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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第二章 たどり着いた故郷
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26話 口撃の時間

そしてちょっとした散歩を終えて、私の部屋でリヒトと一緒に昼食を食べ終えた後。


部屋に戻ってきたタイミングでメイドさんの一人に陛下への伝言を頼んだ。その内容は「話があるので、時間が出来たら呼んでくれ。家族全員揃った時に。」的なことだ。

そして伝言を伝えたその場ですぐにでも大丈夫だと返ってきたそうで、すぐに会えた。


で、今私は呼ばれた陛下の執務室内。

国王一家の三人が「何を言われるんだろう‥‥。」みたいな不安そうな顔をしていた。

隣に座ってるリヒトも同じく。


‥‥‥改めて見ると確かに私、王妃様に似てるかも‥‥姫様も。

私→姫様→王妃様の順に成長過程を見てるみたいだ‥‥。


「ルリ。話とは?」

「決まってます。昨日伺った話のことです。」

「だよな。」

「率直に申し上げてよろしいですか?」

「「「どうぞ。」」」

「昨日伺った話。話を聞く限りは私が日本の家に預けられたのはしょうがないかな、私の為にそうしてくれたなら‥‥‥とは思いました。」

「ああ‥‥‥。」

「ただ。」

「「「ただ?」」」

「それと、私の個人的な気持ちは別です。ハッキリ言って「何を今更。」です。私はこの見た目で物心つくぐらいには「この家の本当の家族じゃない」と分かりました。そして10歳の時に迎えがくるとだけ聞きました。あの時正直「はあ!?」って思いました。」

「「「‥‥‥。」」」

「何を今更。しかも育ててくれた家族やリヒトに口止めして。普通怪しんで来ませんよ。私は怪しくても文句言ってやるって決めてたので来ましたが。確かに国王夫妻ならなかなか正体を言い辛いのかもしれませんが、私にはそんな事関係ありません。情報が少ない状態で、育ててくれた家族から離れて、リヒト以外誰も知り合いがいない見知らぬ土地にいきなり放り出されて。リヒトが一緒でも私は足手まといで、何もできない‥‥不安ばっかりの旅をしてきた私の気持ちが分かりますか?」

「「「‥‥‥。」」」

「まあ、これは答えられないでしょうからいいです‥‥‥‥それから私の魔法は日本でも発動してました。二回ほど。」

「「「え!?」」」

「これはご存知なかったんですね。私は覚えてませんが、赤ちゃんの時に一回。あと、去年にも発動してます。こっちに来てからも、魔族の地で。」

「そうなのか?リヒト。」

「魔族の地で発動したのは私も見ました。」

「この手のひらの模様。ずっと不思議だったんですよね。母に赤ちゃんの時のことを聞いた上に去年発動したことで封印の類いかなとは思いましたが、本当にそうだとは‥‥‥‥これを聞くためもあってここまで会いにきたんです。一先ず、説明は聞けましたし私の心情を除けば納得もできました。ただ、今後王女に戻るかはまだ考えさせてください。」

「ああ。勿論だ。」

「でも、このまま歩みよる事もなく日々を過ごすのは違うなと思ったので、今日は一先ず言いたいことを言いにきました。それから、王女に戻る決断はできてないのでまだ陛下とお呼びすることにはなりますが。」

「構わんよ。当然だ。むしろありがとな。歩み寄ろうとしてくれただけでも嬉しい。」

「はい。さて、陛下達には言いたいことを言ってスッキリしたから今度はリヒトね。」

「「「「え!?」」」」

「えっと‥‥‥俺、何かしたっけ?」

「したわよ~?信じられないことを。」

「な、何だろう?」

「分からない?」

「分からない。」

「そう。」

今の私、黒~い笑顔だろうな。


「リト君がいる街に行った時のこと覚えてる?」

「は、はい。」

「リヒトはあの時、何て言ったか覚えてる?」

「あの時?」

「リト君を避難させて私が街に戻ってきた時。」

「えっと‥‥?」

「覚えてない?」

「ごめん。」

「ほう‥‥‥覚えてないだと?」

「とりあえずルリ。俺達にも分かる様に一部始終教えてくれないか?」

「いいですよ?陛下にも聞いて頂くつもりでしたから‥‥リヒト、覚えてないみたいだし。」

ということで陛下達に一通り話した。


「思い出した?」

「はい。俺を置いて逃げろと言いました。」

「そうね~。」

そこで私はリヒトの両頬を引っ張りながら。


「どの口が言ってるのよ?王太子が何言ってるのかしら?次期国王ならリヒトがいなくなると困るの、私だけじゃなかったじゃないのよ!」

「い、いひゃいっひぇ!は、はなひぃひぇふふぇ。はひぁひぇなぃかひぁ。」

※い、痛いって!は、離してくれ。話せないから。


「む。しょうがないな。」

「「分かったの!?」」

私が手を離すと、リヒトは両頬を抑えながら。


「い、意外と痛かった‥‥。」

「当然だよ。思いっきり引っ張ったもん。」

「はぁ‥‥‥しょうがないだろ?実際、怪我して動けなかったし、魔物は近付いて来てたし。」

「しょうがなくてもあの時、リヒトは自分の命を諦めたよね?」

「!」

「私はそれが許せないの。何で頼ってくれないの?あの街に着く前に私が本来の力を出せたらリヒトより強い筈だって言ってたでしょ?使えるかもって思わなかった?聞いてよ。希望を捨てないでよ。それをずっと言いたかったんだよ。」

「ルリ‥‥‥確かにそうだな。ごめん。」

「許さない。」

「え!?」

「陛下。」

「な、何だ?」

「私、15歳まで後、約3ヶ月ありますよね?」

「ああ。」

「その間、自由に動き回っていいですか?」

「例えば?」

「そうですね~。隣国(・・)なんてどうでしょう?」

「ふっ。いいぞ。リヒトも一度は返してやらんとと思っていたところだ。」

「ふふっ。いいって、リヒト。リヒトの両親に直接お話してあげるわ。」

「え‥‥‥え!?」

「ふふっ。リヒトも帰国できるわよ?私も会えるって言ってたでしょ?リヒトの両親に。」

「言ったな‥‥。」

「いつ行く?っていうかどれぐらい掛かるの?」

「馬車で一週間ぐらい。」

「そう。なら急いで行く必要はないけど、早く帰りたい?」

「えっと‥‥‥(いつもなら可愛く見えるのに‥‥今は黒い笑顔にしか見えない‥‥‥。)」

「黒い笑顔はわざとよ~?」

「聞こえてた!」

「隣にいるのに聞こえない訳ないでしょ?」

「そうでした‥‥。」

「で、いつにする?決めていいよ?」

「えっと‥‥‥時間をください。」

「は~い。‥‥‥陛下。陛下はいつ、私に巫女について教えてくれますか?もしかして、洗礼後じゃないと聞けないですか?」

「う~ん。できれば洗礼後がいいな。」

「分かりました。」

「いいのか?」

「本音では聞きたいですが、機密とかなら話せないかなって思いますので。」

「そうか。助かる。」

「陛下。話が二転三転して申し訳ありません。私、城下の街を歩いてみたいんですが、いいでしょうか?」

「「「え!?」」」

「え?驚くことなんですか?私、育った環境は城下の人達側ですよ?」

「あ。そうだな。う~ん‥‥‥一人は心配だからリヒトか騎士と一緒ならいいぞ。」

「本当ですか!?」

「ああ。」

「やった!昨日は真っ直ぐここに来たからゆっくり見れなかったので嬉しいです。」

「そうか。」

「はあ~。これで言いたかったこと全部言えたので満足です。」

「「そうか‥‥。」」「「そう‥‥。」」

「なのでもう陛下達にこの件では責めるのを止めます。」

「この件「では」?」

「他にあるならまた文句言わせて頂きますよってことです。」

「「「‥‥‥。」」」

「なので、食事‥‥食堂にご一緒してもいいでしょうか?」

「「「勿論!!!」」」

「良かった‥‥。」


こうして私の口撃は終わってスッキリした。

横でリヒトが頭を抱えてたけど。

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