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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第三章 決意とこれから
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40話 いざ、パーティーへ

そして私が着替え終わり、マリー達に髪型も整えてもらい、軽く化粧も施してもらって、準備完了という素晴らしいタイミングで。


コンコン


「姫様、開けてもよろしいですか?」

「うん。」


ガチャ


入ってきたのは母様、姉様、伯母様の女性陣だった。


「「「ルリ‥‥。」」」

「はい?」

「「「可愛いわ~!」」」

「あ、ありがとうございます‥‥あれ?姉様と髪型お揃いですね!」

「あ。本当だ。やっぱり似るのね。」

「ですね。嬉しいです、お揃い。」

「私も。」

「ルリ、男性陣は来た?」

「まだですよ。今丁度準備が終わったところなので。」

「そう。なら呼んであげないとね。」

「え?母様、先に見せるんですか?」

「ユリ、リヒト君は今のルリを先に見ておかないとパーティーでしくじるわ。」

「あ。確かにそうですね。」

「え?」

「では、私がお呼びして参りますね。」

「なら、三人共呼んできて。」

「畏まりました。」


クロエが呼びに出ると。


「ルリ。髪の色がどっちでもいい様に赤いドレスなのよね?」

「はい。そうみたいです。」

「みたい?」

「私は全くドレスのことは分かりませんので母様と姉様にお任せしたんですよ。」

「なるほどね。」


今私が着ているドレスは腰の切り替えがちょっと上にあるフワッとしたドレス。

それの赤だ。でも真っ赤ではなく、ちょっと薄めの赤。

ちなみに髪型は髪を全体的に降ろしたままで上の方だけアレンジしているだけ。


そして少し時間が経つと。


コンコン


「どうぞ!」


ガチャ


「姫様、お待たせしました。お三方をお連れしました。」

「うん。ありがとう。クロエ。」

「いえ。お三方共。どうぞ。」


そして三人は入ってきて私達を見て固まった。

私も固まっていた。


「「「「‥‥‥。」」」」

「「あなた~?」」

「リヒト~?」

「「っ!!!」」


ーここからしばらく両家の褒め合いが繰り広げられましたので割愛致します。ー


「さ、褒め合いはここまで。行きましょ?」

『はい。』「「ああ。」」


そしてパーティー会場である城の大広間に向かっている途中。


「そういえば、父様。私、フローライト公国の方々とお会いしたことがありませんし、今日の招待客の中にもいらっしゃいませんよね?どうしてですか?」

『!!!』

全員がビクッてなった。


「何か私、変なこと言いました?」

「いや‥‥やっぱり気になるよな。」

「はい。」

「今日の招待は向こうから辞退の連絡があったんだ。」

「そうなんですか?」

「ああ。実はフローライトの王子がユリの婚約者なんだ。だから自分達がくると迷惑を掛けるだろうからとな。」

「‥‥‥今日の招待のことは分かりました。でも今までお会いしたことがないのは?」

『‥‥‥。』

「へぇ‥‥‥全員でだんまりですか‥‥また(・・)私に隠し事ですか?姉様の婚約者なら将来の義理の兄になる方ですよね?私、知る権利ありますよね?」

「うっ‥‥‥その内話す。」

「ほう‥‥‥その内。いつになるんでしょうね?姉様の結婚式当日とか言われたらさすがに怒りますよ?」

「それはない‥‥‥筈だ。」

「筈?」

「ルリ、今じゃなくていいだろ?」

「確かに今じゃなくていいけど、リヒトも知ってて教えてくれなかったんでしょ?」

「うっ。」

「全く。秘密の多い王族ですね。私は家族じゃないんですかね?」

『!!!』

「家族だが、ちょっと言い辛いことがあるんだ。」

「言い辛いことですか‥‥‥家族(・・)なのにですか?」

「ああ。ちゃんと話すから、時間をくれ。」

「今まで沢山あったのにですか?」

「うっ。」

「はぁ‥‥‥仕方ありませんね。待って差し上げます。」

『(ホッ)』

「みなさん、明らかにホッとしすぎですよ。」

『‥‥‥。』

「まあ、お陰で緊張が解れたのでよしとします。」

「緊張してたのか?」

「リヒトは私をなんだと思ってるのよ?緊張するに決まってるでしょ。去年まで庶民だったのよ?数ヶ月前まで自分が王女なんて知らなかったのよ?緊張しない筈ないよね?その緊張が解れたのが怒りなのが納得いかないだけ。」

『‥‥‥。』

「はぁ‥‥‥もういいですからみなさんもいつも通りにしてください。」

「ごめんね。ルリ。」

「もういいです。」

「ルリ。確かに私達が悪いけど、その不貞腐れた顔は駄目よ?」

「‥‥‥(※深~い深呼吸)‥‥はい。姉様。」

「うん。やっぱりルリの笑顔は可愛いわ。ちゃんと話すから今は何も考えず、パーティーに集中してね。」

「はい。大丈夫ですよ。」

「うん。そういえばダンス、ちゃんと踊れるわよね?」

「はい。一曲だけですが。」

「それでもすごいじゃない。2ヶ月なかったのに覚えたんでしょ?私はそんなに早くなかったわよ?」

「そうなんですか?」

「ええ。あと、一連の流れも大丈夫よね?」

「はい。それも大丈夫です。」

「良かった。」

「二人共、着いたわよ。」

「「はい。」」


そして騎士達の手で大広間の扉が開かれると、まず伯父様が伯母様をエスコートして中に入っていく。

私はまだ招待客に見えたら駄目なので壁際にいるから中の様子は分からない。恐らく全員礼をしている。

次に父様が母様と姉様をエスコートして入っていった。


中では今父様達が席に移動してて、座った後に少し司会の人や父様が話してから私達も呼び込まれるんだよね。

全員が頭を下げてる中を私も歩くのか‥‥。


私が流れを頭の中で確認していると。

「緊張が戻ってきたか?」

「うん‥‥。」

「じゃあちょっといいか?」

「え?」


と、隣にいたリヒトに抱き寄せられた。


「え?リヒト、なに?‥‥っ。」


そしてキスされた。‥‥‥いつもより少し長めに。


「‥‥‥な、なんでいきなり?」

「緊張が紛れるかなって。俺がしたかっただけでもあるけど。」


確かに紛れたけど!


「‥‥‥紛れたけど、今度は恥ずかしい‥‥‥周りに騎士達もいるのに‥‥。」

「あ。」

『‥‥‥。』

周りには気まずそうな騎士達がいるが、


「ふふっ。ルリ姫様、王太子殿下。そろそろ時間ですよ。」

近衛騎士団の副団長のイリスだ。


動じてない‥‥。


「‥‥う、うん。」

「あら?ふふっ。殿下、姫様の口紅着いたまま中に入るおつもりですか?姫様も、少しとれちゃってますね。」

「「え!?」」

「ふふっ。殿下はこちらをお使いください。姫様は私が直しますね。」

「あ、ありがとう‥‥。」

「ま、マリー‥‥ごめんね、折角お化粧してくれたのに‥‥。」

「いいえ。今日は舞踏会でもありますからね。踊った後に汗でお化粧が流れる可能性の為に私は待機しているつもりでしたので。その前に出番が来るとは思いませんでしたが‥‥‥はい。もう大丈夫ですよ、姫様。」

と、話ながらマリーは化粧を直してくれていた。


「ありがとう。」

「ふふっ。はい。」

その間にリヒトも口を拭っていた。


「ごめん。ルリ。」

「ううん。私の緊張を紛らわす為なんでしょ?」

「ならもう大丈夫そうか?」

「うん‥‥‥今は恥ずかしいが勝ってるからある意味大丈夫。」

「そ、そうか。」

「姫様、殿下。いよいよですよ。」

「うん。」「ああ。」

「姫様。姫様なら大丈夫ですから、頑張ってくださいね。」

「うん。ありがとう。イリス。」


この2ヶ月弱でルリが呼び捨て敬語無しで話す様になったのはマリー達だけじゃない。イリスもだったのだ。


そして再び扉が開き、私はリヒトにエスコートされて中に入っていった。

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