78 ルンルン悪魔は何処へゆく
ルシア「んあ〜〜いやだわ、この髪………」
ルイ「なら染めればよかったじゃないですか。」
ルシア「だって魔王が……さぁ?」
ルイ「……魔王様は魔王様なりに後悔しているんじゃないですか?あなたを無理やり悪魔にしたこと。」
は?
ルシア「は?なにそれ。」
ルイ「口に出てますよー。……この前の天使との戦い、あれはあなたがいなければ場を納めることは出来ませんでした。もっと言うなら、あなたが元天使でなくては。」
ルシア「…………ぅん。」
ルイ「そんな顔をしないでください。皆感謝してるんです。」
ルシア「わかってる、わかってるけど……私はもう天使じゃないのよ?ちゃんと悪魔だって認識して欲しい………ぁ、そうか。」
ルイ「どうかしましたか?」
私は、魔王に悪魔だと認めてもらいたいんだ。
彼女にだけは、天使だと思われたくないんだ。
ルシア「……そんなことか。」
そんなこと。
だけど、私にとっては魔王と共に生きていく上で一番大切なことだと思った。
ルシア「ルイっ!ごめん!!ちょっと魔王のとこ行ってくるわ!!」
ルイ「は!?そ、そうですか、気をつけて……ってはや!?」
そうだ。
そうと決まれば、魔王に直接聞いてしまえばいい。
『私、ちゃんと悪魔になれたかな?』って。
簡単なことじゃないか。
ルシアはルンルンとスキップをしながら魔王室へ急いだ。




