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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第二章 たどり着いた故郷
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28話 隣国へ

今日の2話目です。

城下の王都の街を歩いていると。


「あの方は隣国の王太子殿下じゃないか?」

「じゃあやっぱり隣の方がルリ姫様?」


‥‥‥リヒト‥‥‥有名人だな‥‥。

最初は近衛の人に頼めば良かったかな‥‥?


「‥‥‥リヒト、有名人だね。」

「ん?ルリもだぞ?容姿の特徴も国民に広がってるから俺が一緒じゃなくてもルリに気付いたと思うぞ。」

「うそ!?」

「本当。」

「‥‥‥‥やっぱり外堀埋められてる‥‥‥。」

「だな。じわじわと埋まっていくな。」

「楽しそうね‥‥。」

「ああ。これでルリが王女に戻ってくれたらこの国のみんなが喜ぶからな。俺もだけど。」

「ねぇ。容姿が広がってるって私の髪色変わるんでしょ?それでも分かる王家の証とかあるの?」

「おう。あるぞ。それが俺達お揃いの目の色だ。ラズライトは青。セピオライトは赤。それぞれ長子が受け継ぐ傾向にあるな。二番目の子供からは両親のどちらかの色を受け継ぐ。だからルリ達は姉妹で目の色が違うんだ。」

「へ~。リヒトは一人っ子?」

「おう。」

「だからリヒトの両親は厳しいとか?」

「いや。ルリの両親と兄弟姉妹だからな。あんま変わらないよ。」

「じゃあいつ行くか決めた?」

「ああ。そろそろ帰ろうかなって。」

「私もついて行っていい?」

「そのつもりなんだろ?」

「うん。」

「実はルリを迎えに行く前に、帰ったらラズライトにも連れて来てって言われてたんだよ。だから、ルリは大歓迎されるだろうな。」

「へ?そうなの?えっと‥‥‥私の伯父さんと伯母さんなんだよね?」

「ああ。姪っ子は初めてじゃないのに待ち構えとくってさ。」

「えっと‥‥なんでそんなに私に会いたいの?」

「俺が結婚するならルリがいいって言ったからだろうな。」

「ああ‥‥‥それか。なるほど‥‥。」

「なあ、ルリ。」

「ん?」

「本当に散歩になってるけど、いいのか?色々見て周りたいんじゃないのか?」

「最初はそのつもりだったよ。でも‥‥‥」

「ん?ああ‥‥‥なるほどな。」


遥か後ろから街の人達が見守ってたんだ。私達の会話が聞こえない辺りに距離を置いてついてきてた。

‥‥‥振り返ると人だかり。ちょっと恐い。


「それにリヒトが考え込んでたから気分転換になるかなって。」

「そうか‥‥‥ありがとな。」

「ううん。気分転換になる?」

「勿論。嬉しいよ。」

「良かった。でもこうして歩いててもここが本来の私の故郷って感じがまだしないんだよね‥‥。」

「そりゃそうだろ。まだ数日しか経ってないんだから。むしろ順応性高い方だろ。ルリは。」

「そうかな?」

「ああ。」


そしてある程度歩いたら夕方になる前に城に戻った。

本当に散歩で終わった。観光してない。


この数日で変わったことはもう一つ。私も陛下達と食堂に集まって一緒に食事を取るようになった。

マナーとか大丈夫かな?と思っていたら駄目でも気にしなくていいと。そう言ってもらえたのでお言葉に甘えてる。勿論国王一家なので忙しい。だから毎食一緒という訳にはいかないのでちょこちょこ部屋で食べてる。


でも大浴場は使う勇気はまだない。

一度見せてもらったが、一人で使うには広すぎる‥‥‥。


そして街に出掛けてから数日後の朝。

今日からラズライトに向けて出発する。

馬車移動だ。

馬車に乗り込む前に陛下達が来て。


「リヒト。ルリを頼むな。あと、兄上によろしくな。」

「はい。お任せください。むしろ帰国してさほど経ってないのにルリを連れ出すことになり申し訳ありません。叔父上。」

「いいさ。ちゃんと戻ってくるだろ?」

「ええ。必ずここにまた連れて戻ります。」

「リヒト君。姉様にもよろしくね。」

「はい。叔母上。」

「じゃあいってらっしゃい。ルリ。」

「はい。王妃様。いってまいります。」


そして馬車の扉を閉めてルリ達は出発していった。


「王妃様かぁ‥‥‥早く母様って呼んでくれないかな‥‥。」

「そうだな‥‥‥普通に話してくれるがまだ呼び方は他人行儀だな。」

「そうね‥‥‥やっと会えたけど、何かまだルリが遠いわ‥‥‥。」

「そうですね‥‥‥。」


と去っていった馬車を見送りながら国王一家は呟いていた。


*****


ちなみに、ルリとリヒトが乗った馬車を護衛しているのはラズライトから迎えにきた騎士達だ。

なので全員、ルリは初対面だった。が。

ラズライトの騎士達もセピオライトの騎士達と同じ様にルリに接してくれた為、一週間の旅程も気を張ることなく進むことができた。


そしてラズライト王国、王城。

またしても(騎士達がいるので当然だが。)あっさり城内に入り、そのまま謁見の間に到着した。

中には当然だが国王夫妻がいて、玉座に座って本当に待ち構えていた。


そして二人を見たルリは。


「え?双子?」

「いや。確かに兄弟・姉妹それぞれで似てるけど両方双子じゃないよ。」

「そっか。」


ルリ達は改めて国王夫妻に近付いて行くと、まずリヒトが一礼した。


「父上、母上。ただいま戻りました。」

「ああ。おかえり。リヒト。」

「おかえりなさい。リヒト。」


うわ‥‥近くで見ると本当にそっくり。


ちなみに

陛下→青みがかった銀髪青目

王妃→薄いピンク髪赤目


兄弟姉妹で髪と目の色が同じ。まるで双子。


「あなたがルリさん?」

「は、はい。ルリです。」

「ふふっ。本当にナノカに似てるわね。目の色はルエル君譲りね。」

「ほら、私達も自己紹介しないとだ。」

「そうね。」

「私はラズライト王国国王のシエル・ラズライトだ。」

「王妃のマノカ・ラズライトよ。わざわざ来てくれてありがとね。ルリさん。」

「いえ。お話ししたいこともありましたから。」

「ん?話?」

「はい。その前にお二人共、呼びやすいなら私のことを呼び捨てでお呼びください。」

「あら、いいの?」

「はい。」

「なら、早速。ルリ、話とは?」

「えっと‥‥私からでいいんですか?お二人が私を呼んでると伺ってましたが。」

「ああ。どんな子に成長したか見たかっただけだ。構わないよ。」

「そうでしたか。分かりました。では‥‥」


私は早速話し始めた。あの日のことを。

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