表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

目覚め

 なんとも目覚めの悪い夢を見てしまった、最悪の気分です。

 頭痛が酷い、お酒を飲みすぎて二日酔いで気持ち悪い気分に似ていますが、飲んだ記憶が、まったくありません。

 辺りをキョロキョロ見渡して、うん、なんの疑いもなく飲んだ後。散々騒いで大騒ぎしたに違いない、嘸や楽しかったことでしょう。そんな状況なのは一目瞭然――ペチペチ 頬を叩かれた。


 小指くらいの弾力が頬に押し当たる。


「ご主人様。ご主人様。いつまで寝ているんですか。

 いい加減起きて下さい」

 体長十五センチのちっこい体で仁王立した精霊が、不機嫌そうに睨み付けている。


「……」

「ご主人様、お酒臭いですよ」


 机の上に頭を埋めいたにしては、フカフカベッドで寝ていた心地よさなのに、起きたのが机の上て何か変で、不可解な気分にさせられます。


 ゆっくり体を起こした。


 夢? まだ寝ているんじゃないのと頬を抓ってみた。痛いです。目の前で羽もないのにプカプカ浮いている、精霊は紛れもなく実物であり私が描いたキャラクターで間違いはない。


 役割はプレイヤーのサポート。

「起きていますか?

 ご主人様」


 いたって冷静なのは、夢の中で神々と話をしたからだと思う。


 今思えば、現実なのか夢なのかは定かではないのだけれど、こうして目の前に妖精が居るのだから本当の事なんでしょう。


 私が製作した異世界(ゲーム)にいるのだと。

 神々は私に説いて話した、新たな世界の雫を下界に落としたのがたまたま私の上だった。


 私が想像した世界がパソコンを媒介にして構築して具現化。現実に存在する世界に変わった。


 それと、私は人を辞めさせられた挙げ句に、空想の女神に無理矢理転生させられた。その後が問題なんだよ、その後が。


 私を女神にした後、ハイテンションになった神々達が宴会を始めて、散々飲まされて……。

 ふ、二日酔いなのは、あ奴等のせいか!


「ご主人様?」

「ごめん、無視してて」

 心配してるのにごめん、整理するのに時間が掛かっちゃいました。


 この子は私の補佐をするために神々が寄越してくれた、精霊のメルリ。

 栗毛のポニーテールをした女の子。精霊に性別はないと聞いていたのに、もう見た目が女の子じゃんか。


 信用した私が馬鹿でした


「ご主人様?。

 そろそろ、初めてもいいですか?」

「なにを?」

「チィートリアル」

「は? ちょっとまって。

 私が旅するの?」

「はい、ご主人様以外。

 誰が居るんですか?」


 話がちがぁうじゃいの

「え? だって神々の話だと選ばし者を導いて旅をさせよ。

 だったはずでしょ」

「ですから、ご主人様が選ばし者」

 なによ、それ!


 私が想像した世界を、私自身で旅するってどうなの。ストーリー知っていて、エピローグやイベントは勿論、細かい人物設定まで知っているのよ。

「ご主人様。

 いえ、空想の女神、雪島(ゆきしま)怜奈(れいな)様、人はそんな都合よく動くのもではありません。

 ご自身で旅をすれば、お分かりになられると思います。

 ですので、改めてまして怜奈様が、ご想像になられた世界の説明をさせて頂いても、よろしいでしょうか」

「そこまで言うなら、お願い」

 なんだろう、すんごく嫌な予感がするのは気のせい?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ