1話 ちょろい
「愛さんってかわいいよなあ」
「そうそう!しかも、優しいよな!」
そんな声が聞こえてきて、私は内心ほくそ笑んだ。
あーあ見事に騙されちゃって。男ってほんとにちょろい。
この私、空虚愛にかかれば男なんて、簡単に堕とせる。
それは、私がかわいいからだ。
大きな黒い瞳に、小さな鼻と口にとがった顎。腰である髪は薄い茶色で、ゆるく巻いて、ふわふわしている。高校1年生とは思えないほど綺麗だ。手足は長いし、モデルに勧誘されれたこともあるくらいだ。
ちょっとあざとくたって、押せば落ちるし、泣いているところなんて見れば、男は勝手にやさしくしてくれる。ウソ泣きでもね。
成績優秀。容姿端麗。まさ完璧って感じ。
「あ、愛さんって優しいよね」
廊下を歩いていると、話しかけられた。振り返ると、見覚えのある男がいた。
....誰だっけこいつ。
私は頭の引き出しを開けて、話しかけてきた男を探す。
あ、同じクラスのやつだ。
「え、そうかなあ。ありがとう!」
首を傾けて上目遣いに見る。
「○○君も優しいよ!」
相手の名前を呼びながら笑顔で言えば、男は真っ赤になった。
「あ、あ、ありがとう」
そういって男はどこかに行ってしまった。
堕ちたな。....でも私が堕としたいのは、あいつじゃないんだよなあ。
そう思い"彼„を思い浮かべるとちょうどその"彼„が歩いてきた。
1話書きました。
主人公の名前はくうきょあいと読みます。
.....空虚って苗字の人とか現実にいますかね?
文章が....文章力が欲しい.....