表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/101

39.素材集め

 

「着いたね。ここが五層の最後。それじゃ、帰りながら素材集めをしよう」


「素材集めとな?」


「そうだよ。魔物をいっぱい倒して、素材を集めるんだ」


「それが素材集め……楽しそうじゃな!じゃが、魔物はあまりおらんかった気がするが……」


「うん。私達が通って来た道は、魔物が一番少ない道で、もっと下の層が目標の人達が通る道なんだ。帰り道は魔物が一番多い道に行く。たぶん最初はびっくりするかもしれないけど、油断しないで」


「お、おう。分かったぞ」


 六層へと続く階段に背を向けて、早速来た道を外れ、素材集めの道へと入る。


 するとすぐに、


「来たよ、アマダス」


 ゴブリンの集団が襲いかかってきた。それをアマダスと私二人がかりで、一匹残らず倒す。倒したあとは、手際良く私が素材を集めて仕舞うと、


「行くよ」


 すぐに立ち上がって進んで行く。それからも、ゴブリンやスケルトンを複数相手に素早く倒して行く。


 アマダスも最初こそ少し驚いていたけれど、すぐに慣れて、お互い邪魔にならないように動き、綺麗に倒していった。


「パラン、楽しいな!」


「アマダスがいるからね」


「わ、我だって、パランがいるからじゃ!」


 ◆


 三層へと続く階段を少し息が上がった私は、なんともないアマダスと一緒に上がっていく。一層、二層、三層は魔物が少ないので、素材集めには向いてない。


 だからここからは来た道を戻るだけ。素材集めは無事終了。


「アマダス、よく頑張ったね」


「パランもじゃ。大丈夫か?」


「うん、全然大丈夫」


 自分のペースで動いてたら、アマダスが魔物を先に倒すと思って、アマダスに合わせて動き続けた結果がこれ。アマダスは本当に体力がすごい。


「そういえばパラン、魔法で魔物を倒してもいいか?」


「いいけど……アマダスは魔法の威力が強すぎるから、軽くね?」


「分かったぞ」


 急にアマダスがそんな事を言ってきたので、不思議に思っていると、どこからかスライムが現れた。


 そんなスライムにアマダスは無言で、白い炎を当てる。もちろん、スライムは燃やし尽くされる。


「急にどうしたの?」


 私がそう聞くと、アマダスは、


「魔法を使って、魔物を倒したいと思っただけじゃ。それに、今日は魔法を使ってなかったしな。何故か、使わぬと気が済まんのだ」


 アマダスはどこか違うところを見ながらそう言った。そういえば、記憶がなくなる前のアマダスってどこで何をやってたんだろう。あんまり考えた事なかったけど、アマダスって一体……


「パラン」


「ア、アマダス?」


「ここからは、我が魔法で魔物を全て倒すぞ!じゃから手を繋いでもいいじゃろ?」


「それはそうだけど……」


「ほれ、行こう」


 私の手を引っ張ってアマダスは駆け出した。私もそれになんとか追い付いて、そのまま魔物に遭遇すれば魔法でアマダスが全て倒し、あっという間にダンジョンを出た。


 ダンジョンを出ると、


「まだ昼か」


「そうだね。でも、太陽がそこそこ傾いてる。二時間ぐらいはいたみたい」


「今からどこに行くんじゃ?」


「冒険者協会だよ。集めた素材を売りに」


「そうか!なら、ナールに会えるな!」


「そ、そうだね……」


 私は少しだけ重い足取りになりながら、楽しそうなアマダスを連れて冒険者協会に向かって、歩き始めた。

面白い、続きが読みたい、そう思った方はぜひブックマーク!それと、

☆☆☆☆☆

↓↓↓

★★★★★

広告下の星を押してポイントを!ついでに、いいね!と思ったらいいね!ボタンもポチッと!

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ