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私、産まれ故郷ではチートでした。  作者: 霜月満月
第五章 もう一つの故郷へ
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104話 日本最後の夜に

そして私達がリビングに入ると、そこには。


「「もういいの~?」」


と言ってニヤニヤしている義姉達がいた。


「鈴花、舞花。弄らないの。」

「「はぁ~い。」」

「「‥‥‥」」

「‥‥とりあえず、三人共おかえり。」

「「ただいま~。」」

「ふふっ。ただいま。ルリ、手伝ってくれる?」

「うん。」


そしてルリが春花と台所に行くと、残されたリヒトは変わらずニヤニヤ顔の双子に見られていた。


「な、なんだろう?」

「「なにも~?」」

「‥‥‥」


なにもという雰囲気ではない。からかいたくてしょうがないって顔が言ってる。

そこに。


「「ただいま。」」


「あ。父さんと兄ちゃんだ。」

「言っちゃう?」

「頼むからやめてくれ‥‥。」


「義姉ちゃん達?これ以上私達を弄るなら私が後で行こうと思ってた所に連れて行かないから。」

「「え?どこ?」」

「教えない。」

「「わ~!ごめん!もう弄らないから!」」

「‥‥‥本当に?」

「「本当に!!」」

「なら、いいけど‥‥リヒト。」

「ん?」

「義姉ちゃん達が裏切ったら教えて。」

「ああ。分かった。」

「「‥‥‥。」」


そこでリビングに入ってきた樹と春樹。


「おかえり。義父さん、義兄ちゃん。」

「「ただいま。」」

「「おかえり‥‥。」」

「鈴達はどうしたんだ?」

「私の怒りを買ったの。」

と言って台所に戻るルリを見送り、姉妹に視線を移して


「「‥‥え?」」

「「‥‥‥。」」


夕食後。


「で、ルリ。行きたいところってどこなの?」

「あれ?母さんも聞いてなかったの?」

「ええ。鈴達に聞いてみるとしか。」

「「私達?」」

「正確には家族全員に聞いてからね。」

「で、どこ?」

「お風呂。」

『お風呂?』

「うん。みんなで久しぶりに行きたいな~って‥‥駄目?」

「ふふっ。私はいいわよ?」

「「私も!」」

「私、目立つけどいいの?」

「「「勿論。」」」


公衆浴場のことだ。


「あ、リヒト。みんなでって言っても男女はちゃんと分かれてるからね?」

「そうか。なら、俺は樹さんと春兄と一緒か。‥‥同じく目立つけどいいかな?」

「「勿論。」」

「結構あっさりいいって言ってくれるんだね。」

「だってルリと入るなんて久しぶりだもん!」

「私達も嬉しいんだよ。」

「‥‥むしろ俺達、王太子殿下と入っていいのか?」

「俺は日本にいる間は王太子じゃないよ。」

「「え?でもさっきルリに‥‥」」

「ね~え~ちゃ~ん?」

「「あ。ごめん‥‥。」」

「「?」」

「ふふっ。とりあえず、用意して行きましょう?」


ということで、仕事終わりで疲れてる筈の義父さんには申し訳なかったが、車で連れていってもらった。


「「「「あとでね~!」」」」

「「「おう!」」」


と言って男女に分かれたあと。


女性側脱衣室にて


「「‥‥‥。」」

「な、なに?義姉ちゃん達‥‥。」

「成長してる‥‥」

「私達よりあるんじゃない‥‥?」

「何が?」

「「胸。」」

「‥‥‥。」

「三人共、行くわよ~。」

「「「‥‥‥。」」」

「ん?なに?」

「‥‥義姉ちゃん達、上には上がいるんだよ。義姉ちゃん達もいつか義母さんぐらいになるよ。‥‥多分。」

「「多分!?」」

「‥‥はぁ。もう、いいわ。」

と言って置いて行こうとする春花を追ってルリ達も中に入っていった。


そしてサウナに入ったりした後、一通り洗い終わり、最後に露天風呂に四人で浸かる。幸い他の人の姿はなく、四人で独占状態だ。


「‥‥で、ルリ。久しぶりに来てみてどう?」

「やっぱり気持ちいいよ。義母さん達と一緒に入れて楽しかったし。‥‥視線がなければ。」


お風呂に入りに来てるのにカツラはむしろ邪魔なので、ルリもリヒトも地毛のままで来ていた。


「それは仕方ないわ。綺麗で可愛い髪色の美少女だもの。」

「スタイルいいしね。」

「本当。‥‥この胸、羨ましい‥‥。」


と言ってルリを後ろから抱き締める鈴花。

だが、手はしっかりルリの胸を触っていた。


「って!だからって揉まないで!」

「あ。鈴だけずるい。代わって!」

「いいよ~!」

「‥‥わ!‥‥本当に羨ましい‥‥」

「舞姉も!?や、やめてってば!」

「あら。じゃあ舞花、私も。」

「いいよ~!」

「‥‥あら‥‥本当だわ‥‥。」


それが三人共にやられたところで

「義母さんまで!?もう~!!」

と言いながら何とか逃れると。


「私より母様と姉様の方がすごいもん!」

「「「!!」」」

「ふふっ。「母様と姉様」ね‥‥ちゃんと仲良くやってるのね。」

「!!‥‥うん。家族だけじゃなくてみんな優しい人達ばっかりだよ。ちゃんと「私」を見てくれてるって分かるしね。」

「そう‥‥安心したわ。」

「「うん。」」


「‥‥ルリ。」

「なに?」

「話は変わるけどその体、リヒトさんに見せたの?」

「はあ!?‥‥結婚するまで手出ししちゃ駄目ってなってるから何もされてないし、見せてもないよ。」

「「そっか。そうだよね。」」

「でも、婚約はしてる訳だから‥‥いつ結婚するかは決まってるの?」

「リヒトが20歳になったらだから、二年後だね。」

「「へ~!」」

「で、ルリ。この指輪いつもらったの~?」

「義姉ちゃん達が覗き魔になるちょっと前。」

「「覗き魔って‥‥。」」

「覗き魔でしょ?」

「「‥‥‥。」」


「鈴花と舞花はおいといて、ルリ。どうしてここに来たいって思ったの?」

「えっと‥‥ここに最後に来たの、私が10歳ぐらいだったじゃない?」

「‥‥‥確かにそのくらいだったわね。」

「ちょうど私が義母さん達の本当の娘じゃないって言われた辺りね。自分で予想してたのに、いざ実際に言われると堪えたみたいでね。あの後ぐらいから私、我が儘言っちゃ駄目かなって考える様になっちゃって‥‥本当はまた行きたいなってたまに思ってたんだよ。」

「そうだったの‥‥‥じゃあ、今日は我が儘言ってくれる気になったってこと?」

「うん。とりあえず、今日が最後だからね。だからありがとう。私の我が儘に付き合ってくれて。」

「ふふっ。言ったでしょ?私達もルリと一緒で嬉しかったのよ。だから我が儘じゃないわ。‥‥昔もこうやって言ってあげたら良かったわね‥‥。」

「!!‥‥ふふっ。こうしてまた一緒に入れたからいいよ。」

「ふふっ。そっか。さて、のぼせそうになってきたし、あがろうか?」

「「「うん。」」」


*****


一方、ちょっと時間を遡って、男性側。


こちらはさっさと中に入り、樹と春樹がサウナや入浴のマナーをリヒトにサラッと伝えながら回っていた。

そして、こちらも一通り洗い終わったあと、露天風呂に浸かっていた。

こちらは人がまばらにいたため、声を潜めて話していた。


「リヒトさん。」

「ん?」

「ルリはどうだ?萎縮したりとか‥‥」

「ないよ。戸隠家にいるときのルリのまま。自由にしてるよ。まあ、勉強とかもしてるけど。」

「頑張ってるか?」

「ああ。王女として必要な知識、教養、マナー、ダンスを学び、身につけていった。その教育もほぼ全て終えてるらしい。あとは巫女の役目。それから王女としての公務も徐々にやる様になるだろうな。」

「そうか‥‥頑張ってるんだな。ルリ。」

「ああ。」

「リヒトさんとは婚約してるんだよな?いつ結婚するんだ?」

「二年後、俺が20歳になったら。‥‥王太子妃になった後は大変だろうな‥‥。」

「その時はリヒトさんが側にいるだろ?」

「勿論。」


「‥‥話は変わるが、リヒトさん。」

「ん?」

「ルリの指に嵌まっていた指輪は、いつ渡したんだ?」

「‥‥‥今日。鈴さん達が帰ってくる前に。」

「へ~!‥‥虫除けか?」

「正解。」

「ありかもな。こっちではモテる女性が自ら虫除けのために指輪を嵌めたりする人もいるからな。」

「へ~!そうなのか。」

「‥‥春樹、リヒトさん。のぼせそうになってきたから俺はあがる。」

「あ。じゃあ、俺も。」「俺も。」

と三人共、露天風呂から出て歩き始めたところで。


「‥‥リヒトさん。」

「ん?」

「ここに来てからずっと思ってたんだけど、結構いい体してるよな。」

「ああ。確かに線は細いのに適度に筋肉ついてる感じでな。」

「そうか?‥‥鍛えてるからかな?」

「じゃあ、そうだろうな。」

「「羨ましい‥‥。」」

「二人も鍛えてみたらいいじゃないか。」

「「いやぁ‥‥」」

「無理だな。絶対続かない。」

「同じく。」

「‥‥‥じゃあ、俺にはどうすることもできない。」

「「だよなぁ~。」」


そして脱衣室に戻った男性陣は早々に服に着替え、髪を乾かしたりしたあと男湯側から出てきた。


勿論というべきか、女性陣はまだ女湯側から出てきていないので待つことになるのだが、この時間が男性陣を困惑させることになる。

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― 新着の感想 ―
[一言] 男性陣が湯冷めして、風邪をひくとか・・・南無南無。
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