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●終章 ~正解はなにか…

あの後、サイマ国王と連絡をとったディオールは、今回の暗殺の首謀者がトラシュ・サイマ王子であることを伝えた。

証拠もそろっていたため、トラシュ王子はその後裁判にかけられることになったとのこと。

暗殺者たちも衛兵たちによって無事逮捕された。

そして、ディオールは、というと、サイマ国内では、『死亡』という扱いになった。

そもそも、ディオールは王位継承には興味が無く、死亡扱いとなることにより、今後王位継承の争いに巻き込まれることもなくなる。

サイマ国王は当初その決定に反対していたが、かわいい娘の命が守られるならば、ということで最終的には快く同意した。


騒動がおちついた頃、

「わー、かわいいー!お人形さんみたい!!」

フォルテの声が喜びの声をあげ、ディオールを抱きしめた。


ダイナーの店(食堂)のウェイトレスのフォルテが、偶然にもディオールの屋敷の前で、「ノワール診療所分院」の看板を見つけた。

結果、ノワールがディオールたちとつながりがあることがばれてしまい、ぜひ食堂に連れてこい、と騒いだため、仕方なく連れてきたら、このはしゃぎようだ。

ディオールもその歓迎ぶりに心底喜んでいる様子だ。


「先生、あの姿をみると、お嬢様の決定は正しかったんだな、と改めて思いますね。」

食堂の端のテーブルにノワールと共に座っているアルジャンが、ディオールの姿をあたたかな表情で見ている。

『お嬢様の決定』とは、ディオールが死亡扱いとなる、ことについてだ。

「そうだな、本当に正しいかどうかは、だれにもわからないけど、あの姿を見る限りはよかったんだな、ってほんとおもうよ。」

ノワールもアルジャンの言葉に同意した。

今ディオールは、今まで背負ってきた重い荷物をすべておろしたかのように、活き活きとした表情を見せてくれている。

その変化を一番感じ取っているのは、ずっと彼女に仕えているアルジャンだろう。


「ちなみに、ディオールの体の調子はどうだ?例の虚弱体質は治ったはずだろうけど?」

そう。先日ノワールの能力で暗殺者の傷を癒した際、その生まれながらにしての虚弱体質についても、治癒されているはずだからだ。

そうした体質的なものは、外傷とは違い、明らかに目に見えるものではないので、さすがのノワールでもそれが完治したかどうかの判別は難しい。

だが、あの後処方する薬を、いままで処方していた虚弱体質に対してのものから、単なる滋養強壮のものに切り替えたので、それで問題なく生活できている、ということはおそらく問題ないだろう。

「ええ、お嬢様のお姿を見る限りでは、すこぶる元気ですから、完治しているはずです。」

「ちょっと確認してみましょうか?」

そういうとアルジャンが、

「お嬢様大変です!先生が屋敷から分院を引き上げると申しております!」

とディオールに少し大げさに伝えた。

「ああ、急に持病の虚弱体質が。あと思わぬことを口走りそうになりそうな病が…。」

そういって、ディオールは急にヘナヘナとその場に倒れこんだ。


「大丈夫だな、あれは。」

「ですね。」

ノワールとアルジャンはその姿を見て、少しあきれながら優しく微笑んだ。


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