表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霊獣憑依者の日常生活  作者: リヴェ
18/20

16;双子座

またまた前回更新から長らく空いてしまいました。不定期更新ですがそれでもよければどうぞ、今回は三話更新予定です

 双川兄弟との戦闘の翌朝・・・「痛ででで・・・」〔昨日あれだけ無理して憑依してたんだ、そりゃ体も一日じゃ全快とはいかねぇさ〕身体の節々から悲鳴が聞こえるような気もするが無視して普段通り学園へ向かう。その時、偶然にもちょうど同じ時間に家から出てきた堅悟とあいさつを交わす。「おはよう、堅悟。そっちも顔青いぞ。」「おはよう。やはり昨日の疲れが完全に抜けていないな」そんな話をしながら学園へ歩き出す。その最中、悠輝は昨夜の会話を思い出していた。


 憑依者4人が全員各々が受け持った人を送り届けた後、4人は堅悟の部屋に集まっていた。

「今日は僕の部屋じゃなくて良かったです。」「組織への通信機を置いてあるのは俺の部屋だからな。ここに集まるのが道理だろう。」堅悟は4人のまとめ役として機材などは堅悟の部屋に集約されている。「では連絡するぞ・・・」

「お疲れ様です、司令。葦原学園での任務中での出来事についての報告をしたいと思い連絡しました。」「あぁ、だいたいの話は聞き及んでいるが詳しい経緯を頼む」「はい、では私のほうから説明させていただきます」・・・堅悟による今回の異変の経緯が語られる。途中で堅悟が離脱したところなどは悠輝などその場に居たものが適宜補足しながら報告は進む。その中では一般人である翠や花蓮に霊獣の存在がばれてしまったこと、悠輝・堅悟の独断行動、民間人への影響なども報告された。

全てを聞き終えた司令から4人に言葉が伝えられる。

「よくやったな、4人とも。ご苦労だった。」「「「「・・・・えっ!?」」」」てっきり問題行動や民間人への被害などを含めてお小言をもらうと思っていたのにまさかのお褒めの言葉である。そこに動揺した堅悟が「待ってください!司令!今回の件については私たちの至らない点が多くあったと思うのですが!?」「もちろん悠輝・堅悟の独断行動は褒められるものでもないし、報告にあった少女二人にばれてしまったことは問題だ。しかし、この異変に対し組織からのバックアップなしに4人だけの力で解決したことを私は評価したいのだよ。この一件、双川兄弟の異変として我々組織としてはその二人を双子座ジェミニと呼称する。」司令の一息に語られる言葉に相槌くらいしか打つことのできない四人。

「任務発令時には言わなかったことが一つあってな。お前たちの任務先である葦原学園、そこは昔から異変が起こりやすい土地柄でな。どうも人の思いや言葉、名前などは良くも悪くも意味を持つらしい。今回の双子座の件もそこから来ているのかもしれない。これからも十分に気を付けてくれ、以上だ。」通信が切れる。「・・・あの人言いたいことだけ言って切りましたね。」〔でも何のお咎めもなかったし、結果オーライだよね!〕「僕たちはこれといって問題行動ありませんでしたから。」きついことを言っているのは蒼夜も同じような気もするが・・・。それはそうと四人とも体の疲れが限界だ。各自の部屋に戻り、泥のように眠りについた。


 4人からの報告を受けた司令は一人思考する。(よく4人だけで異変を解決したものだ・・・。少女二人にばれた、というのも元々は悠輝と堅悟の関係者のようなものだしそこは大目に見るか。)元々司令がこの任務を発令したのにも4人に普通の学園生活を送ってもらいたいという節もある。(雪園 翠に間島 花蓮ねぇ。雪園って確かうちの組織が前に封印だか記憶の処理した子だよな。その記憶が戻ったと。悠輝なかなかやるじゃないか・・・)この指令、長年4人の成長を見てきているからか、割と4人に対して甘々だった。


 「昨日お咎めなくてよかったよな。」「あぁ、少なくても減給はあると思っていたが。」昨夜の報告について話しながら二人で登校する。双子座の一件で何もお咎めがなかったのは奇跡に近い。翠や花蓮にばれたことで最悪組織から追放かもしくは処分されることも考えていただけに司令の対応は拍子抜けだった。〔まぁお咎めなしならそれでいいじゃねぇか。無駄に考えてもしようがねぇよ〕ハクはずいぶん楽天的な考えのようだ。二人でああでもない、こうでもないと話をしながら朝の街を歩くそんな時。

「悠輝君!」「堅悟!」と二人を呼ぶ声がする。見れば学園へと続く道の途中に翠と花蓮が並んでこちらに手を振っていた。悠輝たちも軽く手を振りそちらに歩く。

「「二人とも・・・おはよう!!」」「「あぁ、おはよう。」」今日はいい一日になりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ