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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第四章 精霊術と破魔の力
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89話 裏技

さて、ようやく破魔の力のこと。


《ルリ。期待させてもしょうがないからハッキリ言うな。破魔の力の量を増やすことはできない。》


「え!?そうなの?」


《破魔の力は産まれつきの才能って話しただろ?》


「うん。先天的に備わってる力で、あとから努力して得られる力じゃないって言ってたね。」


《ああ。それは増幅も出来ないってことだ。まあ、前回魔素溜まりを消した時も本来なら倒れる筈じゃなかったんだがな。》


「あれ?そうなの?‥‥‥これも連度の差?」


《だな。だからあの規模ぐらいなら今度は倒れなくて済むと思うぞ。》


「でも塊を消す程はないんだよね?」


《ないことはないとは思うが、確実に消せる確証はないな。》


「じゃあ、どうしたらいいの?」


《それは裏技使うしかないだろ。》


「裏技?」


《ああ。そのためにここに来たんだからな。》

《あ、クレアか?》

《ああ。》


「クレアって誰?」


《ふふっ。ちょっと待っててね~。》

と言ってアスカが御神木に近付くと、銀髪の可愛い女の子がひょこっと顔を出した。


《あ、アスカさん?》

《ふふっ。クレア。お呼びよ。巫女に会ってあげて。》

《は、はい。》


そして女の子は私の前まで来ると、見上げる様に

《初めまして。創造の大精霊でクレアって言います。》


と自己紹介してくれたあと、ペコッと頭を下げた。

すぐにまた見上げてくれたその顔はやっぱり可愛いくて、「創造の大精霊」と言っていたのを一瞬忘れそうになった。


「か、可愛い‥‥‥‥は!こ、こちらこそ初めまして。ルリって言います。」


《ルリさん?》


「はい。」


《へへっ。ルリさん、可愛らしい方ですね。》


「いや、絶対あなたの方が可愛い!」


《ふふっ。私にとっては両方可愛いわ。》


《え?》「え?」

《癒しだわ~この二人。》

《はい。可愛らしいですよね~お二人共。》

《おい、女同士で褒め合いすんな。話が進まねぇだろ。》

《何よ。サラマンダー。目の前に微笑ましい光景があるのに堪能しないなんて馬鹿よ。》

《馬鹿まで言うか!》


「はい!そこまで!」


《《!!》》


「もう。アスカとサラマンダーは変なところで喧嘩しないでよ。」


《ルリさん。》


「ん?」


《私のことも呼び捨てでいいですよ。敬語もいらないです。》


「ありがとう。私にも敬語なくていいけど、クレアは普段からその話し方なの?」


《はい。そうです。》


「そっか。なら、そのままでいいよ。」


《話、戻していいか?》


「うん。いいよ、オリジン。」


《じゃあ、クレア。あれ(・・)、持ってるか?》

《はい。持ってます。》


と言ってクレアが服のポケットから取り出したのは綺麗な石。‥‥石?


そしてクレアはそれを私に差し出した。


「? くれるの?」


《はい。巫女にしか使えない物なので、今はルリさんしか使う人がいないです。》


「そうなんだ。ありがとう。」


と言って受け取ると、やっぱり石にしか見えない。

手のひらサイズの白くて丸い塊だけど、表面はつるっつる。角で怪我するとか一切ない。


「で、これなに?」


《破魔の力を蓄えられる物です。》


「え!?これに破魔の力を?」


《はい。》


「‥‥‥‥どれぐらい?」


《ルリさんが持つ破魔の力を一回全部注ぎ込めるぐらいはいけると思います。》


「‥‥‥‥それってこれに貯めておけば全力全開を二回分発動可能ってこと?」


《はい。》


「すごっ!あ、オリジンが言った裏技ってこれ?」


《ああ。初代巫女がクレアと一緒に造り出した物だ。》


「え‥‥‥あ、創造の大精霊‥‥」


《そういうことだ。》

《ルリさん。破魔の力を注いでみてください。とりあえず少しだけで大丈夫です。》


「え?どうやるの?」


《手に持ったままいつも通りに発動してみてください。吸収してくれる筈です。》


「とりあえずやってみる。」


そして破魔の力を引き出して、手のひらから放出するイメージでやってみると。

石?が光だして、私の手の中から浮き上がり形を変え出した。


「え?‥‥‥クレア、これ大丈夫?」


《はい。今、ルリさんの破魔の力を認識しているところなので大丈夫ですよ。》


「え?認識?」


《はい。ルリさん以外の人が触れない様に、ルリさんから奪えない様にです。》


「‥‥‥‥凄すぎない‥‥?」


と私が呆気にとられてる間に変形した石?は私の右手首に巻き付き、光が消えたあとはブレスレットになっていた。


「‥‥‥‥これで終わり?」


《はい。これでルリさんの好きな時に少しずつ蓄えておけば、今度からは無理なく魔素溜まりに対処できる筈です。》


「これは扉の向こうに行くとしても大丈夫なの?」


《はい。ルリさんがつけてる限り問題ないです。扉の向こうに行った時は片時も外さないでください。》


「分かった。」


《それからやり方はさっきと同じで、蓄える時に一旦手首から外してもらって、核であるその小さな水晶に注いでください。注ぎ終わったらまたつけてください。破魔の力の発動時はつけたままで。足りなくなったら蓄えていたところから自動的にルリさんの体に流れます。》


確かにブレスレットには小さな水晶が一つあって、それ以外はシンプルなチェーンで出来てる。


「‥‥‥有能だね‥‥これ。」


《へへっ。頑張って作った甲斐があります。》


「オリジン。確認だけど、これで塊は消せる?」


《ああ。消せる筈だ。》


「確率が上がったみたいだね。‥‥確かに今、向こうで塊がどうなってるか分からないから確定はできないよね。」


《ああ。》


「そっか。でも、これでとりあえずまた倒れて周りに心配かけることはなくなったね。改めてありがとね、クレア。」


《へへっ。どういたしましてです!》


「やっぱり可愛い!」


《ルリ。一応言っとくが、破魔の力の連度を上げないといけないのは変わらないからな?》


「うん。分かってるよ。それに巫女のお仕事でもあるんでしょ?ちゃんとやるよ。」


《ならいいさ。》

《ルリさんも何か造りたい物があったら言ってくださいね。お手伝いできると思いますので。》


「うん。分かった。」


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