表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社交界の華である私は、初対面の治癒士(ヒーラー)に溺愛されて困っています  作者: 大森 樹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/20

エピローグ

「……というわけよ」


 お母様とお父様の馴れ初めを初めて聞いた私は、大興奮していた。


「お母様達ってそんな激しい恋愛だったの?」

「そうね」

「お父様格好いいわ!素敵!」

「あら、今頃気が付いたの?」


 お母様はふふっと綺麗に微笑んだ。


「お父様に出逢ったお母様みたいに、いつか私だけを好きって言ってくれる男性が現れるでしょうか?」

「現れるわよ。絶対にね」


 私はどんな小説よりも、両親の素敵なエピソードに胸が熱くなった。


「でも私もてないんですよね」

「そう思っているのはあなただけよ」

「えー?だって男性に声をかけられないし。顔だってお父様そっくりの男顔ですもの」

「あら、贅沢ね。ロバートに似て美人なこと自覚しなさい」


 お母様はそう言ってくれるが、私はお母様みたいに女性らしい背が小さくて可愛いお顔立ちに憧れるのだ。


「運命の相手は、心で選ぶのよ」

「心で……」

「そうすれば、昔の私みたいにしょうもない男に引っかかることはないわ」


 お母様は私の頭をよしよしと撫でた。その時に、玄関から物音が聞こえてきた。お父様が帰ってきたんだわ!


 思春期になった私は、お父様の溺愛っぷりが少し鬱陶しくなっていた。大好きだし、格好いいし、尊敬しているけど、かなり心配性なのだ。


 でも!今日はお母様の話を聞いたから、お父様への好感度が爆上がりしている。


「私、お父様のお迎え行ってくる!」

「ええ。きっと喜ぶわよ」


 私はパタパタと玄関に走って行った。


「お父様っ!おかえりないませ。お疲れ様でした」


 ガバッと勢いよく抱きつくと、驚いたお父様は少しよろけながらもしっかりと私をキャッチした。


「うわぁ、驚いた。ただいま。ミシェル、急にどうしたんだ?」

「なんだか久々にお出迎えしたくなったの!お父様、大好きよ」


 私はお父様の頬にチュッとキスをしたら、少し照れていた。


「ミシェル、何か欲しいものでもあるのかい?」

「別にありませんわ」

「そ、そうか」


 そんな私達の様子をお母様はくすくすと笑いながら、楽しそうに見ていた。最近少し冷たかった私が出迎えたのでお父様は嬉しい半分、戸惑い半分だ。


「ロバート、お帰りなさい。ミシェルはあなたがまた大好きになったらしいわ」

「それは嬉しいな」


 お父様は私の頬にチュッとキスを返した。お母様にそんなことを言われて、私はなんだか急に恥ずかしくなった。


「も、もう私はリビングに戻るわね」


 ああ、お母様にはお父様がいていいなぁ。私の夢は二つある。一つは一人前の治癒士(ヒーラー)になりたい。そして、二つめは素敵な恋がしてみたい。


 だけど女性なのに治癒士(ヒーラー)の力を持ち、戦場に行くような私を好きになってくれる男性がいるのだろうか?


 背が高くて男顔の私は学校では女性達にはキャーキャー言われるが、正直男性には全くもてない。もてないどころか嫌われている。


『戦場に行くような野蛮な女と付き合う男などいるのか』


 そんな酷いことを裏で言われていたこともある。でも、いたらいいな。私のことを「心」で選んでくれる男性に。


 私はまだ現れていない未来の旦那様に、きっといつか逢えると胸を高鳴らせた。

最後まで読んでいただきありがとうございました。娘のミシェルの話は『もてない私が騎士団長に好かれているのはなぜですか?』です。もしよろしければ読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 溺愛 一途な物語が大好きです。 理想的な物語で楽しく読ませていただきました❗ 勿論、モテない私が...も良かったです。 素敵な作品をありがとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ