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4章12話 童貞ちゃうわです

少し短めです。

後、疲れからか下ネタが多いです。苦手な方は我慢してお読みください(笑)

「ギド様は今から時間ってとれるのかー?」

「えっ? 今から?」


 食事を終え風呂に入ろうという時にアミに呼び止められた。アミの後ろにはアイリとイフがいる。アイリは首を縦に降りイフは暖かそうに見てくるだけだ。


「とれるよ。特にやらなきゃいけないこともないからね」


 少し考えた後にアミにそう返すとアミは満面の笑みを浮かべた。ニマッと口角を上げながらもどこかだらしのない口元へと姿を変え口を開く。


「模擬戦をしたいのだー! ダンジョンの敵は弱すぎてアミは物足りないの!」

「なるほどね、別にいいよ」


 言われてみればアミやアイリのステータスから見てダンジョンの敵はさして強くない。これから出るかもしれないが現状では二人の敵ではないね。イルルとウルルには同格の敵として強いと感じそうだけど。


「アイリも同じ感じかな?」

「別に強くなりたいだけです! 他に意味なんてありません!」

「戦って強くなったことを褒めてもらいたいって言っていたー! 後、ギド様は戦うことが好きだから私が欲求を満たさ」

「そんなことは言っていません!」

「あっ、はい」


 アミの暴露は途中で止められた。

 アイリがアミの口を手で隠しアミはただモゴモゴとするだけの可愛い女の子とかしている。普通に可愛くて抱き上げたい気持ちにかられるなー。対してアイリは僕のことを睨みっぱなしだけどさ。恥ずかしいのはすごくよく分かるけど怖すぎる……。


「使命感だって言っていたいたのだー!」

「あぎゃー!」


 アミが口を動かさなくなったのでアイリが手を外した瞬間に爆弾が投下された。そのせいでアイリは床にのたうち回る結果になっているけど……まぁ、いいか。


「イフはどうかしたの?」

「子守りですよ。子守りイフです」

「うん、なるほど分からん」


 よく分からないけどイフも戦いたいってわけではないみたいだ。いや、戦った場合は僕でも倒せるかって感じだしなぁ。少なくとも格下だとは思わない。それだけ強い。


「強いて言うのであれば」

「言うのであれば?」

「……いえ、後で分かると思います」


 少し体が地面に引かれた気がする。バランスを取って何とか踏みとどまったけどさ。後で分かるか、それなら模擬戦にも参加するってことかな? これは帯を締め直さないと。締め直す帯もないんだけどね。


 とりあえず庭へと全員を連れて外へ出た。

 イルルとウルルにも聞いたけど特にやることもないらしくて模擬戦を見るって言っていたしね。しっかりと椅子を出して二人を座らせておいた。


「箱庭、さて、やりましょうか」


 僕の目の前には三人がいる。

 アミもアイリもすっかり使い慣れた得物を手に構えている。イフも二人の背後でアクセラレータを手でポンポンとしながら笑っている。これはこれで怖い。


「行くぞー!」

「来い!」


 アミの一言と共に突撃してくる。

 アミの魔剣ドギと僕の心器ドラグノフがぶつかり合い火花を散らす。別に殺し合いをしているわけじゃない。


 もちろん、ドラグノフは撃つつもりで出しているわけじゃない。心器は折れないし切りつけて傷をつけたいわけじゃないから長めのドラグノフで攻撃を受け流しやすくしていた。逆に二人は本気でやらないと失礼だって言ってドギとレーガを使っているんだけどね。おー怖!


 アミだけじゃなくてアイリもいるわけだし。

 それに恐怖はそこだけじゃない。戦闘が始まった直後にイフからチャットが来たんだ。それが僕の心を踊らせている。


「アクセラレータ」

「決めます!」

「ふっ!」


 イフは戦闘に参加しないという前提の元で二人のサポートをしている。簡単に言えばアクセラレータで速度を上げるっていうだけなんだけど……これがいかんせんキツイ。


 イフの言い分としては二人という上位の存在をより強化することによって僕には強者との戦い方を、二人にはアクセラレータに慣れてもらうことを目的としているみたい。実際は暇だからっていうのが大きそうだけど。


 それでキツイ理由だけど今、僕のドラグノフとアイリのレーガが鍔迫り合い状態になっている。その時にレーガの特性で曲げられ攻撃をしてくるんだけど、それが早すぎる。目を逸らせば餌食になるくらいに瞬発的に対処しなければいけない。


「言葉通りアミとアイリしか見れないな」

「戦闘中に口説かないでください!」


 いきなりアイリの攻撃の速度が上がる。その分だけ単調になっているけど。早いけどアイリならって躱し方をすれば簡単に避けられるね。当たればかなり痛そうだ。


「攻撃が単調」


 レーガを無理矢理に弾いてから木の部分を掴む。人を対象にした時、速度は上がれど攻撃力は上がっていない。そこがアクセラレータの難点だ。今の僕なら簡単に弾ける。そこら辺は詳しく知らないけどね。後で聞くつもりだ。


 そのままアイリを抱き寄せて小さなサブウェポンで、作ったはいいが使っていなかったナイフを首元に当て手を離す。腰が抜けたみたいでアイリは口元を隠したままに小声で何か呟いている。さすがに小さすぎて聞こえなかったし……。


「隙あり!」

「違うね!」


 下からの振り上げと振り下げられたドギがぶつかり合う。そのままドラグノフを引いて次の攻撃へと備える。速度は負けていてもアミの攻撃を予想して流すだけだ。


 三手、そこでアミは引いた。続けていても勝ち目が薄いと考えたからだろうね。だから、そこを突かせてもらう。というか、引くのを待っていた。


「アイシクルウォール!」

「ぐっ!」


 後ろに引いた時に壁を作りだしたのでアミが壁にぶつかってしまう。壁を作るっていうことは頭になかったみたいだ。まだ壁から抜ければいいって顔をしているけど、悪いけどチェックメイトだ。


「ここで撃てば終わる。分かるね?」


 僕の一言にアミは静かに首を縦に振った。

 さすがに分かっているみたい。銃弾を躱そうにも一方以外が壁で覆われている。ドギの回転で壁は壊せても、その間に銃弾はアミに届くだろうし、その隙を僕が突かないわけがない。大振りの回転斬りなどは後に構えるのに時間がかかるからね。僕のアイシクルウォールは普段よりも頑丈に作っているし。


「……早すぎますね」

「まぁ、さすがに主として苦戦するわけにはいかないでしょ。それにお風呂にも入っていないんだよ?」

「だからと言っても五分以内というのは早すぎます。早漏ですか?」

「うん、それは絶対に関係がないね。多分、違う」


 それは本当だ。イフからお風呂は食後に、と言われたのもこれが理由だろう。汗をかくって前提だろうし。早く汗を流したいなぁ。ダンジョンでかいた汗もそのままにしているし。イフの最後の一言は絶対に余計だ。僕が童貞で早漏? そんなわけ……あれ? 目から溢れそうになっているこれは何だろう……。


 イフが首肯しながら箱庭を解除する。


「アイリ、立てそう?」

「……すいません、肩を貸してください」

「あいあい、甘えん坊だなぁ」


 別に威圧したわけじゃないんだけど。アイリが腰を抜かした理由がよくわからないんだよね。僕が本気でやったら死んでいたって想像したからかな。それにしてもって感じだけど。


「ちょ!」

「負けたんだからこれくらいは許してね」

「っつ……好きにしてください!」


 単純におんぶしただけなのにこれだ。だからこそアイリは可愛いと思う。この顔が癒しだ。僕のイフによって傷付けられたマイハートが癒されていくのが分かる。僕には皆がいるんだって。


 アイリを抱えた時にイルルとウルルと目があったんだよね。めちゃくちゃ羨ましそうな顔をされたから今度してあげよう。二人が恥ずかしがる姿とか滅多に見ないし。サキュバスだからか裸とかを見せてこようとするくらいだしね。弱点を探さなければ。


「アミもして欲しいのだー!」

「いいけど……背中は埋まっているんだよなぁ」


 ツンデレの誰かさんが鼻息荒くしている気がするけど……うん、気のせい気のせい。気にしたら負けだね。ちっちゃく「いい匂い」とか「落ち着く」とか「これが母親」とか言っているのは気のせいだよね! 少なくとも僕は男の子だし! 娘じゃないし!


 とりあえずアミが珍しくワガママを続けたので前の方に抱き上げた。こんな動物いたよね。子供を背負いながら前からぶら下げているのって。何かものすごく楽しそうにしているから気にしないけど。


 そのまま居間に連れて行ってソファに横にさせた。少し眠たげにアイリは目を擦っていたからイフに写真を撮るように頼んでおいて、風呂場へと歩を進めた。もちろん、イルルとウルルはアミに任せて一人で入れることを期待して入ったんだけど……。


「遅かったですね」

「……何でいるのかな? イフ?」


 バスタオルを体に巻いて風呂に浸かるイフがいた。顔はあまり赤くなっていないから僕よりも早くこっちに来た感じだ。おかしいな、僕は確かに最短ルートで風呂に向かったはずなのに……。


「アクセラレータを使っただけです」

「無駄な使い方はしちゃダメかな!?」


 ドヤ顔で言われてどうしようか悩んだ。

 今日イチのイフの良い笑顔で何とも言えない。顔が好みなだけに少し胸もドキッとするしさ。可愛いって本当に罪だと思う。通りで僕が風呂に向かう時にイフから「ごゆっくり」って言われたわけだ。一緒に入る気満々だったんだ。


「やはり童貞のマスターには女性と風呂など難易度が」

「おうおう、入ってやろうじゃないか! 誰が童貞だ! 誰が早漏だ!」


 めちゃくちゃイフがしたり顔をしていた。

 乗せられたと気付いた時には僕の片腕をイフが掴んでお風呂に浸かっていた。しかも体をお湯で流すのを忘れたし……もう、最悪だよ……。出ようにも本気でイフが出させてくれないし。……はぁ。

模擬戦をもう少しだけ書き足すかもしれません。続きを書こうとしたのですが筆があまり進みませんでした。書きながら足していこうと思います。予定としては来週の土曜日から五日間ほど研修に行かなければいけないため書けません。来週は週二で投稿出来るように頑張ります。


話の続きもイフとのお風呂の話を書こうか悩んでいます。お風呂での話を長くするか、夜に二人で話す部分を長く書くか……そこで悩んでいますね。楽しんでもらえれば幸いです。


最後にもう少しで総合評価が千を越えそうです。これも応援をしてくださっている皆様のおかげです。とてもありがとうございます。これからもスランプ気味ではあれど、しっかりと書いていこうと思います。せめてプロットを作ってある5章までは書きたいです。

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