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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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52話 再び城下へ

翌朝。

朝食後。ちょっとしたゆっくり時間。


「父様。昨日大聖堂に行ってオリジンと少し話しました。」

「「「え!?」」」

「‥‥‥‥扉の場所を聞きにじゃないですよ?」

「あ、ああ。そうか。」

「そ、そうよね。」

「勝手にいなくならないって言ってくれたものね。」

「動揺がすごいですね‥‥。巫女についてとかを聞きに行ったんです。それで、父様。私が洗礼後に体の中を何かが蠢いてるって言ったの覚えてらっしゃいますか?」

「ん?ああ。言ってたな。」

「あれ、精霊の力だそうです。しかも私は巫女ということであらゆる精霊の力を借りられると。」

「あらゆるって全ての精霊ということか?」

「はい。あと、フローライトの妃殿下が私に近付いたところで封印は解けなかったそうです。」

「「「え!?」」」

「封印式をオリジンが組んで、妃殿下は封印に必要な力を込めただけだと。封印を解けるのはオリジンだけだそうです。」

「そうなのか‥‥?俺達が調べた時と情報に食い違いがあるな‥‥?ならルリの封印は意図的に解かれたのか?」

「はい。封印があると精霊の力を受け取れないらしくて、オリジンがしれっと解きました。」

「そ、そう‥‥。」

「じゃあルリは精霊術を使えるってこと?」

「はい。姉様、私すぐに四大を呼び出せてしまいました。」

「「「え!?」」」

「え、四大ってサラマンダーとウンディーネとシルフとノーム!?」

「はい。試しに呼んでみたら来てくれて。申し訳なかったですが、自己紹介したら自分達であっさり帰っていきました。」

「「「‥‥‥。」」」

「あと、巫女の役目とかをサッと教えてくれましたが、その後の話で頭の整理が必要になってきたので切りのいいところで帰ってきましたけどね。」

「そ、そうか。」

「それで話は変わりますが、父様。午後、久しぶりに城下を散歩したいなと思うのですが、いいでしょうか?」

「ん?ああ。勿論一人で行くのは駄目だぞ?」

「じゃあイリスに付き合ってもらいます。」

「なら、いいぞ。あ、でも早めに戻ってきてくれ。」

「え?何かあるんですか?」

「クリーガ辺境伯とラフィネ嬢が登城するんだ。ルリに会いに。」

「私に?」

「成人パーティーでのことを謝りたいそうだ。」

「気にしなくても良かったんですけど‥‥。」

「ルリがそう思っても来ない訳にはいかないんだ。」

「私が王女だからですか?」

「ああ。」

「貴族もそうですけど、王女もなかなか大変な立場ですよね‥‥‥。分かりました。早めに戻ってきます。」

「ああ。」


その後父様達は仕事に。私はマナーレッスンに向かった。


午後。

私はイリスを連れて城下、王都の街に向かった。

実はこの城、背後に山があるからなのかちょっと高い位置に建っている。

なので城門をくぐってもまだ坂道がある。

そして坂を降りるとまた街の人達に気付かれ、囲まれた。


『ルリ姫様!?』

「は、はい。ルリです。お久しぶりですね。皆様。」

『はい!』

「姫様。お髪の色が‥‥‥戻って頂けたのですか?」

「はい。私は第二王女に戻らせて頂きました。」

『!!!』


と同時に喜んでくれる声が沢山聞こえた。


「ふふっ。姫様、人気者ですね。」

「ふふっ。人気者かは分からないけど、喜んでくれてるのは嬉しい。」

「あ。姫様、もしかして本日もお散歩に?」

「ふふっ。はい。」

『申し訳ありません!』

と一斉に頭を下げられてしまった‥‥。


「皆様。こうして構って頂けて嬉しいので謝らないでください。」

『!!!』

ガバッと再び全員で顔を上げると。


「なんと慈悲深い‥‥。」

という声があちこちから聞こえてきた。


慈悲深いかな‥‥?


「はっ!姫様。また通行の妨げになってしまいましたね。」

と言ってザッと道を開けてくれた街の人達。


お気になさらず~と言いながら歩き出すとまたしても頭を下げられた。


やめてくれないかな‥‥気まずいから‥‥


とは言えず。

人の塊を脱した後、歩きながら。


「姫様。気まずそうでしたね。」

「気付かれた!」

「ふふっ。姫様は我々城の者にとっては意外と分かりやすいです。街の者達は気付いてないでしょうからご安心を。」

「そ、そっか。」

「それで、姫様。どの辺りを歩きますか?」

「う~ん。父様に早めに戻ってきてって言われてるからな‥‥。」

「ああ。辺境伯様ですね。でしたらもう少し進むと噴水のある広場がございますが、行ってみますか?」

「行ってみたい!」

「畏まりました。」


そして広場に着いた。

そこは中心に噴水があり、十字に道を繋げる場所でもあったことから、多くの人達が行き交う道と道の間に商店が建ち並び、住民の憩いの場にもなっているようだった。


「すごっ!‥‥‥結構広いね。」

「はい。一先ず噴水にあるベンチで休まれますか?」

「うん。」


よく見たら噴水の周りにベンチが幾つかあり、ちょこちょこ休憩している人達がいた。


そしてイリスと並んで座ると。


《あれ?ルリ様?》

と色的に風の精霊が来た。


「うん。ルリだけど、何で私の名前知ってるの?」

《え?洗礼を受けましたよね?その時にこの大陸の精霊全てに周知されましたよ?》

「そうなの!?」

「姫様?」

「あ。風の精霊さん。私の手に乗ってくれる?」

《はい!》


そしてふわっと私の差し出した両手の上に降り立つと。


「あ。やっぱり精霊だったのですね。」

「うん。で、精霊さん。私のことを周知したってどうやって?」

《オリジン様と四大様です。私もシルフ様の眷属なので。》

「四大と同じ色の子達は皆四大それぞれの眷属?」

《はい。》

「へ~。」

《あ。ルリ様でいらっしゃいますか?》

「うん。水だからウンディーネの眷属の子?」

《はい。私もルリ様の手に乗っても?》

「勿論。」


そして水の精霊も手に乗ったところで。


『あ!』


と複数の声が聞こえてきた。

歴史語りでルリの頭も作者の頭も疲れたので休憩です。

また城下の街に行く話も書きたかったので。

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