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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第五章 もう一つの故郷へ
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98話 久しぶりのもう一つの家族

さて、ここを旅立った時とは逆に靴を脱いで一階に上がり、玄関に靴を置いてリビングに入ると。


「‥‥‥改めて見るとルリの髪色、薄いピンク‥‥桜色?っぽいわね。」

「うん。」

「えっと、王妃様と一緒なんだっけ?」

「うん。そうだよ。目の色はお父さんだった。あ、陛下ね。」

「そう‥‥ルリ。今更だけど私、敬語にした方が良かった?」

「本当に今更だね。14年も娘として育ててくれたのに敬語使われたらショックだよ。私は、ここでは王女じゃなくて戸隠ルリだよ。で、義父さん達は仕事や学校?」

「ふふっ。分かったわ。お父さんは仕事で、春樹は大学、鈴花と舞花は高校よ。」


ちなみに。戸隠家の家族構成

義父→(いつき)

義母→春花

義兄→春樹 ルリの4個上

義姉妹(双子の姉)→鈴花 ルリの2個上

義姉妹(双子の妹)→舞花 ルリの2個上


「そっか。じゃあ、夕方までは会えないね。」

「そうね。ところで、ルリ。お昼どうする?」

「リクエストしていい?」

「いいわよ。何がいい?」

「炒飯食べたい!」

「殿下は何かありますか?」

「いえ。同じので構いません。」

「じゃあ、炒飯にしましょうか。」

「じゃあ、私も手伝う!」

「え?」

「え?なに?リヒト。」

「いや、手伝うんだなって思っただけだ。」

「ふふっ。お城は料理人が作ってくれるからですか?」

「はい‥‥。」

「ふふっ。リヒト、私ここではちょいちょい手伝ってたんだよ?」

「そうか。」

「ふふっ。ルリ、殿下を呼び捨てなのね。敬語もなくなってるし。鈴花達が帰ってきたら色々聞かせてね。」

「うん。」


そして昼食後。


「あぁ~‥‥やっぱり義母さんの炒飯食べると帰ってきた~!って感じる~。」

「ふふっ。それは良かったわ。あ、るり。街を歩いたりするのよね?」

「うん。勿論。」

「じゃあ、いいものあげるわ。」

「?」


そう言って義母さんは部屋に向かうと、すぐに戻ってきた。


「はい。これ。」


と渡されたのはカツラ。ここを出る時の髪色。

つまり茶髪。で、長さは胸辺り。


「殿下もいかがですか?」

「え?」


リヒトは黒髪のカツラ。勿論長さは短い。

二人共被ってみると。


「おお‥‥‥リヒト格好いい‥‥。」

「あ、ありがとう‥‥ルリは洗礼前ぐらいの感じだな。」

「長さ的にもそんな感じだね。どう?義母さん。」

「うん。二人共似合ってる。」

「あ、あの。俺、ここにいる間皆さんをどうお呼びしたらいいでしょうか?」

「あ。そうですね‥‥‥王太子殿下に母と呼ばれるのはちょっとハードルが高いですね‥‥。」

「名前で呼んでもらう?」

「お父さんが反応しそうだわ‥‥。」

「あ。確かに。じゃあ、あだ名とか?」

「そうね。じゃあ‥‥春花だから「春さん」はどう?」

「え、義兄ちゃんは?」

「春兄とかでいいじゃない。」

「それもそうだね。」

「えっと、春さん?」

「はい。なんでしょう?」

「俺のことも敬語なしでいいですよ?俺も日本にいる間、王太子ではありませんし。」

「‥‥‥いいのかしら?ルリ。」

「いいんじゃない?本人が言ってるんだし。」

「そうね‥‥。」

「呼び方も呼び捨てで構いませんよ。」

「‥‥‥」

「義母さん。リヒトがいいって言ってるんだよ?」

「うっ。そ、そうよね。じゃ、じゃあ‥‥リヒト‥‥さん。」


ガクッ


「義母さん‥‥。」

「春さん‥‥。」

「うぅ~すぐには無理だわ。」

「まあ、すぐにとは言いません。ルリもなかなか今みたいに呼び捨てにしてくれませんでしたし。」

「ありがとう‥‥。ところで、るり。今日はどこか行くの?」

「ううん。寝る準備とかしようかなって。私の部屋、まだそのまま?」

「ええ。ベッドはそのままだからマットレスにカバー掛けるだけとかにしてあるわ。」

「おお!さすが義母さん!‥‥やることなくなったな‥‥。」

「何言ってるのよ?リヒトさんの部屋の用意しないと。」

「あ。そうだね。」

「俺はルリと同じ部屋で‥‥」

「いい訳ないわよね?リヒトさん。」

「‥‥はい。」


そしてその後はルリと義母である春花だけが動いていた。

家事や、リヒトとルリの部屋の用意をしたあと、最後は夕食をどうするかという話になった時。


「またリクエストしていい?」

「あ。もしかして瓦そば?」

「さすが!いい?」

「じゃあ、買い物に行かないとね。一緒に行く?」

「行く!リヒトもくる?」

「いいですか?」

「ええ。いいわよ。」


そして三人で近所のスーパーに向かう道中。


「そういえば、義母さん。あれから化け物出てきた?」

「ううん。不思議と中で大人しくしてるみたいなのよ。」

「じゃあ、死傷者は‥‥」

「出てないわ。」

「良かった~!」

「ん?何でルリが安心するの?」

「え?あれ?」

「あ、ルリ達が帰って来る目的までは聞いてないのよ。」

「あれ?そうなんだ。そこが一番大切なことだろうに。」

「陛下からはルリに聞いてくれって書いてあったのよ。」

「書いてあった?」

「私達のやり取りは手紙よ?」

「あ。話してる間に扉が閉まるか。」

「そういうことよ。」


そしてスーパーに着いた後は必要な食材をルリ達が取っていくが、初めてのリヒトはキョロキョロしていた。


「ふふっ。向こうと違うから驚くでしょ?」

「ああ‥‥全てが違う‥‥便利なんだな。日本は。」

「うん。」


そしてレジで会計を済ませた後の帰り道。


「お出ましか‥‥。」

「こうなると、狙われてたのって私かな?」

「多分な。ちょっと行ってくる。」

「え!?二人共何でそんなに冷静なの!?」

「義母さん。この化け物、向こうでも出るのよ。私達は数えきれない程倒してる。」

「そうなの!?」

「うん。それは義父さん達が帰ってきたら纏めて話すね。」

「う、うん。」

と、話してる間に終わったらしく、リヒトが戻ってきた。


「ありがとう、リヒト。」

「ああ。」


そして家に帰った後。

ルリは何事もなかったかの様に金糸たまごを作り始めた。

その様子を見て春花も「あとで話してくれるって言ってたし‥‥」と気を取り直して肉を煮たり、茶そばの準備を始めた。


瓦そばは本来、熱した瓦の上にのせて出すので「瓦」そばなのだが、家庭ではホットプレートで代用する。

茶そばをホットプレートで軽く炒め、温めたあと金糸たまごと甘辛く煮た肉と刻んだネギを川の字に綺麗に盛り付けて完成だ。

別につけ汁があるので、それをつけて食べる。食べ方はつけ麺スタイルだ。これは本家と同じ。


そして完成する直前に双子の義姉妹が帰ってきた。

リビングに入って来たので。


「「ただいま~!」」

「おかえり。」

「「‥‥‥ルリ?」」

「うん。カツラ被ったままの方が分かりやすいかなって思って、そのままにしたんだけど正解だったかな?」

「うん。」

「ってそれ、カツラなの?」

「うん。髪色から違うんだよ。晩御飯、もうすぐだから着替えてきなよ。」

「「分かった。」」


双子が着替えて戻ってきたところで、義兄と義父も帰ってきてリビングにきた。


「義父さん、義兄ちゃん。おかえり。」

「「ただいま‥‥」」

「ルリ‥‥だよな?」

「うん。」

「本当に帰ってきたんだな。」

「うん。もう晩御飯食べれるよ。」

「ああ。」


ちなみに帰ってきてからのリヒトは、できることがないのでリビングで大人しくしていた。カツラはすぐに取ったが。


夕食後。

リビングに集合した戸隠一家とルリとリヒト。


「やっぱり瓦そばはルリのリクエストだったか。」

「勿論!」

「ねぇ、ルリ。カツラ取って見せて。」

「うん。いいよ。」


そしてカツラを取ったルリの髪色と長さを見て。


「「ルリ、可愛い~!!」」

「うん。似合ってるな。」

「桜色っぽいな。王妃様の色だったか?」

「うん。そうだよ。目の色は陛下だった。リヒトとお揃いなのは両国の陛下が実の兄弟だからだって。」

『へ~!!』

「本当にいとこなんだ。」

「うん。」

「それで、俺は皆さんをどうお呼びすればいいでしょうか?」

「義父さんは名前がいい?義父さんがいい?」

「‥‥‥義父さんは何か畏れ多い気がする‥‥。」

「何言ってるの。私、義父さんって呼んでるのに。」

『あ。』

「でも義父さんはハードルが高いから名前で呼んでください。あ、(いつき)って言います。」

「じゃあ、樹さん?」

「それで構いません。」

「義兄ちゃんはどうする?ちなみに義母さんは「春さん」になったけど。」

「‥‥‥俺の方が年上なんだったか?」

「うん。義姉ちゃん達と同い年。」

「兄はハードルが高すぎる‥‥」

「え?春兄じゃ駄目?」

「‥‥‥‥‥他にないか‥‥いいよ、それで。」

「じゃあ、あとは義姉ちゃん達だね。」

「私達と同い年なら鈴と舞でいいんじゃない?」

「リヒトはそれでいい?」

「ああ。本人達の意思に添うよ。皆さん。俺のことは可能なら、呼び捨てで敬語もなくて構いません。ここでは俺はただの居候。王太子ではありません。」

『‥‥‥』

「いや、私に聞きたそうな目、向けないでよ。本人がそう言ってるんだからなるべくそうしてあげたら?」

『‥‥‥分かった。』

「とりあえず、リヒトさん。」

「はい。なんでしょう?」

「それなら、俺達にも敬語はなくていい。ルリと同じ様に接してくれないか?」

「!!‥‥‥いいんですか?」

「ああ。」


義兄妹達も頷いた。


「春さんも?」

「ええ。勿論。」

「ふふっ。良かったね、リヒト。」

「ああ。前回はゆっくり話す時間も取らずにあっという間にルリを連れ出しちゃったからな。失礼だったなって後悔してたんだよ。」

「あら、そんなことないわよ?」

「ああ。ちゃんと見送りさせてくれたしな。」

「私だよ。一番話して欲しかったの。本当に陛下夫妻に会うまであんまり教えてくれなかったんだよ?酷くない!?陛下夫妻に思いっきり文句言ってやったわ!」

「「「すごいわね‥‥ルリ。」」」

「「ああ‥‥。」」

「‥‥‥でも、優しい人達だったよ。」

「何でここに預けられたかも聞いたの?」

「うん。それも私の為だったって聞いた。義母さん達は私のこと、どれぐらい聞いてる?」

「えっと‥‥ざっくり言うと、王女に戻ったことと向こうには精霊がいて巫女になったことぐらいね。どうしてここに預けられたかは昔、ルリを渡された時に手紙で聞いてるわ。ルリの持つ力が暴走しない様にってぐらいだけど。」

「義兄ちゃん達はどのタイミングで聞いたの?」

「俺達は纏めてルリが聞いた時と同じタイミングだ。」

「そっか。じゃあ、みんな私の力が何かは知らない?」

『うん。』

「じゃあ、話すね。今回、戻ってきた理由の一つでもあるし。」


そして、ルリは話し出した。

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