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さくら駆ける夏  作者: 桜坂ゆかり
第四章 深まる恋、そして謎
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昼食、映画デート

 病院を出ると、まだお昼まで少し時間があったんだけど、私たちは早めに昼食をとることにした。

 すぐ近くにあるオムライスのお店から、いい匂いが漂っていたから。




 私たちはまっすぐお店に入ることに。

 店内は、そこそこ混みあっている様子だったけど、幸い、待ち時間なく座ることができた。

 メニューを見ていると、オムライスのお店のはずなのに、オムライス以外の料理も多い。

 私たちは、あえて、お好み焼きセットを頼んだ。

 お好み焼きセットが届くまでの間、私たちはゆったりした気分で話をした。


「うーん、おじいちゃんのアルバムに写ってた人のこと、気になるなぁ」

「ああ、さくらちゃんが会ったことがあるかもっていう人?」

「うん……」

 もう一度会えば、分かるとは思うんだけど……。

「あまり悩みすぎるのもよくないから、話題を変えようよ。もっと明るいことも考えよう」

 涼君は笑顔で言った。

 元気付けてくれてるんだろうなぁ。




 そうこうしているうちに、お好み焼きが運ばれてきた。

 予想以上に美味しそうだ。

 私たちは話題を変えて、お好み焼きとおしゃべりを存分に楽しんだ。




 それから、縁日が始まるまでまだ時間があったので、映画を見ることにした。

 言い出してくれたのは涼君。

 私が同意すると、すぐに映画館に向かうことになった。


 二人で映画って、どう考えてもデートだけど……涼君は、あまり気にしていないのかな。

 それを言い出すと、このあと縁日に一緒に行くのだって、デートということになってしまいかねないかぁ。

 意識しすぎると自分の言動がぎこちなくなりそうなので、深く考えないようにしておこう……。

 すでに深く考えてしまっているような気も、しないではないけどね……。




 映画館では、三つの映画が上映されているようだった。

 涼君が「どれが見たい?」と聞いてきてくれたので、内心ラブストーリーのを見たい気もしたが、それだとモロにデートっぽいので、あえてアクションのを見たいと伝える。

 それは、『茶色い弾丸』というタイトルで、フランス人俳優のショコラ・ジャンバルジャン主演の映画だ。

 涼君は「実は、僕もそれが見たかった」と笑う。

 意図したことではないけど、涼君が見たいものを見ることができてよかった。


 迫力がある映画で、なかなか面白かった。

 私は隣の涼君が気になってしまい、ずっと映画に集中できていたわけじゃないけど。




 映画館を出ると、すでに午後四時を回っていた。

 あたりは真昼間と同じ明るさで、全然夕方の気配はなかったけど。

 でも、暑さは少しだけ和らいできた気がする。


「そろそろ縁日のある神社に行く準備をしよう」

 涼君は、元気よく言う。

「準備って? このまま向かっちゃダメかな?」

「さくらちゃん、せっかくそのバッグに浴衣を入れてきたんでしょ?」

 きょとんとした表情で涼君が言う。

 そうだった~!

「そうだったよね……。それじゃ、いったん着替えに戻ってもいいかな?」

「もちろん」

 そういうわけで、いったん清涼院家へ戻ることに。

 自宅は蒸し風呂状態のままだろうと簡単に想像がつくので、清涼院家とどちらに向かうか迷うまでもなかった。


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