表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第二章 たどり着いた故郷
32/307

32話 短くなった期限

そしてラズライトに来て一週間が経とうとしていた。

元々国王夫妻に顔を見せに来ただけの様なものなので、そろそろセピオライトに戻った方がいいだろうということになった。


セピオライトに戻った頃にはルリが帰国してから約一ヶ月。成人まで2ヶ月を切る。

そして帰国当日。


「ルリ。また遊びに来ていいからな。」

「あら、あなた。リヒトの嫁として来てくれることを期待しているって言わないの?」

「言ってルリの負担にしたくない。希望としては伝えてるから、それでいいだろ?」

「まあ、そうね。」


いたたまれないんですが‥‥


「父上、母上。ルリが困ってますよ。」

「「あ。」」

「ごめんね。ルリ。」

「いえ‥‥‥。」

「ルリ。またな。」

「はい。陛下。」


そして馬車は出発し、今度はセピオライトから迎えに来たイリス副団長率いる近衛の一小隊と共に帰る。

今度は知ってる人達だった為、ルリも安心して一週間の旅路を過ごした。


一週間後。

セピオライトの王城に到着すると、国王一家自ら出迎えていた。


「え、陛下?王妃様と姫様も。どうされたんですか?」

「ルリを出迎えに来たんだよ。」

「陛下自らですか!?」

「ああ。おかえり。ルリ。」

「え‥‥あ。えっと、ただいま戻りました‥‥‥で、合ってますか?」

「ええ。言い方はそれで合ってるわ。おかえりなさい、ルリ。」

「おかえり、ルリ。」

「はい。王妃様、姫様。ただいま戻りました。」

「俺もいますよ?」

「気付いてるわよ?いらっしゃい。リヒト君。」

「はい。叔母上。」

「リヒト。ルリをちゃんと連れ帰ってくれてありがとな。」

「お約束しましたからね。」

「陛下。ラズライトの国王陛下はしっかりリヒトに説教してくれたようです。」

「そうか。さすが兄上だ。」

「ええ。さ、二人共。中に入ってゆっくり休みなさい。」

「「はい。」」


そしてルリは自室にリヒトは客室へと向かう。


自室に戻ったルリは。

「マリーさん、クロエさん、アンヌさん。ただいま戻りました。」

「「「おかえりなさいませ。」」」

「姫様。いずれ敬語は外して頂いて構いませんからね。」

「あと、呼び捨てで構いませんよ。」

「うっ。そ、その‥‥‥努力します。」

「それで構いませんわ。お茶でも飲みながら休憩されますか?」

「はい。お願いします。」

「畏まりました。」


そして紅茶を飲みながらルリは考え込んでいた。


「ただいま」か‥‥‥本来の私の家はここだから間違いじゃないけど‥‥いつか当たり前になるのかな‥‥‥。

そういえば私は何にこんなに引っ掛かってるのかな?

私は王妃様に似た顔と陛下譲りの青い目。

王女に戻ってと言ってくれる人達がたくさんいて、私自身が戻って頑張ってみようかなって思い始めてるぐらいなのに後一歩。何かが引っ掛かってる気が‥‥


「姫様?」

「はい?」

「何かありましたか?」

「え?」

「難しい顔をなさってましたので。」

「あ。すみません。考え事してただけですよ。」

「考え事ですか?」

「はい。私が行く先々で王女に戻ってほしいと言われるので‥‥‥。」

「ふふっ。私達もルリ姫様に王女に戻って頂きたいですわ。」

「ええ。姫様がラズライトに行っていたこの三週間寂しかったです‥‥。」

「そうですわ!既にルリ姫様は我々の癒しですので、この先もずっとお仕えしたいのです!」

「い、癒しですか?」

「「「はい!」」」

「そ、そうですか。えっと、ありがとうございます。」


そしてその後もマリーさん達と話ながらまったりとした時間を過ごした。


翌日。

珍しく国王に呼び出されたルリとリヒトは共に執務室へと向かった。

そしてルリとリヒトが座ったのを確認した国王は開口一番に。


「ごめん!ルリ。」

「え?」

「叔父上。説明が先です。いきなり謝られても戸惑うだけですよ。」

「あ、そうだな。実はな。この国の貴族達に詰め寄られたんだ。」

「「え?」」

「ルリが帰って来てるなら何故会わせてくれないんだとな。」

「「‥‥‥。」」


そりゃそうだろうな‥‥‥


ちなみにこの大陸にある三国の貴族の種類は地位の高い順に。

公爵>辺境伯>伯爵>子爵>男爵とあるそうだ。

公爵の上は勿論王族。


「それはそうでしょうね。ルリの帰国を国民が知ってて貴族が知らない筈ありませんからね。」

「ということは、陛下が私に謝られたのは貴族に会わないといけなくなったとかですか?」

「ああ。今ルリに時間を与えてるって言ったら「では、決まったら会わせてくれ」と言われた‥‥。」


いや、負けないで。陛下。


「それで、決まったらということは例のパーティーを開いてほしいと?」

「ああ。王族に成人になる者がいれば必ずパーティーを開くだろ?それをルリの時も当然の様に「やりますよね?」と言われた。」

「成人のパーティー‥‥‥?」

「ルリ。俺の時もやったぞ。」

「‥‥‥‥それは王女に戻るかどうか考える時間が減ったということですか?」

「その通りだ。だから謝ったんだ。」


なんということだ‥‥‥

多分だけど、招待状を送ったりしないとだから早めに決めてってことだよね?


「ちなみにいつまでに縮まったのですか?」

「成人一ヶ月前までに決めてくれ。」

「もう一ヶ月ないじゃないですか!」

「ああ。ごめんな。ルリ。」

「いえ‥‥‥王族は必ずやるパーティーなら仕方ありません。」

「え?決められそうなのか?」

「うん。私の中で何かが引っ掛かってて‥‥それが分かればすぐにでも決められそうな気がするの。」

「そうか。何か聞きたいこととかあるか?」

「ちなみにダンスパーティーじゃありませんよね?」

「「‥‥‥‥。」」

「ダンスパーティーなんですか!?無理ですよ!?踊ったことありませんよ!?」

「「だよなあ‥‥。」」

「一曲だけに限定して、相手もリヒトにやってもらうか。それなら乗り切れるんじゃないか?」

「俺はそれで構いません。むしろ嬉しいですが‥‥」

「「固まってしまった‥‥。」」


嘘でしょ‥‥‥ダンスパーティーとか‥‥無理だよ?


「ルリ。戻ってこい。」

「は!‥‥‥ダンスって一ヶ月で覚えられるものですか?」

「人によるな。早い人はどんどん覚えるが。」

「うっ。と、とりあえず、私はどうするかが先ですね。王女にならないならパーティーに出なくていいんですし。」

「「え!?」」

「そういうことですよね?」

「そう‥‥なるな。」


陛下‥‥ショック受け過ぎでは‥‥?


「叔父上の話は以上ですか?」

「あ、ああ。二人は何かあるか?」

「いえ。」

「‥‥‥陛下。伺いたいことができたらここに来てもいいでしょうか?」

「勿論だ。いつでも来ていいからな。」

「はい。」

「では失礼しますね。叔父上。」

「ああ。」


そしてルリとリヒトは執務室を出た。


期限が短くなってしまった‥‥‥。

今日の3話目です。

明日からまた1話ずつ投稿します。


ちなみに侯爵がないのは公爵と紛らわしいと作者が勝手に思ったからです。

読み方同じなので。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ