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14話 やめてよ

一一はたき落とした。

パシッと乾いた音が教室に響く。

「……ふざけないでよ」

本来はこの手を取り、いい子のふりをしてまた男や連斗君の信頼を上げようとするはずだ。

だけど、

「あんたと友達だなんて、絶対にいや!」

こいつだけは無理だ。私の幸せを奪ったこいつだけは、嘘でも絶対に無理だ。

「そ、そんなことないよ!一緒にいて、お話をしたりすれば絶対、友達になれるよ!」

あいつが必死に言ってくるが、心は全く動かない。

「それはあんたの勝手な持論でしょ!全員にそれが通用すると思わないで!お話しするだけで、友達!?バカなこと言わないでよ!」

一気にまくしたて、一度冷静になる。

......落ち着いて。あまり興奮すると連斗君に嫌われちゃう。......あいつが悪だってことを、みんなに教えてやる。

「そもそも!あなたは、私の幸せを奪ったの!そんな相手と友達なんて、絶対に無理よ!」

「私が、愛ちゃんの幸せを奪ったの……?」

私の言葉にあいつが動揺する。

「優、耳を貸すな。ただの妄言だ」

「っほんとだよ!連斗君!こいつは私の幸せを奪ったの!私を絶望に突き落としたんだよ!」

......あいつは悪なんだよ。だから、優だなんて、呼ばないで……。

「それって自業自得でしょ」

「そうだよ。愛ちゃんが翡翠さんをいじめたからじゃん」

「っそれはあいつが悪いんだよ!あいつが、連斗君に近づくから!」

でも、ここまできたら駄目なのか、誰も私の味方になってくれない。

「えー?完全に八つ当たりだったじゃん」

「そうだよ。翡翠さん、何にも悪くないのに......」

......あいつが、何も悪くない......?

「バカなこと言わないでよ!あいつは、私から連斗君を奪ったんだよ!?」

「奪った......?」

この言葉に反応したのは、あいつだった。

「……だ、大丈夫だよ......。私は、連斗君が好きだけど、連斗君が振り向くことはないから......」

自分で言ったくせに、悲しくなってきたのか、うつむいている。

あいつの悲しい顔を見て、笑みが出てくる。

「......そうだよ!お前に連斗君が、振り向くことはない一一」

「そんなことない」

私の言葉は、最後まで言う前に連斗君にさえぎられる。

「そんなことない。振り向くことがないのは、お前のほうだ」

そう言って、連斗君はあいつのほうを向いた。

「優。君はとっても優しくて、素敵だと思っていた。君の笑顔を見た時俺は初めて、誰かを可愛いと思ったんだ」

......やめてよ。っやめてよぉ。

「れ、連斗君。騙されないで......その女は悪なんだよ?」

今にも泣きそうになってきた。先ほどとは変わって、弱弱しい声が出てきた。

「黙れ。悪は、お前だろう」

「っれん、とくん」

涙が出てきた。泣いて許してもらおうっていう打算的な涙じゃない、私の感情が涙を出させた。

そんな私に目もくれず、連斗君はあいつに笑みを見せた。

「好きって言ってくれて、うれしかった。俺も、ずっと優が、好一一」

「違う!」

私は大声を出した。みんながこちらを見る。

「違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う!こんなの、絶対に何かの間違いだ!」

私は教室を出て、駆け出した。






14話書けました。

連斗君って意外と薄情ですね。自分のせいで泣いている子がいるのに、目もくれず......。

愛ちゃんのせいってところもありますがね.....。

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