加護を与えよ その4
大歓声が巻き起こる。
「すげぇ、生女神だ」
「可愛かったよな」
「あの、太股はたまらん」
周囲の人達も参道する者や、異世界に来た喜びに打ち拉がれる者、様々な声が飛び交っていたが、一部の人を除き。数名、明らかに周りと行動が違う人達が見受けられる。喜ぶわけでもなく、苦悩するわけでもなく、只一点を見詰めて。
悔いるように一点を集中して見ているけど、なにを読んでいるのかは、私からは黙視できない。流石にパソコンの画面越しでは、チラシくらいの大きさまでしかわからない。
不適な笑みを浮かべたり、小さくガッツポーズをとったりしたりしている、よっぽど嬉しいことが書いてあるに違いない。
移動をしはじめたけど、チラシを読んでいた数名が、神殿の裏手に回り込んだ。
私が彼らの行動に釘付けになっているのを余所に、メルリは加護を付与する相手を必死に、アピールしている。
「この人なんてどうでしょう。
あの人などは……」
空返事での拒否対応にも、めげづにご苦労様です。
メルリには、悪いけど加護を与える相手は後回し。チラシを見ていたメンバーの行動の方が、今とても大事なので、ごめんなさいね、加護を与える人は後でちゃんと決めますから……。
神殿の裏手は、石で積み上げられた壁で、扉らしき物は見当たらない。
ん~ そんな、なんもない所に行ってなにをする気なんだろう
もしかして、隠し扉でもあるのかな? まさかね、ゲームじゃあるまいし…… 因に私はそんな設定していません!




