雨の嫌いなキミ
高校に入って2ヶ月
特にこれといったイベントに遭遇することもなく
いつの間にか出来た友人に、また明日と手を振り下校する 小雨降る月曜日。
雨は嫌いだ。
片手は、邪魔くさい傘に塞がれ
傘を差していたって結局 濡れる
かと言って 差さなければ ずぶ濡れ
そんなこと憂鬱に考えながら
ビニール傘越しに暗い雲を見上げる。
雨は、次第に強まる
濡れたくないと自然と早足に。
家まで、もう少し
近所のコンビニの前を通るとそこには、
少し濡れた髪を触りながら
口を尖らせ、空を睨み付ける女子高生
うちの高校の制服だな…と
何の気なしに見ていると
視線に気付いたのか、
さっきまで空を睨んでいた瞳は、僕の向けられている。
慌てて目を反らし、家路を急ぐ
自宅マンション
オートロックを開け、エレベーターの前
「…あっ」
通販のコンビニ払いを思い出す、
コンビニまで戻ると
さっきの女の子はしゃがみんで
スマホをいじってる
なんだか気まずくて、そそくさと横切り入店
ついでに飲み物を手に取り
レジで支払う
外は、まだ雨模様
さっきの女の子は、まだしゃがんでる。
ほんの気まぐれ
ちょっとした同情
軽い親切心
下心なんてない、たぶん…
「傘、どうぞ…」
きょとんとして、僕を見上げ
その子は言う
『…ナンパ?』
本当に下心なんてなかった。
僕は、心の底から
その言葉に
イラッとしてしまった。
差し出した傘を引っ込め
傘を開き、歩きだす。
『あー、ちょっと待って!』
斜め後ろから聞こえた
その声に
不快感を溢しながら振りかえる。
女の子は、少し気まずそうに
『ごめんなさい。ビックリしちゃって…』
ギクシャクした笑顔でこちらを見る。
その顔はなんだか
可愛らしくて
僕は、少し笑ってしまう
「家、すぐ近所なんで どうぞ」
開いた傘を差し出す。
『ありがとうございます。』
その子のお礼に軽く会釈をし
僕は家まで走り出す。




