトっていうのはな」


 作ることって教えてあげた。


「それだけ!?」


「工作みたいにこのゲームは実際にカンカンしたりして防具を作るんだよ」


 傷薬を作るなら草の汁を絞ったりする。


 それを自分で集めれるように、ショコラを育成しなきゃいけない。


「へー! でも武器ないや……」


「魔法でいいだろ」


 ショコラを連れて街を出る。


 街の周辺は魔物戦のエリアになっていて、果てしなく最強の敵が待ち続けている。


 ここから他の国に行くことはできない。



 ぽよーん。



 つっても街の近くは弱いエリアで、ぬいぐるみのような魔物が転がってるだけだ。


 草原を走り回るうさぎ。


「よし、倒してこい」


 俺はショコラにうさぎを指す。


「ええ!?」


「しょうがねえな」


 タイタンマグナムを取り出し、クルクルしながらショコラに渡す。


「かっこいいー」


「それをうさぎに撃て」



 パンパンとうさぎが死ぬとシャボン玉がふわふわ浮かぶ。



 その中にドロップアイテムが入っており、ショコラの体に入っていく。



 うさぎのドロップは毛皮と肉。


「レベル上がった!」


「良かったな」


 更に指示を出して魔法を覚えさせる。


 最初は1上がると一つのスキルか魔法を覚えれる。


「オススメはだな……」


「この銃出してみたい!」


「タイタンマグナムだぞ」


 ショコラがポチッと何かを選び、俺の前で仁王立ちする。


「ふふーん」


「な、なんだよ」



『タイタンマグナム!』


 ショコラの右手にキラキラと粒子が集まり、銃の形を作った。


「じゃーん!」



「その調子で頑張れ、俺は戦ってくる」


「分かった!」




 パンパンという銃声に手を振って、その場を後にした。










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