■悪役令嬢、優雅に登場する場面なのにピンヒールでこける■
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学園主催の舞踏会の夜ーー。
学園のホールには、ドレスやタキシードに身を包み、
着飾った学園の生徒たちで溢れ返っていた。
そんな中、ホールの2階の螺旋階段から1階へと、
煌びやかなドレスを翻し、優雅に階段を下りていく悪役令嬢ティセ。
悪役令嬢(ここは、公爵令嬢としての気品と優雅さで、
堂々たる登場をする場面…。気が抜けないわね。
ピンヒール、慣れないし…ここは慎重に下りましょう)
品良く、優雅に(※慎重に)階段を一段一段、下りていく。
周りの女子生徒1「まぁ…ティセ様! 優雅でお綺麗ですわ…!」
周りの女子生徒2「さすが公爵令嬢様…所作がとても美しいです。」
悪役令嬢(ふぅ…無事に下りきれた…よかった…)
扇子で隠した口元で、小さく安堵のため息をつき、
階段を下りきって、1階のホールの中央へ歩き始めたその時…
カクンッ…!
悪役令嬢「…ふひゃっ?!」
片足の踏み込むバランスを崩し、ピンヒールが横にカクンと傾いて、
思わず変な叫びとととも姿勢を崩した。
親衛隊の女子生徒たち「大丈夫ですか、ティセ様!!」
私の親衛隊を務める子たちが駆け寄ってくる。
悪役令嬢「あ…だ、大丈夫…よ。大丈夫。何でもないわ。」
取り繕うように手で制し、何でもないように再び歩き出す。
…が、恥ずかしさでほんのり顔が赤くなる。
悪役令嬢(ピンヒールがいけないのよ、『ピンヒール』が…!
もう…っ、今度から靴はストンとした平たいやつにするから!)
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