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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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41話 色々あったパーティー

書ききってしまおうとしたらいつもより少し長くなりました。

私がリヒトにエスコートされて中に入ると、一斉に招待客が頭を下げた。


やっぱり戸惑う‥‥


「(ルリ、行くぞ。)」


と言われて隣を見上げると、リヒトが微笑んでいた。


「(うん。)」


そう返事して私達は父様達と同じところを通って一段高い場所にある席に着いた。

そして司会の人から促され、主役である私が挨拶する時がきた。私はその場で立ち上がり、カーテシーをした後。


「只今ご紹介頂きました、セピオライト王国第二王女のルリ・セピオライトでございます。本日お集まりくださいました皆様、ご足労頂きありがとうございます。皆様もご存知かとは思いますが、私はまだ王女に戻ったばかりです。至らない点もあるかと存じますが、長い目で見守って頂けると幸いです。皆様、この後のパーティーも存分にお楽しみ下さい。」


と言って頭を下げると、会場から拍手が贈られた。

私は頭を上げてホッと一息着きながら席に着いた。


そしてパーティーは進んでいき、曲が演奏され始めていよいよダンスタイムに入ってしまった。

すると、


「私と踊って頂けますか?」


と差し伸べられたリヒトの手に自分の手を乗せて。


「喜んで。」


そして二人でダンスフロアに行く。

勿論王太子と王女のダンスなので、踊るのは私達だけ。

注目の的である。


「緊張してるか?」

「うん。」


そして私達は曲に合わせて踊り始めた。


「‥‥‥緊張してるわりに落ち着いてるな。」

「ふふっ。相手がリヒトだからね。段々大丈夫になってきた。」

「そうか。それは光栄だな。」

「えっと、リヒト。大丈夫かな?変じゃないよね?」

「ああ。大丈夫。上手い方だよ。」

「良かった。」


私達が一曲踊り終えると、会場から盛大な拍手が贈られた。


そして、私達が一礼して席に戻ると。


「良かったわよ。二人共。」

「ありがとうございます。母様。」

「ルリ。俺もよく頑張ったと言いたいところだが、歓談の時間でもあるからな。これから貴族達の相手が待ってるぞ。」

「うっ。」


と、話してると本当に貴族達が来た。


「ルリ王女殿下。お初にお目に掛けます。私は陛下より公爵の爵位を頂いております、ヴェルデ・クラージュと申します。」

「初めまして。クラージュ公爵様。」

「次は私ですね。お初にお目に掛けます。ルリ王女殿下。私は陛下より辺境伯の任を仰せつかっております、ヴィアベル・クリーガと申します。」

「初めまして。クリーガ辺境伯様。」

と私が貴族の人達の挨拶に返事をしていると。


「王太子殿下。」

「はい?」


私の側にいたリヒトに一人の令嬢が話し掛けていた。


「お久しぶりにございます。私の事を覚えて頂いてますでしょうか?」

「ええ。辺境伯家のご令嬢であるラフィネ様ですよね?」

「ええ。覚えていて頂き嬉しく思いますわ。ですが、何故私をダンスに誘って頂けませんの?」

「何故と申されましても‥‥」

「ユリ姫様の成人の時は踊って下さったではないですか。」

「そういえばそうでしたね。」


ちなみに私含めて二人のこの会話を会場の全員が注視し、聞いている。


「今、思い出したのですか!?」

「はい。申し訳ありません。」

「では、今からでも踊って頂けませんか?」

「申し訳ありませんが、それはできません。」

「何故ですの?」

「そのたった一度踊った時に申し上げた筈ですよ。私には心に決めた方がいるのでこれっきりですよ。と。」

「当時は教えて頂けませんでしたが、今日は教えて頂きたいですわ。その方とは誰なのですか?」


と、その瞬間リヒトが一瞬私の方を見た。その後すぐ。


「ルリ姫様ですよ。」

『!!!』


っ!!!

ハッキリ言っちゃうんだ‥‥‥。


私と会場中の貴族達が驚いていた。


「そんな‥‥‥ルリ姫様なんて‥‥‥敵う筈ありませんわ‥‥‥。」


えっと‥‥‥多分淑女としては本来、あなたが勝ってると思うよ?


「お分かり頂けましたか?今、お側にいますからルリ姫様を不安にさせたくありませんので、ラフィネ様のダンスの相手はできません。申し訳ありません。」


‥‥‥‥‥すごいな。リヒト。


「‥‥‥‥‥分かりましたわ。こちらこそご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした‥‥‥。」


そう言ってラフィネ様はリヒトに一礼して去っていった。


‥‥‥‥‥なんだかすごく申し訳ない。


「王太子殿下。娘が申し訳ありませんでした。」

「いえ。私こそラフィネ様を傷つけてしまったかもしれません。申し訳ありません。」

「そんな!!とんでもない。勝手に誤解していた娘が悪いのです。お気になさらず。それからルリ姫様。」

「はい。なんでしょうか?」

「娘が挨拶もせず、申し訳ありません。」

「いえ。気になさらないでください。また、お会いする機会もあるでしょうし。それより、ラフィネ様を追いかけてあげてください。」

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて失礼致します。」


そう言って辺境伯様は私達に一礼してラフィネ様を追いかけていった。

すると、静まり返っていた会場から徐々に会話する声が戻ってきて、再び曲の演奏も始まった。


そして貴族達による私への自己紹介も再び始まった。

一応参加者名簿を見せてもらってなるべく覚える様にはしたが‥‥‥顔と名前を一致させるのに必死でちゃんと対応できていたか分からなかった。


自己紹介ラッシュが終わった時、私は正直疲れていた。

疲れを顔に出さない様にするだけで精一杯だ。

でも周囲の人だかりがなくなったので聞いてみた。


「リヒト。」

「ん?」

「ラフィネ様に心に決めた方がいるって言ってたの?」

「ああ。」

「ラフィネ様、私には敵わないってどこを見て言ったのかな?」

「ふふっ。あとで教えてあげるわ。ルリ。」

「え?姉様は分かるんですか?」

「ええ。リヒトも分かるでしょ?」

「そうですね。」

「え?な、なに?」

「だから、後よ。ほら、父様が話すわ。」

と姉様に言われて父様の方を見ると、視線が合って父様と隣の伯父様が一瞬ニヤッとした。


な、なんだろ‥‥今ニヤッとしてなかった?


そして父様は立ち上がり、話始めた。


「今日は我が娘。ルリの為に集まってくれたこと、感謝する。私が挨拶をし始めた時点で分かるだろうが、そろそろ閉会の時間だ。だが、その前にこの場を借りて、みなに伝えておきたいことがある。」

と言うと、会場内がざわついた。


なに言うんだろ?


父様が片手を軽くあげると、会場のざわめきが止んだ。


父様すごい‥‥。


「伝えておきたいこととは、今日の主役であるルリのことだ。」


へ?私?


「先程、ラズライトの王太子が話していたのをみな聞いていたな?」


無言で頷く招待客達。


「私はこの場を借りてラズライトの王太子リヒトとルリの婚約が成立したことを宣言する。」

『‥‥‥‥。』

招待客も私も絶句である。


え!?と、父様。宣言するんですか!?

必要なんですか!?それ?


そして少しの間を置いて再びざわつく会場内。


「とはいえ。」

と今度は伯父様。その声で再び会場はピタッと静かになった。


「ルリ姫はまだ帰ってきたばかりだ。すぐに親元から離すのは可哀想だからな。だから三年後、リヒトが20歳になる時に嫁いで来てもらうこととする。‥‥いいか?ルリ姫。」


あ。返事しないと。


そして私も立ち上がって。


「はい。陛下。」

「リヒトもいいな?」


聞かれたリヒトも立ち上がり。

「はい。ルリ姫様は私が幼い頃より心に決めていた方。あと三年ぐらい待てます。‥‥‥ルリ姫様。その時を心待ちにしておりますね。」

と言ってリヒトは私に向けて満面の笑みを浮かべた。


その時視界の端で複数の令嬢が立ち眩みを起こしていた。


リヒトの笑顔の破壊力すごいんだな。

‥‥っと、返事しないと。


「はい。王太子殿下。陛下や王太子殿下の心遣い、嬉しく思います。」

と私もにっこり笑って答えた。


すると、今度は複数の子息が立ち眩みを起こしていた。


ルリの笑顔の破壊力すごいな‥‥

この笑顔にやられるの、やっぱり俺だけじゃないか。


と二人して同じことを考えていると。


「二人共問題無い様だな。ならこれでルリの成人を祝うパーティーの終了だ。みなの者改めて本日集まってくれたこと、感謝する。」


父様のこの言葉で私の成人のパーティーは終わった。


会場から最初に去るのは私なので、入ってくる時と同じくリヒトにエスコートされて出た。


やっと終わった‥‥‥。

ルリは庶民育ちの15歳にしては肝が据わってますね。

そう書いたのは作者ですが。

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