3話 転校生
転校生を見て、一番初めに思ったことは、地味、だ。
眼鏡をかけて、黒い髪の毛はストレートで、肩でそろえている。
パッとしない顔だな…。地味というか、どこにでもいるような顔をしているというか.....。
「名前を言ってくれる?」
先生がそう促すと、転校生は緊張した顔で名前を言った。
「ひ、翡翠優です。よ、よろしくお願いします。」
転校生が言うと、ぱちぱちと拍手の音が響いた。
「じゃあ翡翠さんは、あの席についてね」
先生がさした席はあろうことにも、
蓮斗君の隣の席だったのだ!
はあ!?なんであいつが、連斗君と隣の席なの!?ふざけんな!
内心怒り狂うが、そんな感情を表に出さず、無表情でいる。
転校生はまだ緊張した顔で、連斗君の隣の席に座った。
自己紹介が終わり、休み時間になると、女子たちが転校生に群がった。
「どこから来たの?」
「好きなこととかある?」
女子たちは転校生を質問攻めにしてた。転校生は混乱した様子で、目を白黒させている。
「えっと…あの…」
.....ずっと困ってろ。
そう思うがこういう時クラスの"愛„は助けるはずだ。
「ほら、翡翠さんが困ってるでしょう?いったん落ち着いて」
私が注意すると転校生は、ほっとした顔になった。
「あ…ごめんね。翡翠さん」
「ううん…話しかけてくれて、ありがとう…」
そう言って、転校生は笑みを浮かべた。そして、私のほうに向きなおった。
「助けてくれて、ありがとう」
…本当はずっと困ってほしかったけどね。
心の中で、悪態をつきながらも笑みを浮かべる。
「ううん。私は空虚愛って言うの。よろしくね、翡翠さん」
「うん…!」
転校生は満面の笑みを浮かべた。
連斗君の反応が気になり、横を見るとこちらを見て珍しいことに、大きく目を見開き、顔を赤くしていた。
私の笑みをかわいいって思ってくれたのかな?
そう思い、私はとても嬉しくなり、その場で飛び上がりそうになった。
一一だから私は気づかなかった。その視線が翡翠優に向けられていることを.....
3話書きました!
転校生ちゃんは、ひすいゆう、と言います!
文章力、誰かプリーズ!!!
ああ…勉強面倒くさい.....