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キール「…貴方に、拒まれて……死ぬのであれば、それもひとつかと思いまして………はぁぅ゛、ぐっ、……はぁ、ははっ、」
メア「笑うな……!!血、が……」
キール「……嗚呼メア。貴方はこんな私のために泣いてくださるのですね。…ふふっ、お優しい魔王様だ……」
メア「しゃべるなっ、てっ……!!」
魔王の必死の頼みも聞かず、また王はくすくす笑う。
そして涙が伝うメアの頬に手を伸ばした。
キール「残念だけどメア……そのお願いは貴方であっても聞けないよ……もう、これが最後かもしれないから。」
メア「やだっ……!!私、まだあなたのこと全然知らないよ!!もっと、いっぱい、お話しよう?一緒に遊ぼうよ!わた、私は……」
キール「…………本当、ひどいお方だ。嘘でも僕を求めてくれれば生きようとも思えたのに。」
メア「求めてる……!!私は、キールに聞きたいことがたくさん…」
キール「そういうことを言っているんじゃありません。……わかっているでしょう?」
そう優しく咎めるように言うと、魔王はとても悲しそうな表情でキールを見下ろした。




