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幸せなポーションライフを  作者: 空野進
2.3.レフィの兄達
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8.山火事

 リルのダイエットは順調に進んでいった。

 まず、早朝に全力ダッシュをする。

 もちろんサボらないようにレフィが見ている前で、だ。


 最初はそれこそ一時間経たずに力尽きていたのだが、ずっと続けることで半日走れるようになっていた。

 そして、今日もリルの背中に乗って、レフィはひとっ走りしていた。



「見ろ、レフィ。なんだか体が軽いぞ!」

「うんうん、だいぶ元の体型に戻ってきたもんね。でも、また太らないように注意しないとダメだよ」

「わ、わかった……。気をつける……」



 リルは口を閉ざし、ばつが悪そうな表情を見せていた。



「それじゃあ、そろそろ町の方へ戻ろうかな……」

「ちょっと待て! ……この臭いは」



 リルが何かを感じ取ったようだった。



「どうしたの? 何かトラブルでもあった?」

「あぁ、少し焦げた臭いがする。行っても良いか?」

「もちろんだよ! すぐに行こう!」



 レフィが頷くとリルは全力で駆けだしてくれる。





 たどり着いた場所は何もない森のど真ん中だった。

 山火事……にしては木が燃える原因になるものがない。



「と、とにかく火を消さないとね」



 消火用ポーションを作り出す。

 ただ、山火事レベルとなると小さなポーションでは追いつかない。


 巨大なポーション瓶で消火ポーションを生み出す。

 当然のことながらそんなもの持てないので、最初から蓋が開いた状態、少し傾いた状態で作り出す。


 すると、巨大な瓶から大量のポーションが流れ出し、山を消火していった。


 これで大きな火は消えたので、細かい残り火を手に持てるくらいの大きさのポーションで消していく。



「……これは人為的に付けられた火だな」

「うん、他に人が住んでいるようにも見えないもんね。でも、どうしてこんなところで?」

「あっちを見てみると良い。誰か倒れているぞ?」



 さっきまで燃えていたときには気づかなかったが、消火した後の木陰に火傷をした人が倒れていた。



「おいっ、レフィ。不味いぞ、あのままだと……」

「うん、大丈夫! とりあえず火傷を治すよ」



 レフィが新しいポーションを生み出すと、まずはそれを火傷をした人にかける。

 すると、広範囲にわたって火傷を負っていた体が一瞬で綺麗に戻っていた。



「まだだよ。ここからポーションを……」



 今度は本人の回復力を高めるポーションを……、これはゆっくりと飲ませていく。


 すると、さっきまで虫の息だった人が、すやすやと心地よさそうに眠りについていた。



「ふぅ……、これでもう大丈夫だね。それにしても、どうしてこんなところで……」

「それはこいつが起きないことには分からないな」



 レフィは治した人を見る。

 さっきまでは必死すぎて禄に顔も見ていなかったが、整った顔立ちをした金髪の女性だった。

 そして、着ていたものは燃えてしまったのだろう。今は全裸だったので、スタイルの良いその体を見て思わずレフィは顔を背けてしまった。


【重大発表】

幸せなポーションライフを……が書籍化することになりました。

こちら、詳細情報は活動報告にて書かせていただきます。

どうぞよろしくお願いします_( >▽< ๑_ )_

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