世界を救う前に、喧嘩ばかりしてきた美少女の唇を奪う

故郷へ旅するヨゾラは、旅仲間のアマネが嫌いだった。

我儘で、自信過剰で、男嫌い。そんな三拍子が揃った彼女を好きになれるわけない。
そのはずだったのに。

いつからだろうか。

少女に名前を呼ばれるのが嬉しくなったのは。
少女の我儘に、しょうがないなと笑顔で返事をするようになったのは。

辛かったはずの少女との旅は、振り返ると宝物のような日々だったことに気づく。

喧嘩の絶えない、二人の旅。
人類を滅ぼす、不死の怪物。
アマネを狙う、奴隷商人。

そして、旅の最後。
世界を救う戦いの前に、ヨゾラはアマネの唇を奪う。