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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第五章 もう一つの故郷へ
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99話 友人達との再会

さて、ルリの話から。


「えっと‥‥何から話すかな‥‥。」

「こっちでは‥‥魔岩だったか?その話からしたらどうだ?」

「あ。そうだね。」


それからルリはまず、魔岩のことを話し始めた。

あの魔岩と言われている物が向こうの世界から何故か転送された様に移動したこと。

魔岩が向こうでは魔素の塊とされていること。

野生の動物が魔素を過剰に取り込んだ姿が魔物。日本で化け物と呼ばれている存在だ。

魔素がそもそも何なのかはちょっと曖昧になったが、魔素が溜まり、濃くなると魔物の大量発生に繋がること。


次にルリの力。

今話した魔素を消す力。破魔の力の話。

これはルリしか持ってない力で、赤ちゃんの頃に魔物を消した力の事だと、ルリ達はこの力を使って魔岩を今度こそ消すために戻ってきたのだと説明した。


「今度こそ?」

「うん。20年前ぐらいにもう一つの隣国の、今は王妃である方が破壊を試みたの。その時、綺麗さっぱりなくなったから成功したと思ってたんだって。だけど、さっき言った様に、日本に落ちてきた。そのことは、私が話すまで向こうの人達みんな知らなかったみたい。」

「そう‥‥‥それで、あの魔岩を消せる唯一の存在がルリ?」

「うん。そうだよ。」

『‥‥‥』

「勿論、無茶するつもりはないよ。ちゃんと鍛えてきたし、リヒトもいてくれるし。」

「え?鍛えてきたって何を?」

「まずは護身術だね。そのあとは剣術。両方城の騎士達の訓練に混ぜてもらって教えてもらった。剣術は旅の間、リヒトに教えてもらってたけどね。」

「「ルリ、すごっ!」」

「あ。剣術、最初に基礎を教えてくれたのは魔族の人達なんだけど‥‥」

『魔族!?』

「ふふっ。うん。魔族。優しい人達だったよ?で、その魔族の王様、魔王ね。驚きの人だったんだよ!」

「「「「「魔王に会ったの(か)!?」」」」」

「う、うん。その魔王、実は小鳥遊優人さんだったんだよ!」

『え?』

「覚えてない?3年前、修学旅行中に行方不明になった当時中学生の人。テレビでニュースになってたでしょ?」

『ああ~!!』

「ってあの子も向こうの世界に行ってたの!?」

「うん。魔族の巫女に召喚されたって言ってた。」

『へ~!!』

「‥‥魔王にするために召喚したとか?」

「さあ?巫女には会ってないから分かんない。それに会って間もない人に教えないでしょ。国家機密レベルだろうし。」

「あ。確かに。」

「ねぇねぇ。ルリ。今度は私達から質問していい?」

「うん。いいよ、鈴姉。」

「本当にリヒトさんと婚約したの?」

「「!!!」」

「そ、そこからくるか‥‥うん。婚約者‥‥です。」

「「「おお~!!」」」

「リヒトさんやるね~!!ルリを落とすなんて。幼なじみでも駄目だった程の鈍感なのに。苦労したでしょ?」

「ああ‥‥すごい苦労した‥‥まず、呼び捨てで敬語が無くなるまで数ヶ月掛かったからな。」

「「「うわ~‥‥」」」

「ルリ‥‥もうちょっと頑張ろうよ‥‥。」

「無茶言わないでよ!こんな綺麗な顔した人、すぐに呼び捨てにできる訳ないでしょ!?しかも立場も何も知らない状態だよ?陛下夫妻に会う前に呼び捨てに変えただけでも勇気ある方だと思わない?」

「そう言われると‥‥」

「「「確かに。」」」


リヒトをまじまじと見て納得した女性陣。見られてるリヒトは苦笑い。

というかほぼ女子会にリヒトが参加させられてるだけ。


その後もお互いにどこを好きになったかとか、恥ずかしい事この上ない話から、向こうでの暮らしなど色々話した。すると、時間があっという間に過ぎていた様で、今日はもうお風呂に入って寝ようということになり、解散した。


翌朝。

ルリが起きてくると、義母は朝食の用意をしていた。


「おはよう、リヒト、義母さん。あ、手伝おうか?」

「おはよう、ルリ。」

「おはよう。大丈夫よ。もうすぐ出来るからみんなを起こしてきて。」

「はーい。」


これが戸隠家の日常だったので、義父、義兄、義姉妹を起こしていく。

そして全員を起こして集合した後。


「で、ルリ。今日、どうする?」

「? あ、義父さん。ひょっとして仕事休み?」

「ああ。というか全員休みだぞ?」

「え?あ、そっか。」

「どこか行きたいところあるか?」

「う~ん‥‥リヒトはどこか行きたいところある?」

「俺は日本のことにあまり詳しくないからみんなで決めてくれていいよ。」

「じゃあ、ルリ。私がみんなと行きたいところでいい?」

「うん。いいよ、義母さん。」

「ふふっ。じゃあ、車出してね。お父さん。」

「ああ。いいぞ。」


そして全員朝食を食べ終え、片付け終わったところで出発だ。勿論、私とリヒトはカツラを被ってる。

目指すはショッピングモール。本来は魔岩が落ちなければそこに建てられる予定だった。しかし、魔岩が邪魔したため、別の場所に建てられた。危険を考え、魔岩がある場所からは離れたところ。

‥‥‥なのだが、ショッピングモールに行くにはそこの近くを通る必要がある。となると。


「ああ‥‥またいる‥‥」

「やっぱり私か~?でもこのままは駄目だね。」

「だな。」


車で信号待ちしていたら歩道辺りに魔物が現れていた。まだ近付いてきた訳ではないが、このままだと他の被害者が出かねない。


「‥‥車の中なら見えないかな。リヒト、今度は私がやるね。」

「ああ。頼む。」

『二人共、何でそんなに冷静なの!?』

「義父さん。すぐ終わるからちゃんと信号見ててよ。」

「あ、ああ‥‥。」


そしてルリは後部座席に座ったまま魔物の方に手を翳して。


「ー我が身に宿りし、破魔の力よ。我らに害をなす彼の物を討ち滅ぼせ!ー」


やがて空から光が降り注ぎ、魔物は消えた。


『‥‥‥』

「ほら、義父さん。青だよ。」

「え?あ、ああ。」

と返事したあと、再び車を発進させる義父。


「ルリ‥‥今のが破魔の力?」

「うん。そうだよ。」

『すごっ!』

「‥‥‥道理で落ち着いてる訳ね‥‥。」

「そういうこと。で、義母さん。私が赤ちゃんの頃に使ったのと同じだった?」

「威力は今の方が大きかったけど、光は一緒だったと思うわ。」

「そっか。」


そしてその後は何事もなく、無事ショッピングモールに到着した。


「で、義母さん。なんでここに来たかったの?」

「ん?決まってるでしょ?ルリ達の服の調達よ。まさかそのままの服で突入したりしないでしょ?」

「あ。確かに動きやすい服いるね。でも、一応持ってきて‥‥」

「というわけでまずは二人の服を買っていくわよ!」

「「おお~!!」」

「ルリ、リヒトさん。ルリは分かってるだろうが、女性陣は二人の服選びを楽しみたいだけだ。悪いが、リヒトさんも付き合ってやってくれ。」

「みたいだね‥‥。」

「は、はい‥‥。」


そうして色々回った結果、私はワンピースでリヒトはスラックスにシャツ姿のシンプルスタイルに着替えさせられていた。

勿論?何着かずつ他にも買った。


‥‥‥必要なのか?

というか何故、着替えることになった?


とも思ったが、とりあえず目の前のリヒトを見ると


「‥‥‥顔がいいと、何でも似合うからいいよね‥‥。」

「ルリ。その言葉はルリにも言えるのよ?」

「え?」

「ああ。ルリも可愛い。」

「あ、ありがとう‥‥。」


そして私達が着替え終わったところでフードコートへ。

昼食を食べ終わった後。


「ねぇねぇ。午後からは分かれて見て回らない?で、時間決めて駐車場に集合でどう?」

「え?一緒に回るんじゃないの?」

「「‥‥なるほど。」」

「え?義姉ちゃん達、何がなるほど?」

「ううん。そういうことなら私達、丁度行きたいところがあったのよ。行こ、舞。」

「うん。」


と言って席を立った双子の義姉達を皮切りに義兄が一人で行ってしまい、両親が二人でルリにお小遣いを渡してから去っていった。

ポツンと残された二人は。


「えっと‥‥どうする?リヒト。」

「どうしようか‥‥でもこのままここにいても邪魔みたいだし、とりあえず移動するか。」

「うん。そうだね。」


と言って私達も立って移動しているのだが‥‥


‥‥‥まさかデートを仕組まれたか‥‥?

あの義母さん達ならやりかねないな‥‥義姉ちゃん達もなるほどって言ってたし‥‥


と考えていると、リヒトに話し掛けられたのでやめた。


「ルリ、どこに行く?」

「う~ん。えっと、リヒトは逆に日本語読めないんだよね?」

「ああ。」

「じゃあ、私から離れないでね。迷子になったら探すだけで一苦労だから。」

「勿論だ。俺はルリに離れろと言われても離れないぞ?」

「‥‥‥違う意味に聞こえるのは何故だろう‥‥。」

「俺はルリの行きたいところでいいぞ。」

「う~ん‥‥あ、回る前にちょっと待ってて。」

「ん?」

「これ、お手洗いの表示。」

「へ~そうなのか。分かった。待ってるよ。」


そして、私が戻ってくると。


「あの人、格好良くない?」

「本当だ。声掛けてみようよ。」


という声が遠巻きながら色んな方向から聞こえた。

なのでちょっと恥ずかしいが、リヒトに声を掛けた。


「おまたせ。」

「いや、そんなに待ってないぞ。で、どこから行くんだ?」

「う~ん‥‥。」

と話ながら移動を開始すると。


「あ。なんだ‥‥彼女いたんだ‥‥。」

「残念‥‥。」

「だね‥‥。」


と引いていくリヒトを見ていた周りの方々。


‥‥‥私になら勝てるかもとは思わないのかな‥‥?


そう思いながらまずは本屋に行き物色した後、他にも回って最後にゲームセンターに入ると、入った瞬間からリヒトは目をキラキラさせて私を質問攻めにした。

すると、


「日本はすごいな!ルリ。」

『ルリ?』

と私達以外の声が違う方向から聞こえた。


「え?」と二人で振り返ると、そこにいたのは


「!!‥‥(みやび)。」

「え?」

「よっ!久しぶりだな。やっぱりルリだったんだな。」

「うん。久しぶり。みんなも元気だった?」

『勿論。』

「ルリはいつ帰ってきたの?」

「昨日だよ。」

「本当の両親には会えた?」

「うん。約束通り文句言ってやったわ!」

『おお~!!』

「で、ルリ。一緒にいる格好いい人、誰?」

「二年前私を迎えに来てくれた人。あと、ちゃんと血の繋がった私のいとこでもあるよ。二人で用があって一時的に帰ってきたの。」

「一時的にってことはもう日本で暮らすことはないの?」

「うん。本当の両親は優しい人達だったからね。こうして日本に帰るのも許してくれたし。」

「そっかぁ‥‥ねぇ、ルリ。」

「ん?」

「いとこさん、彼氏?」

「!!‥‥‥うん。」

「「やっぱり!!」」

「お似合いだもん。ルリといとこさん。幸せになるんだよ?ルリ。」

「もう、気が早いって。‥‥そういえば、みんなは何でここに?‥‥もしかして、ダブルデート?」


雅合わせて男女二人ずついるからそうかな?と思ったんだけど‥‥


「「んな訳あるか!!」」「「そんな訳ないでしょ!?」」

と全員に全力で否定された。


「あ、そうなんだ。じゃあ、普通に遊びにか。」

「うん。ルリは?二人で来たの?」

「ううん。今日は義父さん達も休みだから、家族全員で来た。あとで合流することになってるよ。」

「そっか。じゃあ、これ以上二人の邪魔しちゃ悪いし私達行くね。またね。」

「うん。またね、みんな。」

「ルリ。」

「ん?なに?雅。」

「そのいとこが好きなのか?」

「!!‥‥うん。」

「そうか‥‥」

「ほら!雅。行くよ。」

「うわっ!引っ張るな!‥‥またな!ルリ。」

「うん。」


そして、かつての友人達は去っていった。


「ルリ、更に可愛いくなってたね~!」

「うん。それに、格好良かったよね~ルリの彼氏。」

「だな。あれには勝てねぇよな。残念だったな、雅。」

「うるさい!わざわざ言うな!」

「いい人そうで良かった~。」

「だな!雅にはない雰囲気の人だったよな。」

「あ!確かに!優しそうな人だったよね。」

「お前ら人の傷口に塩塗って楽しいか‥‥?」

「「「楽しい!!」」」

「くそっ。」


とか話ながら。

人が行き交う場所にリヒトを放置したらどうなる?

というところで他にも案を思い付いて迷いました。


他には。

・芸能界に誘われる

・本当に逆ナンされる


芸能界は一旦書いてみて、ショッピングモールでこれはないだろう‥‥とやめました。

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