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62.異変

 馬車に乗り込んで数分、アマダスと雑談をしながらカタラさんに貰ったパンを食べ、丁度パンを食べ終わった頃、


「今日は可愛いお嬢ちゃんが二人も。こりゃ、運が良いね」


 ちらっと馬車の中を覗いてきた、御者(ぎょしゃ)のおじさんがそう言葉を零して、馬車は動き出す。


「お嬢ちゃん達は、アトヤ王国に何しに行くんだい?」


「ぬいぐるみの持ち主を探しに行くんじゃ!」


「そうなのかい。最近ちょっと、アトヤ王国は危ない時期でね。行く人が少ないんだよ」


「危ないって、何か起きたんですか?」


「アトヤ王国の周りで、魔物がどうも増えてるらしくてね。魔物に人が襲われたりしてるらしい。お嬢ちゃん達も、気を付けるんだよ」


「分かったぞ!」


 アマダスの元気の良い返事に、御者のおじさんは微笑む。でも、魔物が増えて人を襲うなんて珍しい。魔物はそもそも、あまり繁殖しないし。何もないといいんだけど……


 それから、御者のおじさんは私達に話しかけて来る事はなく順調にアトヤ王国へと向かって行く。


「そういえばパランは、アトヤ王国に行った事があるのか?」


「いや、ないよ」


「そうなのか?なら、パランは他の王国に行ったことはあるのか?」


「んー、リーン王国しかないね」


「なら、初めて違う王国に行くな。我と一緒じゃ!」


 私の返事にアマダスは嬉しそうに言う。それに私も頷いて、もうあまり喋る事が思い付かないので、外を見てみる。


 青い空が広がっていて、雲が一つもない快晴。暖かくて過ごしやすい気温だし、今日は良い一日になりそう。


 なんて考えていると、馬特有のヒヒーンという高い声が聞こえて、馬車が急に止まった。


「どうしたんじゃ?」


「ま、魔物です。こんな所で出会ってしまうなんて……逃げて下さい」


 アマダスの平然とした声に、御者のおじさんは怯えたように言葉を返す。


 それを聞いて、アマダスが馬車から飛び出したので、私もそれに続いて馬車から外へ。


「逃げないと、殺されますよ!」


「平気じゃ、気にするな」


 焦って声が裏返っているおじさんに、アマダスは笑って返し、魔物と対峙する。その隣に私も並び、アマダスは収納魔法から剣を取り出す。


「これが魔物というのか」


「うん。ブラックウルフだね」


 一番名の知れた、弱い部類に入る魔物の定番。私とアマダスは剣を構えて、ブラックウルフと睨み合い、


「我は左の三体を倒すぞ。パランは右の二体を倒してくれんか?」


「いいよ。それじゃ……」


「『『解放(バースト)』』」


 私とアマダスは同時に地面を蹴った。ブラックウルフは私とアマダスの動きを見て、怯むことなく飛びかかってくる。


 私は下に潜り、下から剣を振って一体目の首をはね、二体目は一瞬仲間が斬られ姿に怯んだので、その隙にブラックウルフの顔を掴んで上を取り首を深く斬る。


 ちなみにアマダスは、飛びかかってきたブラックウルフ三体よりもなお上に飛び上がり、空中で体を捻って綺麗にブラックウルフ三体の首をはねた。


 そんな私とアマダスに、目を点にして驚くおじさんと、どこか嬉しそうなお馬さん。


「やったね、アマダス」


「おう!流石パランじゃ!」


「それじゃ、血抜きしないとね」


 私は倒したブラックウルフに近付いて、まだ首が繋がっている一体の首をはねて、血抜きを始める。すると、アマダスが不思議そうに私の作業をみて、


「どうするんじゃ?血なんか抜いて」


「血抜きすれば、冒険者協会で高く売るんだよ。……よし、アマダス。収納魔法に入れてくれる?」


「分かったぞ」


「ありがとう」


 そうして収納魔法に血抜きしたブラックウルフ五体を入れて、馬車へと戻った。

もう、12月ですね。第2章に入りましたが、この物語、一体どれぐらい続くんでしょう。


終わるのかな……なんて最近考えたり、百合濃いめで書けれたらいいなとも考えたり。


でも、百合小説なんだから百合濃いめじゃないとだめじゃない?


ということで今年も最後まで頑張ります!


面白い、続きが読みたい、そう思った方はぜひブックマーク!それと、

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