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65.あれれぇ〜?

 

「結論から言いますと、【魔力探知】が使える魔法使いの方が今いませんので、短くても五日ほど待ってもらうことになります。それでもいいでしょうか?」


 受付の人が奥から戻ってくると同時、特に表情も変えずにそう私達に言ってくる。


「どうしておらんのじゃ?」


 不思議そうにアマダスがそう返すと、


「今魔法局は、魔物急増加の原因究明と早期解決に取り組んでおり、そこに人材を割いているためです」


 受付の人は口早にそう返した。どうやら、魔物の問題は本当に深刻らしい。王国内を歩いていたらそんな事感じないのに。


「アマダス、どうする?五日待つ?」


 私は少し困りながらアマダスにそう聞くと、アマダスは少し迷うような表情を浮べてから、口を開いた。


「待つか、パラン」


「分かった。あの、待ちます」


「では、こちらにサインを……はい、ありがとうございます。それではまた、五日後のこの時間にお越し下さい」


「分かりました」


 私は受付の人に頷いてから、歩き出そうとしてふと思い出す。


「あっ、最後に、外を出てすぐのあの玉って何なんですか?」


「『智慧(ちえ)の欠片』です。昔、偉大な魔法使いの方が創ったただの飾りです」


「本当か?何か魔法を使う為の物じゃないのか?」


「……いえ、ただの飾りです」


 アマダスが純粋に受付の言葉を疑問の声で返すと、何故か受付の人は変な間を空けて飾りと言う。


 私もその反応を見て少し違和感を覚えるけど、これ以上お互いに言い合っても仕方ないので、


「わざわざありがとうございました。アマダス、行こう」


 私はお礼を言うと、アマダスの手を引き魔法局を出る。少し唇を尖らせるアマダスだったけど、私に付いてきてくれて、


「パラン。それで、今から何をするんじゃ?」


 自分から話題を変えて、そう言ってくれた。だから私は笑って言う。


「美味しいご飯、食べに行こうよ」


 ◆


 人通りが多い道をなんとなくで歩きながら、お店を探す。見た感じ、お店の数はリーン王国よりも多いけれど、武器屋や服屋なんかが多くて、ご飯を食べれるお店は少なめ。


「アマダス、違う道に行ってみようか」


「そうじゃな!」


 大きな道から少し狭い道へと入り歩き続ける。すると不意に、どこからかいい匂いが漂ってきて……


「パラン、なんの匂いじゃ?美味しそうだぞ!」


「お肉と薬草が混ざったいい匂い……近くにお店があるかもね」


「おおっ!行こう!我はこれが食べたいぞ!」


「本当、お肉好きだね」


 私とアマダスはお腹を空かせながら、いい匂いを辿って行く。そして一軒の大きなお店についた。


「ここからじゃ!入ろう、パラン!」


「うん」


 物凄くわくわくしているアマダスが、お店の扉を開けてくれ、中へと入る。中は、ほとんどの席がお客さんで埋まっていて、びっくりするぐらい皆お肉に食らいついている。


「すごいね……」


「パラン、あそこの席が空いておるぞ!早く早く」


 私が驚きながら言葉を零すと同時、アマダスは私の手を引っ張って空いている席へと向かい、すぐに二人隣り合って座る。


「パラン、早く決めて頼もう!」


「はいはい」


 私はテーブルの上に置いてあるメニュー表を取って開き、アマダスに見せる。そして、アマダスがそれに視線を向けた時、


「あれれぇ〜、パランさんとぉ〜、アマダスさんじゃないですかぁ〜」


 横から聞き覚えのある声がかかってきた。

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