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霊獣憑依者の日常生活  作者: リヴェ
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04;図書室にて

一挙二話分投稿します、新たな登場人物も。そのうち人が増えたら一度整理しますか。それでは本日二話め、どうぞ!

 初日に学園を案内してもらったこともあり、学園では悠輝、堅悟、翠、紫の四人でいることが多くなった。蒼夜、美鶴とは隣のクラスではあるが普段は転校生同士、という設定のため長々話をするわけにもいかない。また、編入してから少し経つが未だ異常らしい異常は見当たらない。ただ、できることはやっておこうと悠輝と堅悟は空き時間を利用して調べものをするために学園内にある図書室へ向かった。


 「へぇー、高校の図書室にしては大きいんだな。蔵書も多そうだし、いろいろ見つかるといいなぁ。」「悠輝、図書室では静かにするべきだ。委員に睨まれているぞ。」「はーい。」堅悟に注意されながらも辺りを見回す悠輝。だが、ふと気づく。先ほどから受付にいる図書委員らしき女生徒からずっと目線を感じることに。よーく見てみるとどうやら自分ではなく堅悟の方に注目しているようだった。

「なぁ堅悟、睨まれているのは俺じゃなくてお前みたいだぞ?」「俺が?俺はお前と違って先ほどから静かにしているが。」「そうだけどさぁ・・・受付の人、ずっとお前の方見てるよ?」あまりうるさくならないようにこそこそと話をする。確かに受付の人はずっと堅悟の方を見ているようだった。

「俺一人で探してくるよ、一緒に睨まれたくないしな。堅悟はどうする?」〔そうだな、あんな眼力の強い女とはあんまり関わりたくねぇ・・・〕「誤解を解いてくる、睨まれる謂れもないのでな。」と別行動をとることに。悠輝は地域の歴史などが置いてある方へ、堅悟は先ほどから何故かこちらを睨んでくる受付の方へ向かうのだった。


間島まじま・・・花蓮かれん・・・」図書委員であるだろう受付の名札にはそう書いてあった。

「久しぶりね、堅悟。帰ってきたと思ったら私に連絡の一つも寄こさないなんて。」「・・・そもそもお前の連絡先を知らん。」 いきなり不躾な態度を取って睨みつけてきた理由は、ここがの地元である堅悟の顔なじみだったからだ。間島 花蓮、学年は堅悟たちより一つ上の三年。彼女が何故久しぶりに会った顔なじみを睨みつけていたのかというと、堅悟と花蓮の家は隣なのだ。(堅悟は組織に入るため家を出て一人暮らしだった。)堅悟が家を出るまでは仲が良く、今も親同士は仲のよい関係である。

「実家には顔を出したらしいじゃない。それなのに私には顔を見せないわけ?」「俺の親とお前を同列に扱うなよ。」「呼び方も。前は花蓮お姉ちゃん~なんて呼んでくれてたのに、お前だなんて!お姉ちゃん悲しいわぁ。」「昔の話だろ・・・間島先輩。」皮肉じみた言葉の応酬が続く。が、お互い嫌いなわけではないのだ。堅悟は時間が経ってから会うお隣の変わりようにたじろいでいるし、花蓮は普段あまり多くを話さず感情を露わにする性格ではない。彼女がこのように話すのは堅悟の前だけなのだ。

結局二人の会話は本を借りようとして悠輝が戻ってくる昼休みの終わりまで続いていた、今まで会えなかった分を取り戻すかのように・・・


 「で、受付の人との誤解は解けたのか?随分話し込んでたみたいだけど。」図書室からの帰り際、悠輝が聞いた。「あぁ、実は昔からの知り合いでな。実家の隣に住んでいる一つ上の先輩だったんだ。」「その割には強烈に睨んできてたけど、仲悪いのか?」「親同士は仲がいいんだが、俺が家を出てからは連絡取れなくてな。ちょくちょく実家に顔を出せと釘を刺された。」何故か念のため、ということで連絡先も好感していた。

「その先輩は俺たちの仕事のこと知ってるのか?」「いや、知らないはずだ。俺は家を出る理由は遠くの学校に行くためと言っていたからな。よほどのことがない限りはゲンたちの存在も知らんだろうよ。」〔久しぶりの割には少々冷たい態度だったがのう。内心久しぶりに会う幼馴染が成長していて焦っているのが伝わっていたぞ?堅悟。〕「言わないでくれ・・・」


 場所は移り図書室。学園の図書室は利用する人が少ないため昼休み以外は基本的に閉まっている。鍵の管理は図書委員が行っており、今日の当番は三年の花蓮と二年の双川だった。

「間島先輩、今日機嫌よさそうですね。何かいいことでもありました?」「そう見えるかしら。ふふ・・・どうかしらね。」久しぶりに堅悟と話をして機嫌のいい花蓮だが、普段人と話すときはこのように必要最低限しか話さない。そのクールさが一部の男子生徒には人気があり、密かなファンが多いとか何とか・・・

新たな登場人物、間島さん。これからの物語にはどう絡んでくるのかご期待ください。

そろそろ霊獣たちが活躍できるパートに入れるかな?展開遅めで申し訳ないです!

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