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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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44話 騎士団の癒し

その日の午後。

父様は仕事中の様でまだ呼ばれてない。


そして成人のパーティーが終わった今、急いで王女教育を終わらせる必要もないだろうと、今日からは少し時間の余裕をもらえる様になるそうだ。


なので、今までなかなか行けなかった所に行くことにした。

そして今向かっているのは騎士団の訓練場。

何故かというと、折角教えてもらった剣術をセピオライトに着いてからはやらせてもらえてない状態だからだ。

せめて見学だけでもしようと思って、前に一度リヒトに連れて来てもらった時に団長が「いつでも来ていいよ。」と言ってくれたので来てみた。


すると、私が来たことに気付いた騎士の一人が。


「あ!ルリ姫様!」

「こんにちは。」


と、挨拶しただけなのに全員で綺麗に一礼された。


‥‥‥やっぱり戸惑う‥‥。


「ルリ姫様。いかがされましたか?」

「訓練を見学してみたいなと思いまして‥‥いいでしょうか?」

「勿論ですよ。」

「ありがとうございます。団長。」

「ルリ姫様。すぐにとは申しませんが、我々に敬語等は不要ですよ。イリスだけというのは不公平ですから。」

「えっと‥‥確かにすぐには無理なので、気長に待って頂けると‥‥‥‥」

「ええ。承知しました。」


そして団長は私が見学しやすく、危なくない位置に椅子を用意してくれた。


「今更ですが、姫様。我々の訓練を見学しても面白くないかと思いますよ?」

「大丈夫ですよ。面白さじゃなくて真剣に見学に来たので。」

『!!!』

「団長、私何か皆さんを驚かすようなこと言いましたか?」

「いえ。姫様に真剣に見学して頂けると聞いて嬉しかったのですよ。」

「そうなんですか?」

『はい!』

「なら良かったです。」

「では失礼します。」

「はい。」


騎士団長はまた綺麗な一礼をすると、訓練に戻った。


今見せてもらっているのは近衛騎士達の訓練。

近衛騎士達は王族の護衛が主な役割。なので王女に戻った私もお世話になる人達。

そして勿論王妃や王女を守るにあたっては男性だけだと限界があるので女性も副団長のイリス以外にもそれなりにいる。

近衛は騎士達の頂点に位置するエリート集団でもある。その近衛騎士の団長が先程のシュタルさん。この国最強の騎士だ。


そんな人の指導は凄かった。

さすがエリート集団だけあって剣撃がすごいのだが、全く太刀筋が見えなかった。動きが目で追えない。


これよりすごいんだ‥‥‥団長。


「お。ルリ、ここにいたのか。」

「え?‥‥あ、リヒト。うん。見学させてもらってた。」

「そうか。俺も混ぜてもらおうかな。」

「え?」

「お~い。団長!」

「っ!王太子殿下。気付かず申し訳ありません。」


と、団長が言うと手を止めた騎士達がまたまた全員で綺麗に一礼した。


「いや。俺が突然来たんだし、手を止めさせて悪かったな。」

「いえ。お気になさらず。」

「で、訓練に俺も混ぜてくれないか?」

「え?殿下をですか?」

「ああ。駄目か?」

「いえ。昔の様に私がお相手致します。」

「お。団長自らか。嬉しいな。」

「殿下のお相手をさせて頂くのは他の者にはまだ譲れません。」

「そうか。」


おお~。改めて本当に王子なんだな~リヒト。


「ルリ。今失礼なこと考えたろ?」

「え!?いや‥‥?」


エスパーなの?


「目を見て言え。何考えた?」

「‥‥リヒトって本当に王子なんだな~って思っただけ。」

「そうか。やっぱり失礼なこと考えてたな。」

「うっ。」

「ルリ姫様。先程の殿下の様に気軽に話して頂けるのを我々は心待ちにしております。」

「!!‥‥‥はい。」

『可愛い‥‥。』

私がにっこり笑って返事したら返ってきた騎士達の反応です。女性騎士込みで。


「お前達‥‥今のは守るべき姫様に対して言っていい言葉か‥‥‥?」

『いえ!申し訳ありません!』

「だ、団長。構いませんから!」


「でも、今のは可愛かったぞ。ルリ。」

「もう、恥ずかしいからリヒトも早く行って!訓練、参加するんでしょ!」

「はいはい。しっかり見てろよ。ルリ。」

「うん。」


この時からルリは騎士達の秘かな心の癒しとなった。



しばらく訓練を見ていると。

「姫様。こちらでしたか。」

「あ。イリス、どうしたの?」

「陛下がお呼びですよ。王太子殿下もだったのですが‥‥。」

「嬉々として訓練に参加してるね。終わるまで待つ?」

「あれはなかなか終わらない気がしますね‥‥。」


今、リヒトは団長と打ち合いしてる。しかも二人共、すごい楽しそうだ。

他の騎士達も周りでそれぞれ打ち合いをしている為、近付けないし声もリヒト達まで届かない感じだ。


「あ。では姫様。お願いがあるんですが。」

「え?なに?」


と、イリスに耳打ちされたのだが。


「え?それ‥‥効き目ある?」

「姫様なら確実に。」

「う~ん。ならやってみる。」


私は立ち上がり、すぅ~っと息を吸って。


「全員、やめ!!」

『!!!』

私の声でピタッと止まる騎士達。


「え‥‥ほ、本当に止まった‥‥え?止まっちゃったよ!?イリス。」

「姫様が落ち着いてください。」

「は!」

「ルリ?どうした?」

「えっと、リヒト。団長と騎士の皆さん。訓練を止めてすみません。父様‥‥陛下が私とリヒトを呼んでるそうなので‥‥」

「お。そうか。なら行くか。相手してくれてありがとな。団長。」

「いえ。私も久しぶりに楽しかったので。姫様も、謝る必要はありませんよ。またいつでもいらしてください。」

「はい。ありがとうございます。では団長、皆さん。失礼します。」

『はい。』


そして私はリヒトと共にイリスの護衛付きで父様のところに向かった。

フローライトの方々はまだ登場はしませんが、何故今まで会えなかったかは明日分かります。

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