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99.イチャイチャは程々に

 ソフィアさんの家に泊まった時に話した話以上に詳しく、恥ずかしいと思いながらもアマダスと私の惚気とか、告白した時の状況なんかを話していると、


「お待たせしました……では、ごゆっくり」


 店員さんが注文した料理を持ってきてくれ、一旦話を中断し手を合わせて食べ始める。


「おっ!物凄く美味しいぞ!」


「でしょ?アマダス、私のもつ鍋少しあげるよ」


「良いのか?なら、我のもあげるぞ!」


 アマダスとソフィアさんの会話に私はまた心の中で少し嫉妬しながらも、大きな鍋を美味しそうに食べるアマダスに私も一口食べてみる。


「美味し」


 初めて食べる、甘辛ですごく美味しい柔かいお肉に思わず言葉を溢すと、


「じゃろじゃろ!」


「口に合ったみたいで良かった」


 アマダスは楽しそうに笑い、ソフィアさんは安心するように笑う。


 そんな二人の笑顔に私は嫉妬が消えて、


「二人のも食べたいな」


 自分でもちょっとびっくりする様な言葉を口から出すと、


「良いぞ!パラン、あーん」


「ふふっ。私も、あーん」


 二人は楽しそうに私にあーんをし、私も二人にあーんを返した。


 ◆


「お腹いっぱいじゃ!」


 辛いはずの鍋の汁まで全部飲み切ったアマダスが背もたれに寄りかかって幸せそうにする中、遅れてソフィアさんもアマダスと一緒の大きさの鍋を完食し、同じ様な顔をする。


「満足、私もお腹いっぱい。ちょっと休憩しよっか」


「そうじゃな」


「うん」


 ソフィアさんの言葉を聞いて、普通の量だったので一番早く食べ終わっていた私は、丁度良い満腹感で気が抜けて、癖でアマダスに寄りかかると、


「あっ、またイチャイチャしてる、パラン」


 羨ましそうにでもどこか微笑ましくソフィアさんに言われて、私は恥ずかしくなってアマダスから離れる。


 けどそれにアマダスは口を尖らせて、


「寂しいぞ、パラン」


 甘えるように今度はアマダスが私に寄りかかってきて、恥ずかしさの中私は謝る。


「ご、ごめんね」


 すると、テーブルの下でぎゅっと手を繋いできて、


「謝る事じゃないぞ、パラン。それにソフィアの前じゃ。気にするな」


 優しい笑みでアマダスは私の恥ずかしさを消してくれ、


「そうだね、アマダス」


 私はアマダスと腕を絡めて手を握り直し、少しの間寄り添い合って休憩をしていた。


 ◆


「次はどこにしよ……アトヤ王国の外に出てみる?」


 お店を出てすぐ、ソフィアさんは悩みながらそんな事を聞いてきて、私は純粋に気になって問いを返す。


「良いけど、何するの?」


「花畑があるの。私も聞いたことしかないけど、どこにあるかは知ってるから」


 私の質問にソフィアさんはどこか行ってみたそうな笑みで答え、私も花畑なんて人生で一回も見たことないので、正直行きたいなと思うと、


「面白そうじゃな!我、行きたいぞ!」


 アマダスがはしゃぎながらそう言って、私もそれに乗っかる。


「私も行きたい。ソフィア、行こうよ」


「うん、分かった。付いてきて」


 アマダスと私に頷き、一人歩き出したソフィアさんに、


「ソフィア、三人一緒が良いぞ!」


 皆で手を繋ぐことを気に入ったのか、アマダスが手を差し出し、今度はアマダスを真ん中に三人で歩き始めた。

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