4話 痛い目に
「あー!もう!なんなの!」
私は家に帰るなりそう叫んだ。壁に八つ当たりをして、ベットに倒れこむ。
「あーイライラする!.....こうなったのも、全部あいつのせいだ!」
恨み言を言いながら、あいつ一一翡翠優のことを思い浮かべる。
授業の時、あいつが教科書無いから隣の人が見せるって、それが何で連斗君なのよ!反対の子でもいいじゃん!おかげでめっちゃ近い距離になって…。私は席、遠いから口出しできないし!
そう、私の席が廊下側の後ろなのに対し、連斗君の席は窓側の一番後ろなのだ。
見てたけど、連斗君なんか顔赤かったし.....。…きっとあいつのせいで怒りがたまってたのよ!
ていうかあいつ頭いいの.....?私だってすぐには解けない問題を、即答してたし.....。
そう思ったが、すぐにその考えを振り払う。
いやいや。連斗君のノートを見てたからよ!連斗君頭いいもん!
その時、ピコンっとスマホの通知音鳴った。見てみると私の取り巻きのやつらからだった。
なんなの.....。
メッセージを開いてみると、グループチャットにたくさんの、転校生に対する悪口が届いていた。あいつ調子乗ってるよね、とか、連斗君になれなれしいね、とか。こいつらは私が連斗君を好きなのを知っている。だから、私が転校生に不満を持っていると思い送ってきたのだろう。
これが男だったら、やめなよ、とか送るけど女にはそんなことを送らない。なぜなら女どもの前では男の前にいる私じゃないからだ。女には媚びを売っていない。あの男がうざい、とか言っている。
女どもは私の本性を男に言わない。というか言えない。そんなことをしたら自分がハブられるとわかっているからだ。ま、しても信じてもらえないだろうね。男の前で、私は絶対にぼろを出さないからな。
私はメッセージにホントだよ!マジでむかつく!と送る。
そうすると、ほんとだよね!マジうざいって感じ、などと返信が送られてきた。その中の一つに私は目をとめた。
それにはこう書いてあった。
少し、痛い目にあったほうがいいんじゃない?
そのメッセージを見た瞬間心から何かが沸き上がってきた。ドロドロした、何かが。
…そうだよ。連斗君にふさわしいのは私なんだから。ちゃんと教えてやらないと。.....痛い目にあってもらわないと。
私がそう思っている間にも次々と賛成の意見が、上がっていく。
そうだよ!痛い目にあってもらわないと!とか、やってやろうよ!とか。
そうだ。やってやらないと。
私はそれにメッセージを送った。
そうだね。痛い目にあわせないと。
このときは、全然大丈夫だって思ってた。少し、痛い目にあわせるくらい。
今は、このメッセージを送らなきゃよかったって、後悔しているけどね。
4話書けました。
咳が、ひどい....。止まらない…。
やばいですね。文章がいろいろな意味で。