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87.幸せ

 私が恥ずかしさで顔を赤くすると同時に、ドタドタと二人仲良く部屋を出ていった、ラトとミラーナさんをなんとか見送り扉を閉める。


「パラン」


 すると、抱きしめたままのアマダスに名前を呼ばれて、視線を落とす。その瞬間、両頬を優しく両手で挟まれて、


「「んっ♡……んっ♡……ぷはぁ♡」」


 思いっ切り激しいキスをされた後、可愛くて仕方のない笑みで、


「我、幸せじゃ」


 感情がぐちゃぐちゃになる事を言われ、私は目を見開いた後、ぎゅっと抱きしめてお礼を言う。


「アマダス……私もだよ。こんなに幸せになれるなんて……私を好きになってくれて、ありがとう」


「パランは、やっぱりずるいな」


 それから、しばらく抱き合った後お互いに離れて少しの間見つめ合い、気恥ずかしくって私は口を開く。


「今日は何する?アマダス」


「我は、今日もパランと一緒に居れれば何でも良いぞ!」


「そ、そうだよね……」


 私の言葉にアマダスは可愛く笑って、答えてくれる。


 でもあまり中身が無いので、私は少し考えた後このままだと体が訛りそうなので、


「なら、ダンジョンに行ってみない?」


 少し体を動かす事にした。


 ◆


 アトヤ王国。ダンジョン『深遠(しんえん)の扉・第一層』


「草ばっかりじゃな」


「うん。ナール王国のダンジョンと同じで、第一層第二層は薬草があって弱い敵しか出てこないみたいだよ」


「そうなのか。よし、大体覚えたぞ!」


 宿屋を出た後、冒険者協会でダンジョンの地図と敵の情報が書かれた紙を貰い、今アマダスが地図を読み終えたらしい。


 私は敵の情報が書かれた紙を別に深くまでは潜らないつもりなので流し読みした後、地図と一緒にアマダスに仕舞って貰い、


「こっちじゃ!パラン」


 アマダスに手を引かれて第三層まで降り、そこからしばしば敵を倒して進んで、あっという間に六層の入り口へ。


「そこそこ動けるようになったし、次の第六層まで行ったら、帰ろっか」


「おう!」


 アマダスの返事と共に階段を降り六層へと入ってすぐ、スケルトンが三体程襲いかかって来て、


「パラン、右を頼んだぞ」


「うん」


 アマダスとほぼ同時に動き出し、一番右にいるスケルトン一体の首を跳ね飛ばすと、残り二体の首を跳ね飛ばしたアマダスがチラッと視界に入り、


「アマダス、体の使い方凄く綺麗」


「本当か?パランも綺麗じゃぞ!」


 褒めると嬉しそうに褒め返してくれる。


 それにしても、戦い方をあまり教えてないのに、アマダスはまるで戦い慣れた様に動く。


 前まではそれが薄っすらだったけど、魔物の王と戦っている途中ぐらいから、覇者にも引けを取らないぐらい綺麗に無駄なく動いていると思う。アマダスって一体……


「パラン?」


「えっ?あっ……アマダス。進もっか」


「何か考えておったのか?」


 手を引かれて歩き始めてすぐ、そう問われたので、私は少し誤魔化して聞く。


「ねぇ、アマダスは戦うの好き?」


「おう!好きじゃぞ!」


「だったら、お肉と戦いならどっち?」


「なっ、む、難しいな……」


 アマダスが珍しく思い悩むように考えて、そんな姿に可愛いなと思っていると、


「どっちも好きじゃ!決められん!」


 思い切ったようにそう答えたので、


「アマダスって、ちょっと欲張りだよね」


「そ、そうか?嫌か?」


「いや、全然。可愛いね、アマダス」


 話題を変えて手を繋ぎながら、一緒にダンジョンを進んで行った。

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