第1話 墜落①
「ひさびさにあの世界の夢を見たな…」
と呟いてしまう。というかナニ?ひさびさに見たとわいえ、最後のナレーション的なのは痛いだろ!
(やけにリアルだったからかな…)
馬車の中の狭いスペースで寝ていたが、ゴロゴロバタバタ(荷物で動けないので心の中で)暴れる。
「っ、そうこうしてる内に完全に空けちゃう。」
サクサク身支度を整えて動かなくてはいけない。
……べつに寝坊したわけじゃない!工程を急がせるリーダーによってこんなに早く起きているだ!言い訳しているじゃない。
誰に言う訳も無しに荷物のチェックをする。ここら辺で滅多に盗賊なんて出ないし、忘れ物がっ!、でもない。御察しの通りで、この[バイス林]でも、
『魔物』
が出る。
出て欲しくない。
出ないで。
流石に負ける事(仕事中なので荷物を奪われることも含めて)は無いと思うが、万が一がある。こんなんで「余裕だぜ!オレに任せなっ!」て言ってフラグ立てたくない。絶対死ぬ。よしんば死ななくても、後でリーダーにコロされる。
…ウン、急ゴウ。
この少しの油断(間)があらぬ方向へと向かわない様に仕事しないと。
それはそうとあの『夢』、そんなに見ることないのに、とても綺麗だった。それもいつもに増して…
さて、仲間たちとの合流する町まで後1日もあれば着く。それでも急ごう。町でも色々やる事がある。今日はいくつ押し付けられるんだろう…などと馬車を走らせる。
朝の準備は万全、馬車を操るのも慣れたものだ。快調だ。いつになく。空は…曇りだけど。
うん?快調…だよネ…
なんだろこの胸騒ぎは…
日の出から約二時間半くらい?になるころ警戒レベルを1段階上げる。こういう勘は信じて見るものだ…
それは日常の中で生まれたスキルだが、それでは終わらなかった。
空が急に明るくなって、「なんだ?」と思う間も無く
ゴゴゴオオオォーーー
と、物凄い音が、(いや、咆哮か?神サマの?と疑う)直ぐ近くに出現。
(やばい)
自分は即座に反応するが、馬が音にびっくりして暴れ始めた。が、戦闘を示唆して準備していたかいあって、無理やり抑えて、音源を確認すr…
…いや、待って欲しい。なんでこんな所に飛空船が落ちてくんのさ!!燃えてるし!
後半は実際叫んでいたかもしれないが、それどころでない。
目と鼻の先を通過していく。
あぶねー…
ドオココオオオーーーーーン…
うわぁ〜〜
メラメラ、パチパチ
…たく、誰だよ。こんなトコに飛行船落としたの。馬車倒れかけただろ!
と、気の無い思考をしながら墜落現場を見つめる。200mくらい前の所に落ちて来た(元)飛行船を見ながら馬を操る。
取り敢えず見るだけ見るのもいいか、
そう考えて走り出す。
これが、もしくはこんなんが、運命の遭遇となる、僕を振り回す日の始まりだった。
感想書いて頂いた方ありがとうございます。物凄く励みになります。これからも頑張ります。
主に休日の投稿になると思います。あげれる余裕があれば平日もあげようと思います。
今話もお読みいただきありがとうございました。